児童文学を原作にしたミュージカル映画。米アカデミー賞5部門を受賞した名作です。
原作はオーストラリア出身のイギリス女流作家の作家パメラ・L・トラヴァースによる児童文学シリーズ。1934年から1988年にかけ書き続けられたシリーズです。
チム・チム・チェリー（Chim Chim Cher-ee）、スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス（Supercalifragilisticexpialidocious）などの曲はなじみにある人も多いでしょう。
音楽は、リチャード・Ｍ、及びロバート・Ｂ・シャーマン兄弟による歌曲と、アカデミー賞受賞の音楽監督アーウィン・コスタルによる編曲と指揮です。
出演は「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュース、「バイ・バイ・バーディー」のディック・ヴァン・ダイク、「トム・ジョーンズの華麗な冒険」のデヴィッド・トムリンソン。
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
1910年。イギリス・ロンドンにある桜通り。
そこにはバンクス家の一家四人が暮らしていた。
ジョージは気難しい銀行の役員。規律を重んじる。妻のウィニフレッド婦人参政権運動に夢中で子供は放りっぱなし。子供のジェーンとマイケルの世話は乳母にまかせっきり。だが、一向に乳母が居つかない。
ジョージは新たな乳母を雇うことにした。子供たちは自分たちで考えた広告文をジョージに見せる。優しくて、美しい、親切で若い乳母の条件を書いたのだが、ジョージは子供が書いた広告文を破って暖炉に放り込んでしまった。
翌日、バンクス家の前には沢山の乳母候補が列をなしていた。面接を受けるためである。だが彼女らは突然の強風に吹き飛ばされていなくなってしまった。
そこに空から傘を差した若い女性がバンクス家の玄関の前に降り立った。
女性はメリー・ポピンズと名乗った。
彼女はジョージが暖炉に破り捨てたはずの、子供たちが書いた広告文のメモを持っていた。
メリー・ポピンズは子供部屋へ行き、早速乳母としての仕事を始めた。指を鳴らすと魔法のように散らかったものが片づき、不思議な鞄からは何でも出した。
メリー・ポピンズは子供たちを連れて散歩にでかけた。
大道芸人バートの描く絵の世界に入って冒険をしたり、笑い上戸で部屋の天井に浮かんでしまった老人の家に遊びに行ったり、子供たちは不思議な出来事を次々と体験する。
ジョージはメリー・ポピンズに説教を行うが、いつのまにか話は子供二人をつれて銀行に行く話にすり替わってしまう。彼女が解雇されるのではないかと心配してする子供たちに、メリー・ポピンズは風向きが変わるまで働くと約束する。
ジョージは子供たちに倹約を教えようと預金させようとした。銀行の老頭取が無理に預金をさせようとしたので、子供は思わず「私のお金を返して！」と大声をだした。
預金者たちは銀行が危ないのではないかと勘違い、取り付け騒ぎが起きてしまう。
逃げだした子供は途中で煙突掃除夫姿のバートに出会った。そしてメリー・ポピンズも現れ、あちこちから煙突掃除夫が飛んできて、皆で踊りつづけた。
ジョージは銀行の混乱の責任で、銀行の役職を追われようとしていた。
だが、メリー・ポピンズのことが目に浮び、まったく気にならない。
次の日の朝。
バンクス家は四人で凧を揚げに公園へと向かった。メリー・ポピンズは風向きが東から西へと変わったことから、バンクス家を去ることを決意する。
そして、公園では銀行の重役までがタコ上げにきょうじている。重役たちはジョージを重役にすることを決めみんなで楽しんでいたのだ。
映画情報（題名・監督・俳優など）
メリー・ポピンズ
(1964年)
監督 / ロバート・スティーヴンソン
原作 / パメラ・Ｌ・トラヴァース
脚本 / ビル・ウォルシュ / ドン・ダグラディ
作曲 / アーウィン・コスタル
音楽 / ロバート・Ｂ・シャーマン / リチャード・Ｍ・シャーマン
出演：
メリー・ポピンズ / ジュリー・アンドリュース
バート / ディック・ヴァン・ダイク
ジョージ・バンクス / デヴィッド・トムリンソン
ウィニフレッド・バンクス / グリニス・ジョンズ
ジェーン・カロライン・バンクス / カレン・ドートリス
マイケル・バンクス / マシュウ・ガーバー
アルバート / エド・ウィン
エレン / ハーミオン・バドレー
ブリル / リタ・ショウ
ハトの餌を売る老女 / ジェーン・ダーウェル
ブーム海軍大将 / レジナルド・オーウェン
ミスター・ビンナクルー / ドン・バークレー
ジョーンズ巡査 / アーサー・トリーチャー
ケイティ・ナナ / エルザ・ランチェスター
ミスター・ドース・ジュニア / アーサー・マレット
ペンギン・ウェイター / ダラス・マッケノン
狐 / ダラス・マッケノン
