映画「スター・ウォーズ1 ファントム・メナス」(1999年)の観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)

SF映画,IF戦記,スチームパンク,レトロフューチャー
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感想/コメント

偉大なサーガの幕開け

★★★★★★★★☆☆

「A long time ago in a galaxy far, far away…」のタイトルが流れ、テーマ曲が流れると俄然盛り上がるのがSTAR WARSシリーズである。

偉大なサーガの始まりを告げるファンファーレである!!!

「遠い昔、遥か彼方の銀河系」。この「遠い昔」という所から、この映画が伝説・神話物語であり、サーガであることがわかる。

単なるSF映画ではなく、歴史スペクタクルや大河ドラマの要素がある映画なのである。

古代設定

スター・ウォーズの設定は古代を彷彿させるものが多い。

特にエピソード1~3は古代を連想させ、伝説や神話を強く意識しているように思う。続くエピソード4~6は近世・近代もしくは現代ということになるのかな…。

たとえば「元老院」だ。まさに、古代ローマではないか。

衣装についてもそうである。アミダラの衣装というのが、どことなくオリエンタルな雰囲気である。

宮殿がイスラーム風というのも、ローマに対するオリエントを意識しているのかもしれない。アミダラ女王の髪型や服装などは日本や中国のそれを強く意識している。

ジェダイの服装が極めて日本的であるのは、ルーカスが日本映画の影響を強く受けていることを示唆しているが、そもそも現代的ではない。

また、人物設定で言えば、アナキンが「選ばれし者」であり、その選ばれし者が生まれ育った場所が砂漠の惑星だったというのは、キリスト教におけるイエスを彷彿させる。

もしくは、このような設定というのは他の神話などにもあるのかもしれない。

アナキンが母・シミ・スカイウォーカーの処女懐胎で生まれた子という設定も同じである。

クワイ=ガン・ジンは、ジェダイ評議会でアナキンは、強いフォースを作り出すミディ・クロリアン(すべての細胞にある微小生物)によって受胎して生まれたのかもしれないと説明している。

つまり、アナキンはフォースそのものであるがゆえに「選ばれし者」であり、フォースにバランスをもたらす者であるのだ。この設定により、アナキンに原罪を背負わせているような感じがする。

映画シリーズ(時系列)

スター・ウォーズ(=スカイウォーカー・サーガ)のおすすめの見る順番は次の通り。つまり、順番通り。

千の顔をもつ英雄」で分析されたように、サーガは3段階を経る。ミクロの視点での初代アナキン・スカイウォーカーの3段階、2代目ルークとレイアの3段階、3代目レイとカイロ・レンの3段階、そして、マクロの視点ではスカイウォーカー一族としての3段階。

タイトルの意味

さて、エピソード1のタイトル「ファントム・メナス」の意味は「見えざる脅威」であり、復活したシスを意味する。シスはジェダイと表裏一体の関係にある。

フォースのライトサイド(光明面、light side)にあるのがジェダイであり、ダークサイド(暗黒面、dark side)にあるのがダーク・ジェダイ(Dark Jedi)である。

そして、ダーク・ジェダイの中でもダークサイドによる銀河の支配という明確な理念を持っているのがシスである。

シスは明確な理念を持っているだけに巧妙である。そう、恐怖は優しい顔をしてやってくるというが、シスとはまさにそうした存在だ。

このエピソード1からエピソード3は、後にダース・ベイダーとなるアナキン・スカイウォーカーが主人公であり、エピソード1ではアナキンの少年時代を描いている。

見せ場も古代設定

何と言っても見所はポッドレースのシーンだろう。というより、それ以外の印象が極めて薄い…。

エピソード1の最大の見せ場であるポッド・レースは、まさに「ベン・ハー」のSF的表現といえる。「ベン・ハー」の有名な馬車での競争シーンに似ている。

ともかくも、アナキンの天才パイロットぶりが遺憾なく披露されている。(才能は血で受け継がれるのだろうか、ルーク・スカイウォーカーも優秀なパイロットである。)

雑談

エンド・ロールで曲が流れた後、ダース・ベイダーの呼吸音が流れるのは、このエピソード1からエピソード3がダース・ベイダーになるアナキンの物語であり、すでにこのエピソード1において萌芽が見られることを暗示している。

キーラ・ナイトレイとソフィア・コッポラが侍女で出演している。キーラは本作がデビュー作である。キーラはアミダラの影武者役としてたくさん登場している。

最後に。オープニング・クロールには大文字だけで書かれた単語が出てこないが、これは奇数エピソードに共通の特徴だそうだ。

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あらすじ/ストーリー/ネタバレ

オープニング・クロール

遠い昔、遥か彼方の銀河系…

混乱が銀河共和国に渦巻いていた。貿易関税に関する、辺境星系の扱いでもめていたのだ。

問題を解決すべく、貪欲な通商連合は恐るべき宇宙戦艦で小さな惑星ナブーの航路を封鎖した。

共和国の果てしない議論が続いた。共和国最高議長は紛争を解決するために、銀河の平和と正義の守護者である二人のジェダイを密かに特使として派遣した…。

惑星ナブーに派遣された二人のジェダイ

元老院最高議長フィニーズ・ヴァローラムが派遣したジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン、クワイ=ガンのパダワンのオビ=ワン・ケノービを乗せた共和国艦・ラディアントVIIが惑星ナブーに到着した

