「鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編」蝶屋敷編(第22話~第26話)観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)

02. ファンタジー
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立志編の終わりとなる蝶屋敷編

機能回復訓練編と言っても良いかもしれません。

帰還(リターン)

ジョーセフ・キャンベルの「千の顔をもつ英雄」の「分離(セパレーション)⇒通過儀礼(イニシエーション)⇒帰還(リターン)」でいえば、帰還(リターン)に相当します。中くらいの円環が、完全な円環を描くことになります。

奇跡に満ちた冒険は、単なる序曲に過ぎません。新たな冒険のための準備期間となります。より危険な冒険に出るためには、これまで以上の準備が必要となるのです。

そして、新しい冒険へ召命されます。

立志編の復習

第1話から第5話は冒険への召命でした。運命が英雄を召喚し、精神の重心を自分のいる社会から未知の領域へ移動するということです。これから遭遇するできごとに対抗する力を授けてくれる者として、鱗滝左近次、錆兎、真菰、そして富岡義勇がいました。

対抗する力を授けてくれる者に出会う前に、最初の鬼に出会います。この後に遭遇する鬼は徐々にレベルが高くなっていくのですが、鱗滝左近次、錆兎、真菰によって、最低限の力は手に入れることができます。

第6話から第10話で、宿敵・鬼舞辻無惨との接触があり、異能の鬼と初めて遭遇します。そして、仲間となる珠世と愈史郎との出会いがありました。超自然的な存在は敵にも味方にもなりうることが示されたのです。

第11話から第14話では、旅の仲間となる我妻善逸と嘴平伊之助との出会いがありました。そして、初めて鬼舞辻無惨に近い存在である元・十二鬼月との闘いを経験します。

第15話から第21話では、現役の十二鬼月との闘いがあり、その戦いを通じて、竈門家に伝わる運命を悟ることになります。炭治郎が冒険に召命された理由は、まさに運命だったのです。

ですが、新たな課題が見つかります。身体的に次の次元へ進まなければ、十二鬼月と戦えないことが判明したのです。旅の仲間3人の力はまだ弱いのです。

そして、この第22話から第26話では竈門炭治郎のレジリエンスの高さとグリットが、我妻善逸と嘴平伊之助を対比して示されます。より危険な冒険へ召命されるまえに、必要な力を得る必要がありました。

レジリエンス。不運が重なり、心が折れそうになっても、なんとか踏みとどまる力。打たれ強さとか、挫けない精神。逆境から立ち直る「しなやかさ」のようなもの。

(中略)

レジリエンスのもう一つの側面について考えてみたい。レジリエンスは「再起力」や「強靭さ」などとも訳されるけれど、私たち個人に備わった能力や資質として捉えてしまっていいものなのか。環境に対する適応力、そしてしなやかさ。確かに個人の資質でもあるけれど、むしろ周囲との関係性のなかに立ち現れる性質なのではないか。

レジリエンス ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ]p002-003

みごとに結果を出した人たちの特徴は、「情熱」と「粘り強さ」をあわせ持っていることだった。つまり「グリット」(やり抜く力)が強かったのだ。

やり抜く力 GRIT(グリット)―人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける p23

「やり抜く力」は、ひとつの目標に向かって、長年の努力を続けることである。

やり抜く力 GRIT(グリット)―人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける p90

「やり抜く力」を伸ばすには、自分自身で「内側から伸ばす」方法と、「外側から伸ばす方法」があります。

内側から伸ばすには、いくつかの方法がありますが、「絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶ」ことも重要だといいます。

そして「外側から伸ばす」には、親、コーチ、教師、上司、メンター、友人などが重要な役割を果たします。

炭治郎が内側から伸ばすのに役に立っているのが「長男理論」ですし、外側から伸ばすのに役に立っているのが、仲間である嘴平伊之助や我妻善逸、メンターとしての鱗滝左近次や富岡義勇らです。

次の冒険からは「柱」が一緒になります。どのような冒険が待っているのでしょう。

アニメの第22話から第26話は、コミックの第6巻序盤から第7巻序盤および第7巻最後、話数で言えば第45話から第53話および第7巻の番外編を原作としています。

話題となった毛筆フォント

柱を紹介するプロモーションで使われた毛筆フォントが話題になりました。

昭和書体で販売されている数種類のフォントが使われています。

アニメのプロモーションで使われたのは「銀龍」フォント。第22話での柱の紹介とtwitterで「○柱」の部分は「陽炎」フォント、「名前」の部分は「闘龍」フォントでした。

