酷評が多かったのもむべなるかな。
映画の流れが悪すぎます。15分単位くらいで、オットットとつまずく感じでした。
ぶつ切りの短編をつなげて観させられている、もしくは、長編を短編にぶつ切りにした映画を観させられているようでもあります。
流れが悪すぎて興ざめになったことが幾度あったことか。
特に、テナーの家でアレンがテルーを探しに行く場面が興ざめでした。
テルーが一人で唄っているのをアレンが眺めるシーンですが、唐突すぎますし、なんのためにあの場面を用意したのかが理解不能でした。
タイミング的に唖然とさせられてしまいました。
しかも、長いアカペラ!
歌自体は悪くないのです、きっちりワンコーラス唄わせているのですから、たまったものではありません。
「ははぁん。歌詞は監督の宮崎吾郎が書いているし、唄っているのは新人の手嶌葵だから、ここで宣伝をしているんだなぁ。やり方がえぐいなぁ。」というのが観ている時の感想です。
いまさらフォローしても仕方がありませんが、手嶌葵さんは良い歌手です。
このシーンが特にヒドイのは、映画の中盤から後半にかけて配置されているためです。
この中盤から後半というのは段々とクライマックスに近づく中で、徐々に盛り上げていかなければならない場面です。
観ている方も、本格的に映画の没入し始める頃なので、ここでこんなシーンを持ってこられると、盛り上がってきた気持ちが一気に冷めてしまいます。
時間の無駄とはいいたくないです、同じ時間を使うのであれば、同じスタジオジブリの他の映画をDVDで見直した方がいいと思います。
原作
原作は、アーシュラ・K・ル=グウィンの「ゲド戦記」シリーズ。第3巻の「さいはての島へ」を軸にしています。
- 影との戦い
- こわれた腕輪
- さいはての島へ
- 帰還 – 最後の書
- アースシーの風
- ゲド戦記外伝
宮崎駿関係アニメ(一部)
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
多島海世界「アースシー」。一隻の帆船が荒海にもまれている。そのとき、突然二匹の竜が黒い雲の中から姿を現し、互いを貪り食っていた。
世界の西の端に住んでいる竜が人間の住む東の海域に現れ、共食いするなど考えられないこと。それに呼応して、世界ではさまざまな異変が起こり始める。世界の均衡が崩れつつあるのだった。
異変の原因を探るべく旅に出た大賢者ゲドことハイタカは、父王を刺して国を飛び出してきた、心に闇を持つ少年、エンラッドの王子アレンと出会う。アレンは影に怯えていた。
世界の均衡を崩し、人々を狂気に陥れる破滅の力はアレンにも近づきつつあった。
そのアレンを伴い、ゲドは旅を続けた。彼の影から逃げ出し、彼の中の闇に立ち向かうことが出来なくなっているアレンはゲドの若い頃にとても似ていた。二人は山とたくさんの捨てられた廃墟を通り、谷を下って旅をした。至る所で農民たちは畑を捨て去っていた。
二人は首都の宮殿に付いた。通りは人々で混雑していたが職人たちは仕事を忘れ、売られているものは全て偽物で、奴隷が売買され、裏通りには中毒者たちがあふれていた。人々の目は夢まぼろし、または死、どこかにある他の世界を見続けていた。
ホート・タウンの街はずれにある昔なじみテナーの家に身を寄せる。テナーは少女の頃、アトゥアンの闇の墓を守る巫女だった。
テナーの家にはもう一人、顔にやけどの跡があるテルーが住んでいた。両親に捨てられたテルーは、自暴自棄になっているアレンを激しく嫌悪する。
テナーの家に着いてからアレンは畑仕事に日々を費やし、自然と語り合い、ゲトによって教え導かれていた。
テルーも少しずつアレンに開き始める。その間にもアレンの影に対する恐れはひどくなり、彼は影に追われる悪夢に苛まれる。
ゲドはかつて「ハブナーのコブ」と呼ばれた魔術師が生と死の世界の狭間の扉を開いたことを知った。これが世界のバランスの崩れの引き金になったのだ
昔にゲドはコブを恐怖の底に押しやったことがある。コブはゲドへの復讐を誓っていた。
アレンは影の存在に怯えついにテナーの家を出てしまう。やがてコブの城に着き、影への恐怖が頂点に達したアレンは正気を失ってついに彼の本当の名前を話してしまう。
映画情報(題名・監督・俳優など)
ゲド戦記
(2006)
監督:宮崎吾朗
プロデューサー:鈴木敏夫
原作:アーシュラ・K・ル=グウィン「ゲド戦記」シリーズ(岩波書店刊)
原案:宮崎駿「シュナの旅」(徳間書店刊)
脚本:宮崎吾朗、丹羽圭子
音楽:寺嶋民哉
主題歌:手嶌葵「時の歌」
挿入歌:手嶌葵「テルーの唄」
制作:スタジオジブリ
声の出演:
アレン/岡田准一
テルー/手嶌葵
ゲド/菅原文太
クモ/田中裕子
ウサギ/香川照之
テナー/風吹ジュン
ハジア売り/内藤剛志
女主人/倍賞美津子
王妃/夏川結衣
国王/小林薫
ジブリ音楽の紹介
ジブリの音楽はオリジナルもよいが、リミックス曲も結構いい。
2006年前後の興行収入ランキング
歴代の興行収入ランキング
2006年公開の映画