映画「サウンド・オブ・ミュージック」(1964年)の観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)(おすすめ映画)

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感想/コメント

音楽の力

第2次大戦前という、暗い時代背景ですが、この映画から感じられるのは生きることへの賛美と希望でしょう。

ミュージカル映画が途絶えることがないのは、こうした生きることへの賛美と希望を表現するのに最も適しているからかもしれません。

音楽の持つ力というものを最大限に引き出す表現方法の一つがミュージカル映画です。

いくらポジティブなストーリーの映画を作ったとしても、希望に溢れた音楽の旋律の前には霞むものです。

音楽の力を引き出す表現方法として、他には舞台としてのミュージカルやオペラなどがあります。

オペラなどは長い歴史に支えられてきた表現手法の上に成り立っています。

これがもうすこし大衆向けに発展してきたのがミュージカル。そして、形を変えたのがミュージカル映画です。

ミュージカル、オペラ…他にもこうした表現方法はありますが、総じて舞台で行われるものです。

舞台というのは総合芸術だといわれます。脚本、音楽、美術、衣装、表現者…。それぞれがすばらしいものでなければ、一つの芸術を創造し得ないからです。

映画は総合芸術としての舞台を二次元に落とし込んだものと言い換えることが出来ます。

ですから、根元的には映画にも総合芸術の色合いがあるのです。

ですが、昨今の映画の場合、まずは配役の良し悪しがきて、つぎにストーリーである脚本の良し悪しがきている感じがします。

音楽は三の次ぎ四の次ぎと後回しになっているものが多い感じがするのです。

音楽の重要性はそれなりに分かっているはずです。

例えば、緊張感が求められる場面で、チャルメラの音楽が流れたがズッコケルでしょう。

音楽が三の次ぎ四の次ぎと後回しになっていると言ったのは、映画を見ていて、後回しになっているなぁと感じることがあるからです。

ミュージカル映画以外ではそうしたことを感じながら見ることは少ないのかもしれません。

ですが、ミュージカル映画で音楽が二の次、三の次になっていたらどうでしょうか?

通常の映画でも、ミュージカル映画の音楽に払うのと同じくらいの注意を払って制作してもらいたいと思います。

有名曲のオンパレード

この映画はどれもが有名な曲で彩られています。

オープニング・シーンで、丘の上でマリアが歌う「ザ・サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)」。

修道女達がからかったり、結婚式の場でも使われた「マリア(Maria)」。

恋を語る二重唱で、リーズルとロルフ、リーズルとマリアの場面で使われた「もうすぐ17歳(Sixteen Going on Seventeen)」。

雷を怖がる子供たちをマリアが励ます場面で使われた「私のお気に入り(My Favorite Things)」。

マリアが子供たちに歌を教えるときの歌の「ドレミの歌(Do-Re-Mi)」。

子供たちが人形劇をするときの歌の「ひとりぼっちの羊飼い(Lonely Goatherd)」。

コンクールで歌われる「エーデルワイス(Edelweiss)」。

他には、「さようなら、ごきげんよう(So Long, Farewell)」、「すべての山に登れ(Climb Ev’ry Mountain)」、「自信を持って(I Have Confidence in Me)」、「なにかよいこと(Something Good)」があります。

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

第二次世界大戦の前夜、オーストリアのザルツブルク。

修道女見習いのマリアは歌が大好きだった。

ある日彼女は院長の命令で、退役海軍大佐トラップ家の7人の子供の家庭教師となった。

大佐は、子供たちを軍隊的に厳しくしつけているが、子供たちはそんなことにおかまいなし。

早速カエルをマリアのポケットにしのばせるいたずらをする。

夕食には、マリアは松かさの置かれた席に、知らずに座り悲鳴をあげる。子供たちに朗らかに歓迎の意を述べる。

大佐が婚約者の男爵夫人を迎えにウィーンに旅立った。

長女リーズルは、電報配達のロルフと密かな恋仲だった。リーズルはロルフと会い、マリアの部屋の窓からからそっと戻ってきた。

外では雷鳴が轟き、雷を怖がる弟妹たちが次々にマリアの部屋に集まってきた。

雷鳴と電光におびえる子供たちにマリアは、「哀しいときやつらいときは楽しいことを考えましょう」と教える。

すっかり打ち解けたマリアと子供達だった。

マリアは海軍の制服のような服をかわいそうに思い、部屋のカーテンで遊び着を作って山に遠足に出かける。

子供達は、母を亡くしてから長く家に音楽がなかったため、知っている歌はひとつもないという。

マリアは子供たちに歌をドレミの階名から教える。マリアは子供たちに音楽の楽しさ、歌うことのすばらしさを教えた。

大佐が婚約者のエルザ男爵未亡人と友人マックス・デトワイラーを連れて戻る。

帰宅した大佐は子供たちの変りように驚きマリアを責めたが、子供たちの美しいコーラスを聞いた時、心ならずも忘れていた音楽を愛した昔を思い出した。

数日後、マリアと子供たちは婚約者とマックスを歓迎する会を開いた。

大佐は子供たちに押し切られる形でギターを受け取り、昔を懐かしむかのように「エーデルワイス」を歌い上げる。

マリアは大佐と踊ったとき、彼を愛しているのに気づき修道院に帰った。

院長に励まされ、マリアは再びトラップ家に帰った。だが、そこでは大佐と男爵夫人の婚約発表が待っていた。

バルコニーで結婚を語り合う大佐と婚約者だが、大佐の目は夜の庭を歩くマリアの後姿を追っている。

大佐はすでに自分の心がマリアに向いていることに気づき、未亡人に婚約解消を告げた。

大佐とマリアは結婚した。

二人は子供たちや修道院の修道女たちに祝福されて結婚式を挙げ、新婚旅行に出かける。

ハネムーンから帰った大佐を待っていたのはヒットラーからの召集令状だった。

祖国への愛を裏切れない彼に残された唯一の道それは亡命だった。

音楽祭りで一家が故国の民謡を歌った時、はからずも観衆の大コーラスがかぶさり、一家は優勝した。

映画情報(題名・監督・俳優など)

サウンド・オブ・ミュージック
(1964年)

監督:ロバート・ワイズ
製作:ロバート・ワイズ、ソウル・チャップリン
脚本:アーネスト・レーマン
撮影:テッド・マッコード
特殊効果:L・B・アボット
音楽:リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタイン二世、アーウィン・コスタル

出演:
マリア/ジュリー・アンドリュース
トラップ大佐/クリストファー・プラマー
マックス・デトワイラー/リチャード・ヘイドン
エルザ男爵夫人/エレノア・パーカー
修道院長/ペギー・ウッド
リーズル/チャーミアン・カー
フリードリッヒ/ニコラス・ハモンド
ルイーザ/ヘザー・メンジース
クルト/デュアン・チェイス
ブリギッタ/アンジェラ・カートライト
マルタ/デビー・ターナー
グレーテル/キム・カラス
ロルフ/ダニエル・トゥルーヒット

受賞

第38回アカデミー賞

  1. 作品賞
  2. 監督賞 – ロバート・ワイズ
  3. 編集賞 – ウィリアム・H・レイノルズ
  4. 音楽賞 – アーウィン・コスタル
  5. 録音賞 – ジェームズ・P・コーコラン,フレッド・ヘインズ

第23回ゴールデングローブ賞

  1. 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)

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