日本の神は「柱(はしら)」で数える

鬼殺隊の最強剣士たちを柱(はしら)と呼ぶのは、鬼殺隊を支える柱に由来しますが、変わった呼称です。

同じく「柱(はしら)」の使い方として変わっているのが日本の神様の数え方です。次のように数えます。

  • 一柱(ひとはしら)
  • 二柱(ふたはしら)
  • 三柱(みはしら)
  • 四柱(よはしら)
  • 九柱(きゅうはしら)

「柱」の漢字は「木」と「主」から成り立っていますが、「主」には「そこにじっと立っている、支える」という意味があります。

古来から日本では樹木に神様が宿ると考えており、樹木が敬意を払う対象となり、ご神体、神像などを「柱」で数えることにつながりました。

神を「柱」で数えるのは日本の神々に対してなのが基本ですが、エジプト神話のヘリオポリス創世神話に関わる神と女神は「エジプト九柱の神々(エジプトきゅうはしらのかみがみ)」と呼ばれます。

偶然の符号です。

ところで、日本の神様の数え方はいくつかありますが、「座(ざ)」という数え方もよく知られています。

アニメ「鬼滅の刃」の構成

1.「竈門炭治郎 立志編」

2.「無限列車篇」

  • 鬼滅の刃 無限列車篇:炭治郎、善逸、伊之助の3人と炎柱・煉獄杏寿郎との共同任務。そして、下弦の壱との戦いを描く。
「鬼滅の刃」公式ポータルサイト
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アニメ 第22話「お館様」あらすじ/ストーリー

ここから先はネタバレ満載ですのでご注意ください

柱(はしら)達

炭治郎の前に六人の「柱」が立っていた。胡蝶しのぶが教えてくれた。

「ここは鬼殺隊の本部です。あなたは今から裁判を受けるのですよ、竈門炭治郎くん」

炎柱・煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)が言う。

「裁判の必要などないだろ!鬼を庇うなど明らかな隊律違反!我らのみで対処可能!鬼もろとも斬首する!」

続いて、音柱・宇髄天元(うずいてんげん)の発言。

「ならば俺が派手に首を斬ってやろう。誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ。もう派手派手だ」

恋柱・甘露寺蜜璃(かんろじみつり)の心の声発言。

(えええ~!こんなかわいい子を殺してしまうなんて。胸が痛むわ。)

岩柱・悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)の発言。

「ああ、なんというみすぼらしい子供だ。可哀想に。生まれてきたこと自体が可哀想だ」

霞柱・時透無一郎(ときとうむいちろう)は無関心に呟く。

「なんだっけあの雲の形。なんていうんだっけ」

炭治郎は状況が把握しきれていない。

「禰豆子、善逸、伊之助、村田さん!」

別の新たな柱が話し始めた。

蛇柱・伊黒小芭内(いぐろおばない)の発言。

「そんなことより冨岡はどうするのかね。拘束もしてない様に俺は頭痛がしてくるんだが。胡蝶めの話によると隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分する?どう責任を取らせる?どんな目に遭わせてやろうか」