二人は早速平和的交渉を求めて通商連合の戦艦に連絡を取った。

通商連合のヌート・ガンレイ総督は、特使がジェダイと知り動転した。総督は、今後の行動の方針を仰ぐため暗黒卿ダーク・シディアスに連絡をした。シディアスは二人のジェダイを始末しろと命じた。

クワイ=ガン・ジン、オビ=ワン・ケノービが待たされていた部屋に毒ガスが充満し始める。そとにはバトル・ドロイドの一団が待ち構えている。そして、乗ってきた船も失う。二人は分かれてナブーへ逃げた。

ナブーのアミダラ女王はガンレイ総督に封鎖の解除を求めていた。だが、通商連合は侵略軍上陸の準備を進めていった。

クワイ=ガン・ジン、オビ=ワン・ケノービはドロイドの攻撃から逃げる中で、グンガン族のジャー・ジャー・ビンクスに出会う。

彼に連れられてグンガンの水中都市オート・グンガへと向かった。グンガンの領主であるボス・ナスと対面して、ナブーの危機を説明するものの、ボス・ナスは自分たちに関係ないとむべもない。

二人はジャー・ジャーの導きでナプーの宮廷にたどりついた。

ナブー脱出

アミダラ女王もドロイドたちに捕らえられていた。連行途中、クワイ=ガン・ジン、オビ=ワン・ケノービがアミダラ女王らを救出して、元老院議会で危機を訴えるべく銀河共和国の首都コルサントを目指すことにした。

ナブーを離脱直後に、敵の追撃で船が損傷した。シールドを失った船を、間一髪のところで救ったのがアストロメク・ドロイドのR2-D2だった。

だが、損傷した船の修理を兼ね、ジャバ・ザ・ハットが支配する砂漠の惑星タトゥイーンで部品とエネルギーの補充をしなければならなくなった。

アナキン・スカイウォーカーとの出会い

タトゥイーンでは、クワイ=ガンとジャー・ジャー、R2-D2が行動する予定だったが、アミダラの侍女のパドメがついてきた。

一行は部品を調達するためにトイダリアンのワトーが経営するジャンク店に入り、目当てのパーツを見つける。

そこで奴隷の少年アナキン・スカイウォーカーに出会う。

ワトーは共和国通貨は何の価値もないので、パーツはやれないという。

砂嵐が来るというので、一行はアナキンの家へ向かった。アナキンの母・シミ・スカイウォーカーが出迎えてくれた。

アナキンは自力でポッドレーサーやプロトコル・ドロイドのC-3POを組み立ててしまう天才少年だ。そして、人間としては唯一ポッドレースに参加しているという。ジェダイ並みの反射神経を持っている。

アナキンはクワイ=ガンがジェダイであることに気がついていた。自分たち奴隷を開放しに来たのかと思ったのだ、だが、そうでないと知るとがっかりした。パドメは船のパーツが必要なことをアナキンに説明した。

アナキンは大きなポッドレースがあることを教えた。クワイ=ガンはアナキンの話を聞き、ポッドレース大会を利用して部品を手に入れることを思いた。

クワイ=ガンはワトーにポッドレース賭博を申し込んだ。アナキンを出場させ、アナキンが勝てばパーツを手にし、負ければワトーに船をやるというものだ。ワトーは乗った。

夜。クワイ=ガンは怪我をしたアナキンから血を採取した。そのサンプルをオビ=ワンに送信し解析させた。すると、アナキンがマスター・ヨーダを凌ぐミディ=クロリアン値を持つことがわかった。つまり並居るジェダイを遥かに凌ぐほど強大なフォースをもつということである。

シスのダース・モールがタトゥイーンに着いていた。

ポッドレース

主催者ジャバ・ザ・ハットの合図と共に、ついにポッドレースが開始された。優勝候補は常勝無敗のセブルバだ。アナキンはスタートのエンジン・トラブルで大きく出遅れる。

最後の一周の、ゴール寸前でアナキンはセブルバを振り切った。

ポッド・レースの賭けに勝ったクワイ=ガン・ジンは船の部品を手に入れ、アナキンを奴隷から解放した。アナキンの母・シミは自由を得る事は出来なかった。

クワイ=ガンはシミにアナキンをジェダイの騎士として教育することを約束した。

アナキンはジェダイになって、必ず助けに来ると母に誓い、シミと彼自作のドロイドのC-3POと別れを告げた。

惑星から離れるため船へと急ぐと、ダース・モールが襲い掛かってきた。

<C-3POはこの時点では未完成である。まだ内部の配線などがむきだしとなっており、これがいつの間にか金ぴかになっているのだから不思議だ。一体誰が完成させたのだろう?>

