映画「2001年宇宙の旅」(1968年)の観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)

SF映画,IF戦記,スチームパンク,レトロフューチャー
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感想/コメント

★★★★★★★★★☆

製作された年代を考えると、信じられない、本当に信じられないくらいに鮮明で綺麗な映像である。

それに、始まりがとても印象的である。

人類の夜明け。猿人が道具を獲得して人間へと進化する過程から描き始め、いきなり宇宙へ映像を切り替えるあたりは、凄いとしかいいようがない。

ストーリーは意外に単純で、現在の映画の感覚で見てしまうと、一つ一つのシーンが無駄に長く感じられるかもしれない。

だが、この映画はスピード感を求めるものではない。

映像美と、映像に見事にマッチした音楽を楽しむ映画である。

この映画が名作と言われるゆえんは、まさに、この映像美と音楽の融合であろう。

この映画から音楽を取ってしまうと、単なるSF映画でしかなくなる。現在の感覚でなら、B級映画になってしまうだろう。

だが、この映画が現在でも凄いのは、映像と音楽のバランスが類を見ないほど融合しているからだ。

しかも、SFといえば未来的なイメージがあるため、音楽も電子音楽などが多用されるなか、クラシックに特化しているのも、鳥肌ものである。

最初の宇宙のシーンで流れるヨハン・シュトラウス2世の「美しき青きドナウ」なんかは、まさに宇宙を旅しているような優雅な気分にさせてくれる。

そして、極めつけはリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」だろう。この曲の使われ方はパーフェクトだ!

他にもモノリスに遭遇する場面でジェルジ・リゲティの「ルクス・エテルナ」、ラスト近くでリゲティの「アトモスフェール」など、クラシック音楽が用いられている。

原作は科学小説作家アーサー・C・クラーク。監督はスタンリー・キューブリック。特殊撮影効果のすべてはキューブリックの考案、監督のもとに行われた。

映画を科学技術的に正確にするため、キューブリックはアメリカ航空宇宙局の多くの科学者、アメリカおよびイギリスの主要な科学研究所や大学と密接な提携をし、撮影中は、3人の一流科学者が技術顧問としてつき添ったそうだ。

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

はるか遠い昔。

ヒトザルが獣と変わらない生活をしていた頃、謎の物体がヒトザル達の前に出現する。

1匹のヒトザルが物体の影響を受け、動物の骨を武器として使う事を覚える。

獣を倒し多くの食物を手に入れられるようになったヒトザルは、反目する同じヒトザルに対しても武器を使用して殺害する…。

…人類が月面に住むようになった。

旅客用宇宙飛行機オリオン号がケープケネディ空港から月に向かって飛び立った。旅客の中にはフロイド博士(ウィリアム・シルベスター)がいた。

彼は最近月面で発見された謎の物体「モノリス」について専門技術家、学者たちが月の基地で開く会議に出席するのだ。

月に着き、博士は物体をこの目で確かめるため、数人の科学者とともに問題の場所に行った。

「モノリス」は石碑のような物体で、木星に向かって強烈な信号を発し始めた。

18ヶ月後。

宇宙船ディスカバリー号は木星探査の途上にあった。乗組員はデビッド・ボーマン船長ら5名の人間で、うち3名は人工冬眠中である。それに、最高の人工知能HAL(ハル)9000型コンピュータが全てをサポートしている。

順調に進んでいた飛行の途上、HALはボーマン船長に、今回の探査計画に疑問がある事を打ち明ける。

そして直後にHALは2時間半後に宇宙船に故障が起こる、と船の故障を告げたが、実際には故障しなかった。

2名の乗組員はHALの故障を疑い、思考部の停止について話し合うが、それのことをHALに知られてしまう。

プール飛行士はアンテナ取り替え作業を始めたが、彼自身に事故が起こり、宇宙服の命綱が切れて暗黒の宇宙空間に放り出された。

そして、ボーマンはプール飛行士を助けに行ったが、宇宙カーが自由に動かない。やっと接近したものの、マジック・ハンドの装置がいうことをきかず、プール飛行士を助けることはできなかった。

急いで母船に帰ろうとしたボーマンが格納庫に近づくと、急にドアが閉まり、中に入れないばかりか、宇宙船の内部では人工冬眠のカプセルにも故障が起こり、冬眠中の科学者が次々と死んでいった。

唯一生き残ったボーマン船長はHALの思考部を停止させ、モノリスの件や探査の真の目的を知ることになる。

ボーマン船長は一人で計画を遂行、木星圏内で巨大なモノリスと出合い、驚愕の体験を経る…

映画情報(題名・監督・俳優など)

2001SpaceOdyssey

2001年宇宙の旅
(1968)

監督・製作:スタンリー・キューブリック
原作:アーサー・C・クラーク
脚本:スタンリー・キューブリック、アーサー・C・クラーク
撮影:ジェフリー・アンスワース、ジョン・オルコット
特撮:ダグラス・トランブル

出演:
デビッド・ボーマン船長:キア・デュリア
フランク・プール:ゲイリー・ロックウッド
ヘイウッド・フロイド博士:ウィリアム・シルベスター
HAL 9000声:ダグラス・レイン
月を見るもの(ヒトザル):ダニエル・リクター
フロイドの娘:ビビアン・キューブリック

受賞

  1. 英エンパイア 史上最高の映画100本 2017年版
  2. 米Yahoo! 死ぬ前に見たい映画100 2009年版
  3. AFI選 偉大なアメリカ映画ベスト100 2007年版
  4. AFI選 偉大なアメリカ映画ベスト100 1998年版
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