水柱の冨岡義勇は黙ってそれを聞いていた。

常人離れした柱達の登場により、伝奇物としての枠組みが固まりました。

柱による尋問

胡蝶しのぶは、鬼殺隊員でありながら鬼を連れて任務に当たっている理由を聞いた。

炭治郎は顎を怪我しているので、胡蝶しのぶは鎮痛薬の入った水を飲ませた。

炭治郎は、鬼は自分の妹であることや、自分が留守にしているときに家族が襲われ、禰豆子は鬼になったけれど人を食べたことはないことなどを説明した。

だが、蛇柱・伊黒小芭内は信用できないと言う。

「俺は禰豆子を治すために剣士になったんです!禰豆子が鬼になったのは2年以上前の事で、その間禰豆子は人を喰ったりしてない!」

恋柱の甘露寺蜜璃が遠慮がちに発言した。

「あのぉ、疑問があるんですけど。お館様がこのことを把握していないとは思えないです…。勝手に処分しちゃって良いんでしょうか?いらっしゃるまで待ったほうが…」

禰豆子の箱を持ってきた男がいる。風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)だ。

「鬼を連れた馬鹿隊員ってのはそいつかい?一体全体どういうつもりだ?」

胡蝶しのぶが止めるのも聞かず、禰豆子が入っている箱に刀を突き刺した。

「俺の妹を傷付ける奴は!柱だろうが何だろうが許さない!!」

炭治郎が不死川に飛びかかろうとしたので、冨岡義勇が止めようとした。だが、炭治郎は振り切って不死川に頭突きをお見舞いした。

「善良な鬼と悪い鬼の区別も付かないなら、柱なんて辞めてしまえ!」

お館様

不死川が炭治郎に攻撃を加えようとしたとき、二人の童が現れた。

「お館様の御成りです。」

「よく来たね。私のかわいい子供たち」

柱が全員膝をついて平伏した。

不死川がきちんとした言葉遣いで挨拶したことに炭治郎は驚いた。

「そうだね…驚かせてしまってすまなかった。炭治郎と禰豆子の事は私が容認していた。そして、みんなにも認めてほしいと思っている」

多くの柱達は承知できないと応えた。

お館様は双子に手紙を読ませた。

『炭治郎が、鬼の妹とともにあることを、どうかお許しください。禰豆子は強靭な精神力で人としての理性を保っています。飢餓状態であっても人を食わず、そのまま2年以上の歳月が経過いたしました。にわかには信じがたい状況ですが、まぎれもない事実です。もしも禰豆子が人に襲い掛かった場合は竈門炭治郎及び鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫びいたします。』

鱗滝左近次と冨岡義勇が命をかけている事を知り、炭治郎は涙を流した。

だが、不死川は信じられないと猛反対である。

「確かにそうだね。」「人を襲わないという保証ができない。証明ができない。ただ、人を襲うということもまた証明ができない」

「禰豆子が2年以上もの間、人を喰わずにいるという事実があり、禰豆子のために三人の者の命が懸けられている。これを否定するためには、否定する側もそれ以上のものを差し出さなければならない。皆にその意思があるかな?」

それに、と続けた。炭治郎は鬼舞辻無惨と遭遇したことがある。柱達は驚いた。誰も未だに鬼舞辻に接触をしたことがない。

鬼舞辻は炭治郎に向けて追っ手を放っている。それは口封じかもしれないけれど、初めて鬼舞辻が見せた尻尾を掴んで離したくない。

「おそらくは禰豆子にも鬼舞辻にとって予想外の何かが起きていると思うんだ。わかってくれるかな?」

だが、それでも不死川は納得できない。自ら腕を切り、血を滴らせた。

禰豆子の箱の上に血をぼとぼと落とし「おい鬼、飯の時間だぞ、食らいつけ」と煽った。

日が当たっている場所だと鬼は出てこないので、不死川は箱ごと屋内に移動した。

そして再び刀で箱の中の禰豆子を刺し、蓋を開けた。

中から、禰豆子が険しい表情で出てきた…。

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アニメ 第23話「柱合会議」あらすじ/ストーリー

試される禰豆子

不死川実弥は禰豆子の目の前で血を流し挑発した。

禰豆子は炭治郎が富岡義勇から自分を守ってくれた時のことを思い出していた…。父と、母の姿、弟や妹たち…。

「人間は皆お前の家族だ。人間を守れ。」

鱗滝の声を思い出した。

(人は…守り、助けるもの。傷つけない…絶対に傷つけない)

プイっ!!

禰豆子はそっぽを向いた。

お館様が二人の童に、どうしたのかな、と状況を確認した。鬼の女の子は、そっぽを向いた。不死川に三度刺されても、目の前で血を見せつけられても我慢して噛みつかなかった。と教えた。

「では、これで禰豆子が人を襲わないことの証明ができたね」
「それでもまだ禰豆子のことを快く思わない者もいるだろう。証明しなければならない。これから。炭治郎と禰豆子が鬼殺隊として戦えること、役に立てること。」

「十二鬼月を倒しておいで。そうしたら皆に認められる。炭治郎の言葉の重みが変わってくる。」

「俺は……俺と禰豆子は、鬼舞辻無惨を倒します!俺と禰豆子が必ず!悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう!」

「今の炭治郎にはできないから、まずは十二鬼月一人を倒そうね」

お館様に優しい声で諭され、炭治郎は真っ赤になった。

その様子を見て、甘露寺たち柱は噴き出しそうになった。

お館様は炭治郎に諭した。柱は血を吐くような鍛錬で自らをたたき上げ、死線をくぐっている。だからこそ尊敬され、優遇されている。炭治郎も口の利き方には気を付けるように言い渡した。そして、不死川実弥と伊黒小芭内には、下の子に意地悪をしないようにと注意した。

炭治郎の話が終わった。

「でしたら、竈門君は私の屋敷でお預かりいたしましょう。」

胡蝶しのぶが隠を呼んで、屋敷に炭治郎と禰豆子を連れていくように指示した。

炭治郎が去っていく際に、お館様は「炭治郎、珠世さんによろしく」と言った。珠世の名前が出たことで炭治郎は驚いた。

【謎】炭治郎が驚いたように、なぜお館様は珠世のことを知っているのでしょう?

