007シリーズ25作目。ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの5作目。
前作「007 スペクター」の続編です。
前作で登場したボンド本来の敵であるスペクターとの戦いが物語の根幹にあります。
スペクター(SPECTRE)とは、SPecial Executive for Counter-Intelligence, Terrorism, Revenge, and Extortion (防諜・テロ・報復・恐喝を目的とする特別執行機関)の略です。
英単語のspectre(幽霊。米語ではspecter)にかけています。
今回もスペクターの首領ブロフェルドが登場します。
前作同様にクリストフ・ヴァルツが演じています。イギリス政府の最重要監視下にあります。
感想/コメント
前作から多くのキャストが引き継がれ、レア・セドゥが演じるマドレーヌ・スワンが極めて重要な登場人物となります。
今回はレア・セドゥがボンド・ガールというわけではないです。
今回のボンド・ガールはパロマ役のアナ・デ・アルマスです。
そして、今回の目玉は、引退したボンドに代わって新たに007となったエージェントの登場です。
なお、本作は、エンドロールの一番最後まで見ましょう。
ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド
- 007 カジノ・ロワイヤル
- 007 慰めの報酬
- 007 スカイフォール
- 007 スペクター
- 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ 本作
舞台
- イタリア マテーラ (Matera) 世界文化遺産
- ジャマイカ ポート・アントニオ(Port Antonio)
- キューバ キングストン(Kingson)
- イギリス ロンドン( London)
- ノルウェイ ニッテダル( Nittedal)
- スコットランド ケアンゴームズ(Cairngorms)
- デンマーク フェロー諸島 (Faroe Islands)
あらすじ/ストーリー
ノルウェー
少女のマドレーヌ・スワンは自宅で母と二人でいた。
そこに「能面の男」が現れて、襲われる。母が殺され、マドレーヌは反撃して逃げるが追い詰められる。
能面の男は、マドレーヌの父親で「スペクター」の一員でもあるミスター・ホワイトに、自身の家族を殺されたのだった。
イタリア・マテーラ
現役を退いたボンドはマドレーヌとイタリア・マテーラに来ていた。
ボンドは過去と決別するため、かつて愛したヴェスパー・リンドの墓を訪れた。
そこにスペクターの紋章が描かれた1枚の紙があるのに気が付いたが、直後に墓が爆発する。
マドレーヌの身を案じたボンドはすぐさまホテルに向かい、そのまま逃走を始める。二人をスペクターの傭兵たちが襲ってくる。
しかし、なぜ自分の居場所がスペクターに分かったのか?ボンドはマドレーヌに疑いを抱く。
ボンドは駅までマドレーヌを送り、列車に乗せて決別した。
5年後、ジャマイカ
ボンドはジャマイカでのんびり暮らしていた。
ボンドを旧友のCIAエージェントであるフィリックス・ライターが訪ねてきた。アメリカ国務省のローガン・アッシュを伴っている。
ボンドはフィリックスからロシア出身の細菌学者ヴァルド・オブルチェフを救い出して欲しいと依頼される。
ボンドは断った。
帰宅しようとするが、車がトラブルで動けなくなったところ、ノーミと名乗る女性がバイクで送ってくれることになった。
ノーミはボンドの家に着くと、自分が今の007だと明かした。
キューバ
ボンドはキューバに向かった。
CIAエージェントのパロマと合流し、スペクターの構成員全員が集うブロフェルドの誕生日パーティ会場に潜入した。
しかし、ボンドは待ち伏せされており、ボンドだけを殺すことができるように操作されたナノマシンが散布された。
だが、散布されたのは、スペクターの構成員だけが死ぬものだった。直前にオブルチェフがデータを入れ替えたのだった。
ボンドはオブルチェフの身柄を確保し、フィリックスが待つ漁船に連れてきた。
しかし、フィリックスと一緒にいたアメリカ国務省のローガン・アッシュとオブルチェフがとある組織の配下であることがわかる。
二人に裏切られたボンドとフィリックスは窮地に追い込まれる。
ロンドン
ロンドンに戻ったボンドはMI6に向かった、
