乙川優三郎の「霧の橋」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

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覚書/感想/コメント

面白い。まずもって面白い。

仇討ちの話が大きな枝としてあり、夫婦の物語が大きな枝となっており、また、商売を巡った駆け引きが大きな枝となっている。

その幹には、侍から商人になり切れない惣兵衛の心情の移り変わりがある。

そして、この幹を中心にそれぞれの枝が絡んでいて、より幹を太く見せる感じのある小説である。

全体的に緊迫感のある展開で話が進み、物語の終盤に怒濤の追い上げを見せる。十分に読み応えのある小説である。

内容/あらすじ/ネタバレ

父を殺された江坂与惣次は仇討ちを果たしたが、帰参かなわず、紅屋惣兵衛と名を改め、紅を専門に商いをする店の主人となった。

紅屋惣兵衛は侍の頃を忘れようとしていた。だが、忘れようとしても仕草等が抜けきらず、そのことが妻おいとに微妙な不安を与えていた。

その頃、大店からの紅に関する商売の引き合いが来たが、裏でのこそこそした動きがあり、どうにも胡散臭い。

やがて、同業の仲間が大変な状況に追い込まれ、惣兵衛もうかうかとはしていられなかった。

紅屋惣兵衛は同業の松葉屋と組み、起死回生の逆転を狙う。

本書について

乙川優三郎
霧の橋
講談社文庫 約三二〇頁
江戸時代

目次

香魚
白い闇
顔触れ
末摘花
波紋
取引
霧の橋

登場人物

紅屋惣兵衛(与惣次)
おいと
茂兵衛
松葉屋三右衛門
巴屋十三郎
勝田屋善蔵
勝田屋彦次郎
角屋勘兵衛
角屋市之助
益蔵
奥津ふみ(紗綾)
江坂惣兵衛
林房之助

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