胡蝶しのぶの屋敷

蟲柱の蝶屋敷に着いた。裏の庭にまわると女の子がいた。胡蝶しのぶの継子(つぐこ)で、栗花落カナヲ(つゆりかなを)という。継子は柱に育てられる剣士のことだ。

炭治郎は最終選別で一緒だった女の子だったことを思い出した。夕べ踏んづけられたことは忘れていた。

禰豆子の箱を背負っている隠の女性がカナヲに挨拶し、屋敷内に入っても良いか尋ねるが、カナヲはニコニコしているだけだった。

別の少女が現れ、炭治郎たちを屋敷に案内した。

屋敷には善逸がいた。善逸は薬を飲むのが嫌でわめき散らしていた。

「炭治郎ぅ~~聞いてくれよぉ~~。臭い蜘蛛にさされるし、毒ですごく痛かったんだよぉ~。さっきからあの女の子にガミガミ怒られるし、最悪だよ~」

村田さんと伊之助について炭治郎が尋ねると、伊之助は隣のベッドに寝ていると言った。

「伊之助、無事でよかった。無事でよかった…。ごめんな。助けに行けなくて。」

「いいよ、気にしないで」

伊之助は声も話し方もいつもと違っている。首を強く掴まれた上に、最後に大声を出したのがとどめとなり、喉を傷めたらしい。それに、落ち込んでいるようだ。それが善逸には面白いらしい。

伊之助が「ごめんね、弱くて…」と呟いた。炭治郎と善逸は伊之助を励ました。

伊之助のレジリエンスは炭治郎や善逸より低そうです。

凹み方が尋常じゃありません…。

炭治郎は、禰豆子のために用意された部屋に行った。そして、箱から出てきた禰豆子に語り掛けた。

「禰豆子だけじゃなくて、鱗滝さんも冨岡さんも。俺達のために命を懸けていてくれただなんて。みんなの世話になりっぱなしで…。俺、もっと強くならなきゃ。今日だって、お館様に禰豆子と俺の命助けてもらったようなものだからな。」

柱合会議(ちゅうごうかいぎ)

お館様と柱のメンバーが柱合会議を開いてた。お館様は柱の意見を聞いていた。鬼の被害が増えている、鬼殺隊をもっと増やさなければならないと思うと言った。

不死川は「隊士の質が信じられないほど落ちている」と話した。

下弦の伍が大きく動いたということは鬼舞辻無残は那田蜘蛛山付近にはいない、と話した。

「今、ここにいる柱は戦国の時代、始まりの呼吸の剣士以来の精鋭達が揃ったと私は思っている」

「私の子供たち。みなの活躍を期待している」

夜。

「鬼舞辻無惨、なんとしてもお前を倒す。お前は必ず私達が…」

アニメ 第24話「機能回復訓練」あらすじ/ストーリー

炎柱・煉獄杏寿郎、出陣

「出陣ですか?」

炎柱の煉獄杏寿郎が仕事に向かおうとしている。胡蝶しのぶが声をかけた。

鬼の新しい情報が入ってな。向かわせた隊士がやられたらしい。一般大衆の犠牲も出始めている。放ってはおけまい。」
「十二鬼月でしょうか?」
「恐らくな。上弦かもしれない。」
「難しい任務のようですが、煉獄さんがいかれるのであれば心配ありませんね」

蝶屋敷ではいつも通り善逸が薬を嫌がってわめいていた。

そこに村田がやってきた。村田は、那田蜘蛛山のことで柱合会議に呼ばれていた。柱が、隊士の質がめちゃくちゃ落ちている、とピリピリしていて地獄だったという。

「柱、こえーーよ!」

そこに胡蝶しのぶが現れて、そそくさと村田は去った。

体調を訪ねる胡蝶しのぶに、炭治郎はかなり良くなってきたことを報告した。

「ではそろそろ機能回復訓練に入りましょうか」

機能回復訓練開始

2週間後。

機能回復訓練を始めている炭治郎と伊之助は連日げっそりして戻ってきていた。明日から機能回復訓練を始める善逸は不安で仕方ない。

善逸は怖くて仕方がない。だが、機能回復訓練では少女たちが相手してくれることを知った。善逸は炭治郎と伊之助を外へ連れ出した。

「お前が謝れ!お前らが詫びれ!天国にいたのに地獄にいたような顔してんじゃねえ!」

伊之助でさえ辛くて仕方がない訓練を笑いながら受けている。訓練を頑張る善逸を見て、伊之助もやる気満々になった。

しかし、三人ともカナヲに全く歯が立たない。それから五日間。カナヲに負け続ける日が続いた。ついに善逸と伊之助の二人は訓練所に来なくなってしまった。

炭治郎だけ頑張って訓練した。だが、どうやっても勝てない。炭治郎はなぜ勝てないのか考えた。

ここから炭治郎のグリット力が遺憾無く発揮されていきます。

きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんの三人が炭治郎に手ぬぐいを届けに来た。

「炭治郎さんは全集中の呼吸を四六時中やっておられますか?」
「ん?」
「朝も昼も夜も寝ている間もずっと全集中の呼吸をしていますか?」
「やってないです…やったことないです…。そんなこと、できるの?」
「はい!それができるのとできないのとでは天地程の差がでるそうです」
「全集中の呼吸は少し使うだけでもかなりきついんだが、それを四六時中か…。」