腐敗していた元老院

元老院では最高議長バローラムは実権を失っていた。元老院では腐敗が進み本来の機能を失っていた。官僚がのさばっていたのだ。

アミダラはナブー選出の議員パルパティーンと会談し、共和国の多数の議員が通商連合に買収されている現状を知らされる。アミダラは汚職と密約によって機能しない議会に失望した。

アミダラはパルパティーンの提案を受け入れ、最高議長の不信任動議を提出。選挙の実施を要求した。

ジェダイ評議会

同じころ、コルサントのジェダイ聖堂ではジェダイ評議会が招集され、クワイ=ガンとオビ=ワンがマスターたちを前にシスの復活について報告をした。

メイス・ウィンドゥら評議会は報告に懐疑的だった。シスは1,000年も前に消えていたはずだ。だが、シスについて調査を開始することにした。

クワイ=ガンはアナキンをジェダイ訓練生として迎え入れたいといった。アナキンこそが予言に示されたフォースに均衡をもたらす選ばれし者だと信じたのだ。

ジェダイ評議会ではアナキンのテストが行われた。類まれなる才能が認められると同時に、強すぎるフォースを持つアナキンにヨーダは不安を持った。

アナキンに修業させることは認められなかったが、評議会はアナキンの処遇について引き続き協議するとした。

ナブーへ戻るアミダラ

アミダラは元老院の現状を知り、もはや頼むには足らないと判断してナブーへ戻ることにした。クワイ=ガンとオビ=ワンは再びアミダラの護衛として、アナキンとジャー・ジャーを連れてナブーへと戻った。

二人のジェダイとアミダラ女王がナブーを目指していることを知ったシディアスはダース・モールにジェダイとの戦いを命じた。

アミダラはジャー・ジャーの案内でグンガンのボス・ナスと対面する。アミダラが話しているところをさえぎってパドメが前に出てきた。そして片膝を付き、助力を願い出た。パドメこそが本当のアミダラ女王だった。

グンガンの部隊が草原でドロイド軍を待ち構えていた。ナブーの警備隊は二人のジェダイの力を借りてドックに侵入して、戦闘機でドロイド司令船を目指していた。司令船を破壊してドロイド軍を無力にするのだ。そして、アミダラら少数の兵で王宮に侵入して通商連合の総督を拘束する作戦が同時に進行した。

クワイ=ガンとオビ=ワンの前に、ダース・モールが立ちはだかった。クワイ=ガンとオビ=ワンがダース・モールと対峙した。

アナキンの空中戦

クワイ=ガンにそこから出るなと言われて潜りこんでいた戦闘機が動き始めてしまう。しかも、オートパイロットになっている。アナキンとR2-D2は宇宙の戦いに参加してしまう。

オートパイロットを解除したアナキンはドロイド司令船のシールドをかいくぐって、主反応炉を破壊させる。ドロイド軍は停止し、勝利した。

ジェダイとシスの戦い

王宮の奥深くで戦っているクワイ=ガンとオビ=ワンはダース・モールに苦戦していた。そして、クワイ=ガンがダース・モールとの戦いで倒れる。

オビ=ワンがダース・モールに襲い掛かるが、力の差はあった。しかし、一瞬の隙をついてオビ=ワンが起死回生の一撃を放った。

クワイ=ガンは最期の力を振り絞ってオビ=ワンにアナキンを託した。

戦いが終わり、ナブーに平和が訪れた。

新議長に当選したパルパティーンとジェダイ評議会のメンバーたちがナブーに到着した。

オビ=ワンはヨーダにクワイ=ガンの遺言を伝え、アナキンをパダワンとすることの了解をもらった。

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映画情報(題名・監督・俳優など)

StarWars1

スター・ウォーズ1/ファントム・メナス
(1999年)

製作総指揮、監督、脚本: ジョージ・ルーカス
音楽: ジョン・ウィリアムズ

出演:
クワイ=ガン・ジン / リーアム・ニーソン
オビ・ワン=ケノービ / ユアン・マクレガー
アミダラ女王 / ナタリー・ポートマン
アナキン・スカイウォーカー /ジェイク・ロイド
パルパティーン元老院議員 /イアン・マクディアミッド
シミ・スカイウォーカー / ペルニラ・アウグスト
パナカ隊長 / ヒュー・クァーシー
ジャー・ジャー・ビンクス / アーメッド・ベスト
C-3PO / アンソニー・ダニエルズ
R2-D2 / ケニー・ベイカー
バローラム最高議長 / テレンス・スタンプ
ダース・モール / レイ・パーク
メイス・ウィドゥ / サミュエル・L・ジャクソン
シオ・ビブル / オリヴァー・フォード・デイヴィス
ウォルド / ワーウィック・デイヴィス
ヨーダ / フランク・オズ

受賞

  1. Newsweek 映画ザ・ベスト100 2009年5・6/13

ポッド・レースのシーンは「ベン・ハー」(1959年)の馬車の競争シーンを彷彿させる。

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