映画「たそがれ清兵衛」(2002年)の観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)

時代劇映画や歴史映画(日本)
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感想/コメント

★★★★★★★☆☆☆

山田洋次監督による藤沢周平作品の映画化第1弾。

原作は藤沢周平の「たそがれ清兵衛」「竹光始末」「祝い人助八」である。

原作となる3つの短編のそれぞれの特徴を生かしながら映画化された作品といえる。

ただし、題名の「たそがれ清兵衛」が映画のストーリーの骨格とはなっていない。全体的には「祝い人助八」の部分が印象に残る。出来れば原作も読んだ上でこの作品を見ると面白いと思う。

また、映画の舞台と関連する事柄であるが、「竹光始末」は海坂藩を舞台にしているが、他の2作は海坂藩が舞台ではない。原作では時代も幕末とは限定されていない。

どちらかというと、幕末までは行かない江戸時代後期を設定されている印象がある。しかし、特定できる記述がないので何とも言えない。

映画は幕末に設定されているようであるが、映画の撮影の関係上、国内に残る景色で江戸の雰囲気を出そうとしたら、幕末の頃に設定するしかないという苦肉の産物あろうことは想像できる。

こういう点も原作との違いが出ていて興味深く見られた映画である。

なお、この作品はアメリカの第76回アカデミー賞(2004年)外国語映画賞ノミネートをはじめとして、第26回日本アカデミー賞(2002年)では作品賞、主演男優&女優賞ほか12部門を獲得、第45回ブルーリボン賞(2003年)、第27回報知映画賞(2002年)、第76回キネマ旬報賞(2002年)など、この年の国内映画賞を総ナメにした作品。海外での題名は「The Twilight Samurai」である。

DVD特典として以下のものが収録されている。

NHKハイビジョンスペシャル「山田洋次 時代劇に挑む ~71歳新たなる挑戦~」(約120分)、未公開映像(撮影風景、インタビュー映像ほか)(約40分)、映画賞受賞風景(約30分)(日本アカデミー賞 / キネマ旬報ベスト・テン / 毎日映画コンクール / ブルーリボン賞 / 報知映画賞 / 日刊スポーツ映画大賞 / ベルリン映画祭)、画コンテ・般若寺と余吾邸決闘図解、特報、予告篇(約4分)

原作の紹介は「時代小説県歴史小説村」で。
たそがれ清兵衛」(「たそがれ清兵衛」「祝い人助八」収録)

藤沢周平の「たそがれ清兵衛」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作)(面白い!)
短編八作。全てが、剣士としては一流なのだが、一癖も二癖もある人物が主人公となっている。2002年の映画「たそがれ清兵衛」(第76回アカデミー賞外国語作品賞ノミネート。)の原作のひとつ。

竹光始末」(「竹光始末」収録)

藤沢周平の「竹光始末」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作)
短編6作。武家ものと市井ものが織混ざった作品集である。「竹光始末」「恐妻の剣」「乱心」「遠方より来る」が武家もの、「石を抱く」「冬の終りに」が市井ものとなる。また、「竹光始末」「遠方より来る」が海坂藩を舞台にしている。

映画化された藤沢周平作品

公開年順

  1. たそがれ清兵衛
  2. 隠し剣鬼の爪
  3. 蝉しぐれ
  4. 武士の一分
  5. 山桜
  6. 花のあと
  7. 必死剣鳥刺し
  8. 小川の辺

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

幕末の頃。平侍・井口清兵衛(真田広之)は妻を亡くし、幼い娘2人と老いた母親とでなんとか暮らしている。下城の太鼓が鳴ると同時に、付き合いを断ってすぐ帰宅し、家事と内職に励む毎日。そんな彼を仲間は「たそがれ」と呼んでいた。

ある日、清兵衛は、久しぶりに再会した飯沼朋江(宮沢りえ)を家に送った。朋江は夫の度重なる酒乱で最近離縁していた。清兵衛は朋江に想いを寄せていたが、朋江との縁談を勧められても貧しさを理由に断ってしまう。

さて、清兵衛は朋江が離縁した男に果し合いを申し渡され、木刀で打ち負かしてしまう。このことがもとで、清兵衛の剣術の腕が城下で噂になり、ついには上意討ちの討ち手として清兵衛が抜擢されてしまう。清兵衛は藩命に従って果し合いに向かう。

映画情報(題名・監督・俳優など)

Tasogareseibei

たそがれ清兵衛
2002

監督:山田洋次
脚本:山田洋次 、朝間義隆
音楽:冨田勲
撮影:長沼六男
主題歌:井上陽水「決められたリズム」

配役/出演:
井口清兵衛 / 真田広之
飯沼朋江 / 宮沢りえ
久坂長兵衛 / 小林稔侍
甲田豊太郎 / 大杉漣
飯沼倫之丞 / 吹越満
余五善右衛門 / 田中泯
井口藤左衛門 / 丹波哲郎
井口萱野 / 伊藤未希
井口以登 / 橋口恵莉奈
晩年の以登 / 岸恵子
清兵衛の母 / 草村礼子

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