三人は、柱やカナヲはできる、と言った。

「ありがとう、やってみるよ!」

炭治郎は四六時中全集中の呼吸を続ける訓練を始めた。しかし、苦しすぎて死にそうになる。肺も耳も痛くて継続できない。

「頑張れ!頑張ることしか出来ないんだから、俺は昔から!努力は日々の積み重ねだ。少しずつでいい、前に進め!」

頑張っている炭治郎を見て三人はおにぎりとひょうたんを持って行った。ひょうたんは、胡蝶しのぶが栗花落カナヲを訓練する時に使っていたのだ。

「音が鳴ったりするのかな?」
「いいえ、吹いてひょうたんを破裂させていました。」

しかも、通常のものよりも固いひょうたんだという。カナヲは三人より少し小さいぐらいの巨大ひょうたんを破裂させているという。

訓練に来ない善逸と伊之助のかわりに叱られながらも炭治郎は訓練受けた。

鱗滝に叩き込まれた訓練を続けながら、全集中の呼吸も続けた。以前より速く走れるようになったし、肺が強くなってきた。

胡蝶しのぶの独白

夜、瞑想していると、胡蝶しのぶが横に座った。

「一人で寂しくないですか?」
「いえ!できるようになったらやり方を教えてあげられるので!」
「君は心がきれいですね」

なぜ蝶屋敷に連れて来てくれたのか炭治郎が尋ねると、禰豆子さんの存在が公認になったことと、炭治郎たちの怪我がひどかったからだと言う。

「それから、君には私の夢を託そうと思って。」
「夢?」
「そう、鬼と仲良くする夢です。きっと君ならできますから。」

炭治郎は、しのぶに怒っている匂いを感じた。

「怒ってますか?なんだか、いつも怒っている匂いがしていて。ずっと笑顔だけど」
「そう…。そうですね。私はいつも怒っているかもしれない。鬼に最愛の姉を惨殺された時から。」

胡蝶しのぶの姉も炭治郎のように優しい人で、死ぬ間際でさえ鬼に同情していたと言う。しのぶはそんな風に思えなかった。だが、それが姉の思いだったなら、自分が継ぐ。そして、姉が好きと言ってくれた笑顔を絶やすことなく。

「だけど、少し疲れまして…。鬼は嘘ばかり言う。自分の保身のため、理性を失くし、剥き出しの本能のまま人を殺す…。」

「炭治郎くん。頑張ってくださいね。どうか禰豆子さんを守り抜いてね。自分の代わりに君が頑張ってくれていると思うと私は安心する。気持ちが楽になる」

「全集中の呼吸が止まっていますよ♪」

炭治郎は亡くなった家族に禰豆子を人間に戻すことを誓った。

アニメ 第25話「継子・栗花落カナヲ」あらすじ/ストーリー

全集中・常中の修行

炭治郎はなほちゃん、きよちゃん、すみちゃんに、修行の手伝いをお願いした。

「俺の修業の手伝いをしてほしい。俺が寝ている間、全集中の呼吸をやめたら布団たたきでぶん殴ってくれないか?お願いします!」

その夜から炭治郎の睡眠中も見守ってくれることとなった。

翌朝も1人での訓練だった。全集中の呼吸をしたままの訓練は大変だが、基礎体力が上がった。そして、栗花落カナヲを追いかけることができるようになった。

稽古が終わると、入り口で善逸と伊之助が覗いていた。

翌朝、炭治郎はひょうたんを破裂させることに成功した。善逸と伊之助はそれを見てヤバいと呟いた。

夜が明けてすぐ修業に向かう炭治郎に、善逸も焦り始めた。善逸はチュン太郎に励ましてもらった。伊之助も訓練に出る決心をした。

胡蝶しのぶが二人に説明した。炭治郎が会得しようとしているのは全集中・常中という技だ。二人は少しやってみたものの全然できない。

「肺をこう!こうやって大きくするんだ!血が驚いたら骨と筋肉が、ぼん!ぼん!っていってくるから留めるんだ!」

二人には炭治郎が何を言っているのかが理解できなかった。

「あとは死ぬほど鍛える!」

そこに胡蝶しのぶが現れて、二人に教えた。

「これは基本の技というか初歩的な技術なので、できて当然ですけれども会得するには相当な努力が必要ですよね」

「まぁ、できて当然ですけれども。伊之助君なら簡単かと思っていたのですが、できないんですか~?できて当然ですけれど。仕方ないです、できないなら。しょうがない、しょうがない」

