池波正太郎の「剣客商売 第14巻 暗殺者」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

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覚書/感想/コメント

シリーズ第十四弾。

仕掛人・藤枝梅安」でお馴染みの香具師の元締、萱野の亀右衛門が登場する。「仕掛人・藤枝梅安」では、萱野の亀右衛門はすでに香具師の元締を引退している。

本作では現役の香具師の元締として登場する点で、「仕掛人・藤枝梅安」と「剣客商売」の両シリーズの時代の差というものが分かる。

さて、本作であるが、暗殺者(仕掛人といってもよい)としての波川周蔵が使われる相手が二人いる。一人は萱野の亀右衛門であるが、もう一人が本作のキーパーソンである。

この人物の真意というものが、物語の最後の方にならないと分からないのが、本作のミソである。つまり、本作は最後まで読まないと、全体像が見えてこない。

また、最後にはどんでん返しがある。作者がどのような仕掛を講じたのか…本書でご確認、ご確認。

内容/あらすじ/ネタバレ

浪人に五十両で殺しを頼む老人がいる。相手が手強いので、是非浪人に頼みたいというのだ。浪人は返事を渋っていた。老人は萱野の亀右衛門といって香具師の元締である。一方、浪人の名を波川周蔵という。

秋山小兵衛が横山正元宅を辞してからのこと、この波川周蔵を二人の男が襲っていた。小兵衛はこの浪人を二度ほど見たことがあった。

その後、小兵衛は不二楼の主に招待されて、不二楼に久方ぶりに赴いた。その折りに、先日波川周蔵を襲っていた男の一人が不二楼に現れた。その者たちは隠し部屋のある蘭の間に通された。

小兵衛がこの隠し部屋からこっそりと聞いていると、襲った男はどうやら誰かを襲うために波川周蔵を試したらしい。その報告をしているようだ。その相手は小田切と名乗っていた。だが、一体この者たちは誰を襲うというのか?

そのことはやがて分かった。不二楼の主・与兵衛がこの小田切某が蘭の間に入ったのを幸いに、こっそりと聞いていたら「秋山大治郎が…」というのが聞こえていた。

このことを聞いた小兵衛は、波川周蔵に襲わせる相手が大治郎だと直感する。波川周蔵は小兵衛の見るところ、息・大治郎と斬り合ってどちらが勝つか分からない腕前である。

その波川周蔵であるが、萱野の亀右衛門のところに赴いて、殺しの件を引き受けた。その代わり、妻子を人に見つからないような場所に移して欲しいと頼む。

この波川周蔵に秋山大治郎を襲わせる理由は何なのか?小田切の後にはまだ別の人物がいるようである。この人物の意中とは?そして、この波川周蔵と秋山大治郎の対決はどうなるのか?

本書について

池波正太郎
剣客商売 暗殺者
新潮文庫 約二五〇頁
長編
江戸時代 田沼時代

目次

浪人・波川周蔵
蘭の間・隠し部屋
風花の朝
頭巾の武士
忍び返しの高い塀
墓参の日
血闘

登場人物

波川周蔵…浪人
静…妻
松平伊勢守勝義
小田切平七郎
平山…浪人
稲垣忠兵衛
萱野の亀右衛門…香具師の元締
為吉…留守番役
滝口彦右衛門…小兵衛の弟子

剣客商売シリーズ

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