そしてMと話をしてヘラクレス計画の全貌を知った。ヘラクレス計画におけるナノマシンの開発は純粋に国防のためであったが、特定の集団にターゲットを絞りこむことができる恐ろしいものでもあった。
ボンドはブロフェルドに会って直接話を聞くことにした。
その頃、マドレーヌの新規患者が訪ねてきた。その男は「能面の男」だった。「能面の男」リュートシファー・サフィンは、マドレーヌにあるものを渡し、ブロフェルドを殺害するよう命じた。
ボンドがブロフェルドと会うために刑務所に向かい、マドレーヌと久しぶりの再会を果たす。
ブロフェルドとの面会の途中でマドレーヌは去ってしまう。
ボンドはブロフェルドからマテーラでの出来事の真実を聞き出すが、肝心のことが聞き出せない。怒り心頭のボンドが掴みかかると、ブロフェルドは命を落としてしまう。ボンドがヘラクレスに感染していたからだった。
ノルウェー
ボンドはマドレーヌが裏切っていなかったことを知り、ノルウェーのマドレーヌの自宅を訪れた。二人は互いに愛していることを確かめ合うことができた。
マドレーヌには娘がいた。マチルドだという。
マドレーヌはボンドの娘ではないという、マチルドはボンドと同じ青い目をしている。
マドレーヌは父の秘密の部屋でボンドに過去に起きた事件を話す。ボンドがQに連絡を取る中で、サフィンの傭兵たちがこちらに向かっていることに気が付き、マドレーヌとマチルダを連れて脱出を試みる。
しかし、森の中の交戦でマドレーヌとマチルドがヘリコプターでさらわれてしまった。
北方四島
サフィンは日本とロシアが領有を主張する島を拠点にしていた。
ボンドはノーミと島に潜入し、島の全容を把握する。この島は爆破しなければならないが、持ち込んだ爆薬では足りない。
何とかマドレーヌとマチルドを救出したボンドはノーミに2人の身柄を託して脱出させた。
ボンドは近海にいるイギリス海軍に攻撃するようにMに依頼した。Mは国際問題になることを懸念して、即答できずにいた。
しかし、最後はイギリス海軍の45型駆逐艦「ドラゴン」に攻撃命令を下した。
ミサイルの攻撃を活かすには、ミサイルが基地内に入りこむようにハッチを開かなくてはならない。
一度はハッチを開くことに成功したが、サフィンの邪魔が入る。
そして、サフィンとの最後の対決となる。
この対決の中で、ボンドはナノマシンに感染する。感染したのは、DNA選択的にマドレーヌとマチルドだけが死ぬものだった。愛する二人に触れることができなくなったことを知ったボンドは絶望する。
最期に、ボンドはマドレーヌと話をした。
空からはミサイルが降ってきていた。
エンディング
JAMES BOND WILL RETUREN
映画情報(題名・監督・俳優など)
007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
(2021年)
監督/キャリー・ジョージ・フクナガ
製作/マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ
製作総指揮/クリス・ブリガム
キャラクター創造/イアン・フレミング
原案/ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、キャリー・ジョージ・フクナガ
脚本/ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、キャリー・ジョージ・フクナガ、フィービー・ウォーラー=ブリッジ
撮影/リヌス・サンドグレン
プロダクションデザイン/マーク・ティルデスリー
衣装デザイン/スティラット・アン・ラーラーブ
編集/エリオット・グレアム、トム・クロス
音楽/ハンス・ジマー
主題歌/ビリー・アイリッシュ
出演
ジェームズ・ボンド/ダニエル・クレイグ
リュートシファー・サフィン/ラミ・マレック
マドレーヌ・スワン/レア・セドゥ
ノーミ/ラシャーナ・リンチ
Q/ベン・ウィショー
イヴ・マネーペニー/ナオミ・ハリス
フィリックス・ライター/ジェフリー・ライト
ブロフェルド/クリストフ・ヴァルツ
M/レイフ・ファインズ
タナー/ロリー・キニア
パロマ/アナ・デ・アルマス
プリモ/ダリ・ベンサーラ
オブルチェフ/ダーヴィッド・デンシック
ローガン・アッシュ/ビリー・マグヌッセン
マチルド/リサ=ドラ・ソネット
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