映画「スター・ウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」(2019年)

SF映画,IF戦記,スチームパンク,レトロフューチャー
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予想は大外れ

これまで勝手に妄想してきた最後のスカイウォーカー・サーガは、ものの見事に予想が外れた。

個人的には、勝手な妄想が楽しかったので、40年以上にわたって楽しませてくれたシリーズの大円団を祝福したい。Congratulations !

神話の終焉

スカイウォーカー一族を主人公にしたスター・ウォーズシリーズは、その始まりから「神話」の世界を扱った作品だった。

ジョージ・ルーカスが強く影響を受けたとされるジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」は神話を類型化して、そこにみられる共通性を提示した。

スター・ウォーズ1 ファントム・メナスで書いたように、スター・ウォーズは「A long time ago in a galaxy far, far away…」=「遠い昔、遥か彼方の銀河系」から始まる。この「遠い昔」という所から、この映画が伝説・神話物語であり、サーガであることがわかる。

そして、スター・ウォーズの始まりは、古代から始まった。

特にエピソード1~3は古代を連想させ、伝説や神話を強く意識しているように思う。続くエピソード4~6は近世・近代もしくは現代ということになるのかな…。

スター・ウォーズ1 ファントム・メナス

上記は解釈間違えだったと思っている。このスカイウォーカー・サーガは神話の時代に始まり、神話の時代の終焉を描いたものと考えるべきだった。古代に始まり、古代の終焉と考えても良いかもしれない。

元老院という古代ローマを彷彿させ、その時代に現れたのが、「選ばれし者」アナキン・スカイウォーカーだった。メシア思想と見ることができるように思われる。キリスト教のそれを彷彿させる。アナキンが母・シミ・スカイウォーカーの処女懐胎で生まれた子という設定もそうであった。

スカイウォーカー一族の背負った宿命

スター・ウォーズ1 ファントム・メナスで、クワイ=ガン・ジンは、ジェダイ評議会でアナキンは、強いフォースを作り出すミディ・クロリアン(すべての細胞にある微小生物)によって受胎して生まれたのかもしれないと説明している。アナキンはフォースそのものであるがゆえに「選ばれし者」であり、フォースにバランスをもたらす者であるという設定だった。

この設定により、フォースの原罪をアナキンがすべて背負うことになる。スカイウォーカー一族の宿命の始まりである。

フォース

シリーズを経るにつれ、弱まっていくフォースが気になっていた。

フォースにはライトサイド(光明面、light side)と、ダークサイド(暗黒面、dark side)があるというのも、ジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」でその類型が提示されている。

こうして、相反する組み合わせが同等のものになった。

虚空―世界、永遠―時間、涅槃―輪廻、真理ー幻想、悟りー慈悲、神ー女神、敵ー味方、死ー誕生、稲妻ー鈴、宝石ー蓮華、主体ー客体、ヤブーユム、陽ー陰

これらはすべて

道(タオ)、至高のブッダ、菩薩、生前解脱、肉と化した言葉

である。

ジョセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」第一部 英雄の旅 第二章 イニシエーション 5 神格化

相反する組み合わせは、1~3ではアナキンそのものだった。彼一人がライトサイドとダークサイドそのものだった。4~6ではルークとレイアだが、二人ともライトサイド内における相反する組み合わせであった。7~9ではレイとカイロ・レンである。

トリロジー×トリロジー

スカイウォーカー・サーガはトリロジー・トリロジー(3×3)で構成され、各トリロジーにはジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」でいうところの「分離(セパレーション)⇒通過儀礼(イニシエーション)⇒帰還(リターン)」が展開されている。そして、「オリジナル・トリロジー」「プリクエル・トリロジー」「シークエル・トリロジー」の大トリロジーにおいても、同様の展開がなされると考えた。

大トリロジーのテーマはフォースのバランスと考えてきたので、最期の予想は次の通りであった。これが全くかすりもしなかった(苦笑)。

ダークサイドもライトサイドも飲み込んで、フォースと一体となり、フォースが世界から消えてバランスを保ちことになるような気がする。

フォースという呪術的でマジカルな神話的なものが消え、人間的な世界へと移り終わるのではないだろうか。

そうすることで、まさにジョセフ・キャンベルが「千の顔をもつ英雄」で語ったとおりになる。

スター・ウォーズ8 最後のジェダイ

こうして完全なる円環を描く、と予想した。円環を描くことにより、また、新たな神話が始まることができる。

スカイウォーカー・サーガは神話として後世に語り継がれていくが、その役目を担うのは、ドロイドたちである。神話が神話として語られるためには、それを語り継ぐ吟遊詩人がいなければならない。

だが、実際はアガサ・クリスティよろしくスカイウォーカー一族は「そして誰もいなくなった」。

映画シリーズ(時系列)

スター・ウォーズ(=スカイウォーカー・サーガ)のおすすめの見る順番は次の通り。つまり、順番通り。

千の顔をもつ英雄」で分析されたように、サーガは3段階を経る。ミクロの視点での初代アナキン・スカイウォーカーの3段階、2代目ルークとレイアの3段階、3代目レイとカイロ・レンの3段階、そして、マクロの視点ではスカイウォーカー一族としての3段階。

この流れで見ないと、スター・ウォーズの本来のストーリーを追うことができないのではないだろうか。

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映画情報(題名・監督・俳優など)

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
(2019年)

監督 / J・J・エイブラムス
製作 / J・J・エイブラムス,キャスリーン・ケネディ,ミシェル・レイワン
脚本 / J・J・エイブラムス,クリス・テリオ
撮影 / ダニエル・ミンデル
音楽 / ジョン・ウィリアムズ

出演
デイジー・リドリー / レイ
アダム・ドライヴァー / カイロ・レン
ジョン・ボイエガ / フィン
オスカー・アイザック / ポー・ダメロン
マーク・ハミル / ルーク・スカイウォーカー
キャリー・フィッシャー / レイア・オーガナ
ビリー・ディー・ウィリアムズ / ランド・カルリジアン
ルピタ・ニョンゴ / マズ・カナタ
ドーナル・グリーソン / ハックス将軍
ケリー・マリー・トラン / ローズ・ティコ
ヨーナス・スオタモ / チューバッカ
アンソニー・ダニエルズ / C-3PO
ビリー・ラード / コニックス

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