池波正太郎の「鬼平犯科帳 第7巻」を読んだ感想とあらすじ

作家あ行
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覚書/感想/コメント

★★★★★★★☆☆☆

〔笹や〕のお熊婆さんが登場するのがこの巻。婆さんのくせに伝法なしゃべりをし、男勝りで、茶目っ気のある憎めないキャラクターなのである。

この巻で、盗賊と関係のないのが、このお熊婆さんの登場する「寒月六間堀」である。仇討ちものであるが、これまた設定が変わっている。

そういう意味で異色の短編である。

また、本書から息子の辰蔵が徐々に役に立つようになり始める。剣の筋は悪いのだが、剣に打ち込み始めるようにもなる。この点は、キャラクターが似ている木村忠吾と異なるところである。

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内容/あらすじ/ネタバレ

雨乞い庄右衛門

心ノ臓をやられ、療養をしていた盗賊・雨乞いの庄右衛門が、だいぶに快復してきたので、最後のおつとめのために江戸に向かっていた。

途中で配下の者に会うが、逆に殺されそうになる。何故殺されそうになったのかは分からなかったが、その危急の場を救ってくれたのがなんと長谷川平蔵宣以の親友・岸井左馬之助であった。

隠居金七百両

平蔵の息子・辰蔵が夢中になっているのがお順という娘である。そのお順がさらわれるのを辰蔵は見かけた。

一方、いつまでも戻ってこないお順を不審に思っている次郎助の元に、奈良山の与市という盗賊が訪ねてきて、お順をさらったという。返して欲しければ、白峰の太四郎の隠居金の在処をはけと言われる。次郎助はそんなものは知らないと突っぱねるが…

はさみ撃ち

万屋小兵衛の妻・おもんをたらし込んでいるのは、針ヶ谷の友蔵という盗賊である。おもんをたらし込んで、万屋に忍び込もうというのだ。

しかし、この万屋小兵衛は元盗賊。早くも友蔵が万屋にねらいをつけたことを知り、対策を練り始める。小兵衛は盗賊を引退して以来、暇にしていたのでこれ幸いと楽しみ始める。

掻堀のおけい

砂井の鶴吉が平蔵の密偵を務める大滝の五郎蔵に相談を持ちかける。掻堀のおけいという女に弱みを握られて、逃げるに逃げられないのだと助けを求める。

この掻堀のおけいの後ろ盾は大坂の盗賊・生駒の仙右衛門だと言われている。五郎蔵は当初、平蔵につ告げずにいたが、和尚の半平という畜生ばたらきをする盗賊が絡んでいると分かるや、平蔵に判断を委ねる。

泥鰌の和助始末

平蔵と岸井左馬之助が危うく盗賊の片棒を担ぐのを未然に防いでくれた松岡重兵衛が現れたらしい。この松岡重兵衛、昔のままであれば盗賊の片棒を担いでいるはずである。となれば、平蔵はこの松岡重兵衛を捕まえなければならない。

松岡重兵衛は泥鰌の和助という盗賊と一緒に盗みをする手はずである。狙う相手は泥鰌の和助の息子が奉公していた店である。

寒月六間堀

平蔵が〔笹や〕を寄った折りに、年老いた武士を見かける。その武士は息子の敵討ちのために旅に出て、ようやくにその敵を見つけたのである。

敵討ちは子が親のために行うことはあっても、親が子のために行うのは御法度であった。平蔵はそのことを知りつつも、この老人のために助太刀をする。

盗賊婚礼

傘山の弥太郎は、盗賊の父親同士が決めた婚礼を守るため、鳴海の繁蔵の妹をもらう決心をした。この鳴海の繁蔵は畜生ばたらきをする盗賊で、評判が悪い。そのことを知りつつ弥太郎は承知をしたのである。

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本書について

池波正太郎
鬼平犯科帳7
文春文庫 約二九〇頁
連作短編
江戸時代

目次

雨乞い庄右衛門
隠居金七百両
はさみ撃ち
掻堀のおけい
泥鰌の和助始末
寒月六間堀
盗賊婚礼

登場人物

雨乞い庄右衛門
 雨乞い庄右衛門…盗賊
 勘行の定七…盗賊
 岸井左馬之助

隠居金七百両
 長谷川辰蔵
 次郎助…白峰の太四郎の配下
 お順…次郎助の娘

はさみ撃ち
 万屋小兵衛
 おもん
 針ヶ谷の友蔵…盗賊

掻堀のおけい
 砂井の鶴吉…盗賊
 掻堀のおけい…盗賊
 和尚の半平…盗賊

泥鰌の和助始末
 松岡重兵衛
 泥鰌の和助…盗賊
 不破の惣七…盗賊

寒月六間堀
 市口瀬兵衛
 お熊…笹やの女あるじ
 仙次郎…通称・逆でこ

盗賊婚礼
 傘山の弥太郎…盗賊
 瓢箪屋勘助…盗賊
 鳴海の繁蔵…盗賊

池波正太郎の火付盗賊改もの

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