このアルバム
第2作目。第1作目とは別人かと思うほどの内容。
第1作ではネイティブアメリカンのグルーブを感じることができたし、アメリカの大地の香りすら感じることができるほどの秀逸な内容だった。
それだけに、この落差には唖然とするものがある。とても同一アーティストの作品とは思えない。
前作では積極的に使われていたネイティブアメリカンの歌声が、今作では息を潜め、またグルーブも押さえられている。
西洋的な楽器に頼って曲を作ろうとするから、ネイティブアメリカンが持つ独特の土臭く、ほこりくさい、アメリカ大地の乾いた空気というものが全く消えてしまっている。
よく解釈すれば、前作はネイティブアメリカンのもつ情熱的な部分を押し出したものと捉えることができ、この作品は内に秘めた内省的なものを表現したとも言える。
だが、個人的には何のイマジネーションも想起させない、とっても平凡なアルバムに成り下がっているように思う。前作がよかっただけに、残念だ。本当に残念だ。
※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「美しき曲たち ワールドでファンタジックな音色」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Sacred Spirit
1997
Album title
“Sacred Spirit 2 Culture Clash”
Label : Virgin
1 Intro
2 Culture Clash
3 Lay Down
4 On The Road
5 Legends
6 i. No More Cotton
ii. Interlude “To Be A Slave”
7 The Sun Won’t Talk No More
8 Black Progress
9 Roots
10 Babes In The Juke House
11 i. Brownsville, Tennesse (Instrumental)
ii. Interlude “To Be A Slave” #2
12 Slow And Easy
13 Sonnet XVIII
アルバムの評価
★★★★☆☆☆☆☆☆
【評価の内訳】2.0
【構成・バランス】C=1
【飽きのこなさ】C=1
【曲の好み】Av.
Aランク:-
Bランク:-
Sacred Spirit(セイクレッド・スピリット)プロフィール
Claus Zundel(クラウス・ズンデル)によるプロジェクト。
Claus Zundel(クラウス・ズンデル)はハイデルベルグ大学でマーケティングと帰納統計学を専門に経済学を専攻し大学から哲学の博士号を授与された経歴を持つ。その後、音楽業界に身を置く。Sacred Spirit以外のプロジェクトとして有名なのはB-Tribeである。
現在はEnigmaのMichael Cretu(マイケル・クレトゥ)同様、スペインのイビサ島に住んでいる。
Sacred Spiritの他のアルバム
1997年の他のアルバム