「頑張ってください、善逸君!一番応援していますよ」

二人は奮起した。

仲間、ライバルがいることで我慢できる、続けられるということがあります。グリット力はそうした環境を作り上げる能力でもあるのです。

炭治郎と伊之助、善逸が頑張る姿を見て、しのぶは栗花落カナヲに「同期なんだから一緒にどう?」と声をかけるが、カナヲは一礼して去った。

カナヲは三人をみて硬貨を投げた。表がでた。

栗花落カナヲの過去

コミックでは第7巻最後の番外編で描かれる栗花落カナヲの過去ですが、ここに入れ込んだのは最善の演出だと思います。

貧困街。

父親からは日常的に暴力を振るわれていた。

(痛い…おなかがすいた…悲しい…虚しい…苦しい…寂しい…そんな日々だった。)

ある日ぷつんと音がして何かが切れた。そして、何も辛くなくなった。

カナヲは親に売られて綱で繋がれ歩かされていた。それを胡蝶しのぶと胡蝶カナエが見つけた。カナエはなぜ縛られているのか聞いた。男はノミだらけで汚ねぇからだよと答えた。

カナエはしゃがみこんで名前を聞いたが、何も答えない。

「そいつに名前なんかねえよ。親がつけてないんだ」
「こいつとおしゃべりしたければ金を払いな」

しのぶさん「じゃあ、買いますよ、この子を」と言って、大金をぶちまけた。そして、三人で走り去った。

屋敷でしのぶが世話をしたが、しのぶがさじを投げた。言われないと何も行動できない。カナエはしのぶを優しくなだめた。

「まぁまぁそんなこと言わずに。姉さんはしのぶの笑った顔が好きだなぁ」

「自分の頭で考えて行動できない子はだめよ。危ない!」

「じゃあ一人の時はこの硬貨を投げて決めたらいいわよ。」

「きっかけさえあれば人の心は花開くから大丈夫。いつか好きな男の子でもできたらカナヲだって変わるわよ」

炭治郎と伊之助の刀

鎹鴉がやってきた。打ち直してもらった炭治郎と伊之助の日輪刀がやってくる。炭治郎が匂いを嗅ぐと鋼鐵塚の匂いがしてきた。炭治郎も伊之助も大はしゃぎで迎えに出た。

向こうに二人組の姿が見えた。鋼鐵塚は炭治郎の姿を見ると、一緒にいた男の人に荷物を預け、走ってきた。

「よくも折ったな…俺の刀を…よくも、よくも…」

もう一人は伊之助の刀を打った金森という刀鍛冶だった。

伊之助の刀は藍鼠色の美しい刀になった。握り心地を伊之助に聞くと、伊之助は石で日輪刀のを刃を打ち始め、以前と同じように刃こぼれさせた。それを見て金森は激怒した。

完治

全集中・常中ができるようになった炭治郎は、ついに栗花落カナヲに勝った。それを見て伊之助と善逸の二人はさらに焦った。

炭治郎は、胡蝶しのぶに診てもらって、体はもう大丈夫だから実践あるのみとお墨付きをもらった。

ヒノカミ神楽や火の呼吸についてしのぶに聞いた。だが、しのぶさんは全く知らないと言う。

しのぶが言うには、炎の呼吸はあるが、火の呼吸はないということだけだった。詳細は知らないが、その辺りの呼び方については厳しいのだと言う。炎の呼吸を火の呼吸と呼んではならない。炎柱の煉獄なら知っていることがあるかもしれない。

炭治郎が禰豆子の部屋に入ると、禰豆子はまだ眠っていた。

炭治郎は、もうすぐ任務でこの場所を出なきゃいけないと思う、と眠っている禰豆子に話しかけた。

「禰豆子を人間に戻すためにできるだけ強い鬼を倒して、珠世さんに血を送らなければいけない。」(俺にそれができるんだろうか…)

(お兄ちゃんなら大丈夫)禰豆子の声が聞こえた気がした。

ある列車の中で、鬼が人を襲い食べていた…。

アニメ 第26話「新たなる任務」あらすじ/ストーリー

炭治郎は栗花落カナヲ相手に良い勝負ができるようになった。今日は十勝十敗だった伊之助や善逸も全集中・常中ができるようになってきた。

無限城

数か月前。

奇妙な空間に十二鬼月の下弦が集められた。琵琶を奏でる女の鬼の血鬼術で空間が歪んでいる。

無限城で女の鬼が琵琶を奏でるシーンの光景が、福島県の会津若松市にある芦ノ牧温泉の大川荘の館内に似ていると話題になりました。同じく福島県の母畑温泉八幡屋も似ているようです。

目の前に黒い着物をきた女の鬼が現れた。なんだこの女、誰だ?

