沢木耕太郎の「深夜特急 第6巻」を読んだ感想とあらすじ

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覚書/感想/コメント

★★★★★★★★☆☆

イタリアにいる時に沢木耕太郎が見た映画の場面。

さっぱりストーリーがわからなく、「昔の仲間に脅かされて金の工面をしようとする哀れな中年男の物語」と思っていたのが、「戦争で精神的に深い傷を負った中年男の荒涼たる一日を描いた物語」であったことがわかり、主人公が中年男と言うところ以外に共通点がなく、どうやら映画館で沢木耕太郎だけがまったく違う映画を見ていたらしいという箇所には思わず笑ってしまった。

旅の終りに近づき、また都会を歩いている内に、沢木耕太郎の中から虚脱するような退廃的な毒素が抜け落ちたように感じられる。

フランスに渡って、マルセーユからパリまでは十二時間。そこからロンドンまでは、すぐである。現実的な旅の終りを感じるところまで来ている。

心の何処かではもう少し旅をしてもよいのではないかと思っている。だが、このままでは永遠に汐どきを失ってしまうという心の警告もあった。

沢木耕太郎は旅を終りにしようと考える。彼の旅は青年期、壮年期を過ぎ、終りの見えた老年期にさしかかったのであろう。

最後にオチが待っているが、旅は終わったのである。

深夜特急の文庫版は全6巻。

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内容/あらすじ/ネタバレ

第十六章 ローマの休日

イタリアについてローマへと向かう。ローマに向かうバスの旅は楽しいものであった。ローマでは映画「ローマの休日」の舞台となったスペイン階段を訪れる。

そして、そのままヴァチカン市国へ。そこにある「ピエタ」は沢木耕太郎とほぼ同じ歳のミケランジェロが造形したことに衝撃を受けた。同時に強い感銘を受ける作品であった。

ローマではある老婦人に連絡をした。それはテヘランで磯先夫人から教えられた人であった。その人との楽しい一時も過ぎた。そして、フィレンツェ、ピサへ。

国境を越え、モナコへと入った。モナコといえばカジノである。カジノで香港のリベンジを果たそうと考えるが…

第十七章 果ての岬

フランスのマルセーユからマドリードまで一気に駆け抜けた。マドリードで過ごしたあと向かったのはポルトガルのリスボンである。リスボンはユーラシアの果てだ。

リスボンの食べ物屋で出されたビールにサグレスという土地の名前が書かれていた。聞いてみるとポルトガルの西端、つまりイベリア半島の西端にある町だった。

本当のユーラシアの果てへ沢木耕太郎は向かう。

第十八章 飛光よ、飛光よ

パリには思ったよりも長く滞在してしまった。パリで出会った若者の好意に甘えて格安で部屋を借りられたからである。パリで過ごしている内に年が替わった。そして、そろそろ行くことにしようかと思う。ロンドンへだ。

ロンドンについて電報を打ったら旅の本当の終りである。あとは日本に帰るだけである。さぁ、電報を打つために中央郵便局へ行くことにしよう…

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本書について

沢木耕太郎
深夜特急
南ヨーロッパ・ロンドン
新潮文庫 約一九五頁(+対談四五頁)
旅の時期:1974~1975年
旅している地域 : イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、イギリス

目次

第十六章 ローマの休日
第十七章 果ての岬
第十八章 飛光よ、飛光よ

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