塩野七生の「ローマ人への20の質問」を読んだ感想とあらすじ

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覚書/感想/コメント

「ローマ人の物語」を歴史の正面から捉える壮大な小説として考えれば、その裏話的なものを軽く扱った小話にあたるのが本書だろう。

新書なので、本来は専門的な学問への入門書的な意味合いがあるのかも知れないが、そんなことは考えずに、雑学的なものを読む感じで良いのではないだろうか?

だって、読者からの質問に塩野七生が答えるという形式を取っており、設定された質問もそれぞれに面白いのである。

つまり、堅苦しく読まれないように塩野七生は工夫して構成したのだ。

さて、それぞれの質問は面白いのだが、やはり日本人と古代ローマ人の共通点を扱った質問6に興味がいった。風呂好きで魚好き。現代のヨーロッパからは想像できないほどに風習が違っていたのが驚きである。

最後の質問20にまとめられている塩野七生の考え方は、「ローマ人の物語」を書いている作家としての直感もしくは確信から導き出されたもののような感じである。

どのような結論を導いているのかは本書で確認して頂きたいが、学者とは異なるアプローチでローマに接している当代一流の物書であるから得られた結論なのかもしれない。

本書について

塩野七生
ローマ人への20の質問
文春新書 約二〇〇頁

目次

読者に
質問1 ローマは軍事的にはギリシャを征服したが、文化的には征服されたとは真実か?
質問2 ローマ人の諸悪なるものについて
質問3 都市と地方の関係
質問4 富の格差について
質問5 宿敵カルタゴとの対決について
質問6 古代ローマ人と現代の日本人の共通点
質問7 <パクス・ロマーナ>とは何であったのか
質問8 ローマの皇帝たちについて
質問9 市民とは、そして市民権とは何か
質問10 多神教と一神教との本質的なちがいについて
質問11 ローマ法について
質問12 ローマ人の都市計画
質問13 真・善・美について
質問14 <パンとサーカス>とは何であったのか
質問15 自由について
質問16 奴隷について
質問17 <イフ>の復権は是か非か
質問18 女について
質問19 蛮族について
質問20 なぜローマは滅亡したのか

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