「首を垂れてつくばえ。平服せよ。」

下弦の陸(無残様だ…無残様の声、分からなかった!姿も気配も以前と違う…凄まじい精度の擬態!)

鬼舞辻無惨は両性具有なのでしょうか?

ジョーセフ・キャンベルの「千の顔をもつ英雄」によると、男でもあり女でもある両性具有の神は、神話の世界では珍しくありません。いつもどこか神秘性を伴って登場します。二元性を帯びることで、二つを結合して新しい生命を誕生させる考えと同じくするのです。

宇宙創成の円環の始まりであり、英雄の活躍の最後にも同じようにあります。天国の壁が消えて神が見え、記憶が戻り、知恵を再び授かることになります。

私たちは神の中にあり、神は私たちの中にあるのです。新しい命を授かり、新しい誕生を迎え、存在することを改めて知ることになります。

二度目の誕生が、両性具有の神の像が示す意味です。両性具有の神は、イニシエーションの主題の神秘です。これにより、明らかに相反する二つの神話的冒険が一つとなります。「女神との遭遇」と「父親との一体化」です。

こうして相反する組み合わせが同等となるのです。

虚空―世界、永遠―時間、涅槃―輪廻、真理―幻想、悟り―慈悲、神―女神、敵―味方、死―誕生、稲妻―鈴、宝石―蓮華、主体ー客体、ヤブ―ユム、陽―陰

下弦の肆「申し訳ございません…お姿も気配も異なっていらしたので」

「誰がしゃべって良いと言った?貴様らのくだらぬ意志で物を言うな。私に聞かれたことのみ答えよ。」

累が殺された。下弦の伍だ。なにゆえに下弦の鬼はそこまで弱いのか?

「ここ百年あまり、十二鬼月の上弦は顔ぶれが変わらない。鬼狩りの柱共を葬って来たのは常に上弦の鬼達だ。しかし下弦はどうか?何度入れ替わった?」

下弦の陸「そんなことを俺達に言われても…」

「そんなことを俺達に言われても、何だ?言ってみろ」

下弦の陸(思考が…読めるのか…マズイ!!)

「何がマズイ?」

下弦の陸は、必死に謝るが始末されてしまう。

「私より鬼狩りの方が恐いか?」

下弦の肆「いいえ!」

「お前はいつも鬼狩りの柱と遭遇した場合、逃亡しようと思っているな」

下弦の肆「いいえ思っていません!私はあなた様のために命を懸けて戦います!」

「お前は私の言うことを否定するのか…」

下弦の参「駄目だ、おしまいだ…思考は読まれ肯定しても否定しても殺される。戦って勝てるはずもない…なら…逃げるしか!!」

下弦の参の首を持ち、鬼舞辻は言い放った。

「もはや十二鬼月は上弦だけで良いと思っている。下弦は解体する」。

下弦の弐「私はまだお役に立てます、もう少しだけご猶予を頂けるのであれば必ず!」

「具体的にどれほどの猶予を?お前はどのような役に立てる?」

「血を、あなた様の血を分けていただければ私は必ず血に順応してみせます!より強力な鬼となり戦います!」

「なぜ私がお前の指図で血を与えねばならぬのだ。甚だ図々しい。身の程をわきまえろ」

「全ての決定権は私にあり、私の言うことは絶対である。お前に拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ」

最後に残ったのは下弦の壱。

下弦の壱「私は夢見心地でございます。あなた様直々に手を下していただけること…。ほかの鬼の断末魔を聞けて楽しかった!幸せでした~。人の不幸や苦しみを見るのが大好きなので。夢に見るほど好きなので。」

それを聞いた鬼舞辻無惨は血を与えることにした。血の量に耐えられたら、さらなる強さを手に入れるだろう。

「鬼狩りの柱を殺せ。耳に花札のような飾りを着けた鬼狩りを殺せばもっと血を分けてやる」

展開が早いです。

下弦の伍・累との対決の後、他の下弦との戦いが待っていると思いきや、バッサリ切り捨てて、残るのは下弦の壱だけとなってしまいました。

もうすぐ上弦との戦いが始まります。

下弦の壱の目に炭治郎の映像が送り込まれた。

アナと雪の女王2」でも語られましたが、水は記憶するという説があります。血のほとんどが水でできています。鬼舞辻無惨から与えられた血には、鬼舞辻無惨の記憶が宿っていても不思議ではありません。

コミックでは鬼舞辻無惨が血を分け与えた者の思考を読み取ることができるとされています。

姿が見える距離なら全ての思考が読み取れるのです。離れても鮮明には思考が読み取れないが、位置は把握できます。

つまり、禰豆子が産屋敷邸に連れてこられた時点で、鬼舞辻無惨に産屋敷の本拠地が知られていた…

…はずですが、鬼舞辻無惨は把握していません。

それは珠世に続いて禰豆子も自力で呪いを外していたからです。そのことを鬼舞辻無惨は知りません…。

無限列車へ

「朝ダ、起キロ」

鎹鴉が炭治郎たちをたたき起こした。

無限列車の被害が拡大し、行方不明者が四十名以上出ている。

「現地ノ煉獄杏寿郎ト合流セヨ。タダチニ西ヘ向カエー!」

屋敷でお館様が胡蝶しのぶに炭治郎達を推薦した理由を聞いていたた。

「竈門君はまっすぐで努力し積み重ねる事ができます。それによる伸びしろは期待以上のものでした。そして何より彼には鬼舞辻を倒すというはっきりとした目的があります」

しのぶは炭治郎の父が火の呼吸を使っていたということをお館様に話した。

「現状ではまだ力不足であることは否めませんが、炎柱の煉獄さんなら、なにかしら導いてくれるのではないでしょうか」

お館様は、妹が鬼になっても人を食べないことや、鬼舞辻との遭遇など、炭治郎はそういう星の下に生まれて来た子なのかもしれない、と同意した。

出発に向けて準備中の炭治郎は屋敷の廊下で誰かにぶつかって来られた。最終選別に残った男だった。短期間で随分体格が良くなっている。そして、匂いが…。

「久しぶり!久しぶり!元気そうでよかった!」

炭治郎はお世話になったアオイに、お礼を言った。

「お礼など結構です。選別でも運良く生き残っただけ。その後は恐ろしくて戦いに行けなくなった腰抜けなので」

「俺を手助けしてくれたアオイさんはもう俺の一部だから。アオイさんの想いは俺が戦いの場に持って行くし」

そして次はカナヲに会いにいった。カナヲは硬貨を投げた。裏が出た。

「師範の指示に従っただけなので。お礼を言われる筋合いはないから。さようなら」

指示されていないことは硬貨で決める、炭治郎と話すかどうかも硬貨で決めた。話すが裏、話さないが表だった。裏が出たので話したのだ。

「なんで自分で決めないの?カナヲはどうしたかった?」

「この世にどうでもいいことなんて無いと思うよ」

炭治郎は、少し考えた後、カナヲから硬貨を借りた。

「よし!投げてきめよう!」
「何を?」
「カナヲがこれから自分の心の声をよく聞くこと!」

「表が出たらカナヲは心のままに生きる!」。

硬貨は表だった。

「表だーーー!」

「頑張れ!人は心が原動力だから!心はどこまでも強くなれる!」

カナヲは、なぜ表を出せたのか聞いた。

「偶然だよ。それに裏が出ても、表が出るまで何度でも投げ続けようと思ってたから」

炭治郎たちをいつも世話していた、すみちゃん、きよちゃん、なほちゃんが巨大ヒョウタンを三つ用意して「頑張れ頑張れ」と声援を送った。炭治郎と伊之助と善逸の三人は全員破裂させることに成功した。

冨岡義勇が見送りに来ていた。

「今から出陣か?全集中、常中はできるようになったみたいだな。続けると良い。」

「富岡さん、禰豆子のこと、ありがとうございました。命を懸けてくれてただなんて俺知らなくて。どう感謝を伝えたらいいのか。」

「礼なら、仕事で返せばいい。俺たち鬼殺隊の使命は、鬼を討つ。以上だ」

駅にて汽車に乗り込む

伊之助は汽車を見て、この土地の主だと思ってしまった。善逸が「汽車だ」と説明してもダメだった。炭治郎も「この土地の守り神かもしれない」と言う。

伊之助が汽車に頭突きをしたことで警官に追いかけられた。善逸は炭治郎と伊之助を引き連れて隠れた。

そして列車の発車と共に飛び乗った。

「炭治郎。禰豆子ちゃん連れて来てよかったのか?鬼殺隊本部に置いておくのが一番安全なんじゃ?」

「ううん、これでいい。俺と禰豆子は、どこへ行く時も一緒だ。もう、離れたりしない」

【次は】劇場版「鬼滅の刃 無限列車篇」

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