【式内社】氷川神社の総本社・大宮氷川神社 埼玉県(旧武蔵国)一之宮

この記事は約6分で読めます。

氷川神社の総本社

氷川神社(ひかわじんじゃ)は、大宮駅から歩いて行けるところにある。駅前の喧騒と神社の静寂とのコントラストが印象的で、参道の雰囲気がとても気持ちのいい神社。「大宮」の地名は、「大いなる宮居」である氷川神社に由来する。式内社(名神大社)、武蔵国一宮または三宮、勅祭社。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。宮中の四方拝で遥拝される一社。

埼玉県・東京都の荒川流域、特に旧武蔵国足立郡を中心にして氷川信仰に基づく氷川神社が多数分布する。この約200社ある氷川神社の総本社である。他の氷川神社と区別する際は「大宮氷川神社」とも呼ばれる

神社の境内は見沼(江戸時代中期まで存在した広大な沼)の畔にある。現在の神池は、見沼の名残。もともとは見沼の水神を祀っていたと考えられている。

大宮の氷川神社・中川の中氷川神社(現 中山神社)・三室の氷川女体神社は一直線に並んでいる。三氷川とかつて大宮の氷川神社境内にあった三社(男体社・女体社・簸王子社)が混同されるが別もの。

氷川神社は社記によると今から凡そ二千四百年以上、第五代孝昭天皇の御代三年四月未の日の御創立と伝えられます。

御祭神、須佐之男命は天照大御神と月読命とともに伊弉諾命から生まれた三貴子の一神で、八俣大蛇退治など力強く雄々しい神として知られております。
大己貴命は須佐之男命の御子に坐して国土を天孫瓊々杵命(ににぎのみこと)に御譲りになられた国土経営の神です。稲田姫命は須佐之男命の御妃で大己貴命の御母神です。
この御三神をここにお祀りされたのは国土経営、民福安昌祈願のためであって、大和朝廷の威光が東方に及ぶにつれて、当神社の地位も重くなったと考えられています。

神社の鎮座する地は、大宮台地の上にあり、その中でも鼻のように高く突き出た位置にある為、一帯の地名は高鼻町と呼ばれます。かつて神社の東側には見沼と呼ばれる広大な湖沼があり、豊かな土壌を形成する元となっておりました。「神沼」、「御沼」とも呼ばれた見沼は正に豊かな恵みを与えて下さる神聖な水をたたえた湖沼で、江戸時代に開発された見沼溜井は周囲約39キロに及ぶ大貯水池でした。現在境内にある神池は見沼の名残であるといわれ、神域の蛇の池からの湧水が豊富に注がれております。
地理的な点から見ても、見沼をひかえ土地は肥沃で東西南北に交通の便もよく、人々は益々繁栄し今日の基をなすに至ったものと思われます。

第十二代景行天皇の御代、日本武尊は当神社に御参拝し東夷鎮定の祈願をなされたと伝わっております。第十三代成務天皇の御代には出雲族の兄多毛比命が朝廷の命により武蔵国造となって氷川神社を奉崇し、善政を敷かれてから益々当社の神威は輝き格式を高めたと伝わります。
今から凡そ千二百年前の聖武天皇の御代には武蔵一宮と定められ、醍醐天皇の御代に制定された延喜式神名帳には名神大社として、月次新嘗案上の官幣に預かり、又臨時祭にも奉幣に預かる等、歴朝の崇敬を殊の外厚く受けてまいりました。
また武家時代になっては、鎌倉・足利・北条・徳川氏等相次いで当社を尊仰し、治承四年源頼朝公が土肥次郎実平に命じて社殿を再建、文禄五年八月には徳川氏が伊奈備前守忠次を奉行として社頭残らずを造営せしめ、寛文七年三月には阿部豊後守を奉行として社殿の建立をしております。

名神大社としての神はどれか

現在の主祭神は須佐之男命 (すさのお の みこと)、稲田姫命 (いなだひめ の みこと)、大己貴命 (おおなむち の みこと)で、どれが名神大社の祭神なのか、多くの議論がされてきたそうだ。

1.日本武尊の東征時、須佐之男命を勧請したとする説(吉田兼永)。
2.須佐之男命とする説(『大日本神祇史』)。
3.男体社:須佐之男命(相殿に伊弉諾、日本武尊、大己貴)、女体社:奇稲田姫命(相殿に天照太神宮、伊弉冉、三穂津姫、弟橘媛)、簸王子社:大己貴とする説(『風土記稿』)。
4.男体社:伊弉諾、女体社:伊弉冉、簸王子社:軻遇突智とする説(『大宮氷川太明神縁起之書』)。

武蔵の国の一ノ宮なのか三ノ宮なのか

氷川神社には、一ノ宮と三ノ宮の2説があるが、氷川神社は「武蔵一宮」を掲げている。 

一ノ宮とする史料として「大日本国一宮記」(室町時代)がある。室町時代以降に小野神社に替わって一ノ宮になったとする説があるが、中世まで氷川神社を一ノ宮とする資料は見つかっていない。ということは、中世期には小野神社の方が社格が上だったということになる。一方で、「延喜式神名帳」には氷川神社が名神大社とされ、小野神社が小社とされていることから、平安時代のどこかの時点で社格の逆転があったことになる。

三ノ宮とする史料として、南北朝時代の「神道集」がある。ここでは一宮を小野神社とし、三宮を氷川神社としている。

武蔵国総社の大國魂神社(六所宮)では国内の一ノ宮から六ノ宮までを「武州六大明神」として祀っている。現在も大國魂神社の例大祭(くらやみ祭・武蔵国府祭)の祈祷に三ノ宮として氷川神社の神官が参じている。 

三の鳥居

神楽殿と額殿

社務所

神池と橋

楼門

手水舎

楼門の手前左手にある。

楼門の中

舞殿

右手

左手

拝殿

夫婦楠

摂社・末社

摂社

門客人神社 (もんきゃくじんじんじゃ)

祭神:足摩乳命、手摩乳命

天津神社 (あまつじんじゃ)

祭神:少彦名命

宗像神社 (むなかたじんじゃ)

祭神:多起理比売命、市寸島比売命、田寸津比売命

末社

六社

山祇神社 – 祭神:大山祇命
石上神社 – 祭神:布都御魂命
愛宕神社 – 祭神:迦具土命
雷神社 – 祭神:大雷命
住吉神社 – 祭神:底筒男命、中筒男命、上筒男命
神明神社 – 祭神:天照大御神

天満神社

祭神:菅原道真公

松尾神社

祭神:大山咋命

御嶽神社

祭神:大己貴命、少彦名命

稲荷神社

祭神:倉稲魂命

氷川神社の概要

概要
項目内容
創建第5代孝昭天皇3年
主祭神 須佐之男命
奇稲田姫命
大己貴命
社格等古代社格制度式内社(名神大)
中世社格制度武蔵国一宮または三宮
勅祭社
近代社格制度旧官幣大社
現代の制度 別表神社
その他
備考 本殿の様式 流造
例祭 8月1日

文化財

重要文化財概要
指定内容
国指定国宝
重要文化財
登録有形文化財
県指定有形文化財 氷川神社行幸絵巻 1巻(附 原本1巻、下絵1巻)(絵画)
市指定有形文化財 氷川神社横山大観作「秋色武蔵国」1幅(絵画)
氷川神社文書(古文書)
摂社門客人神社本殿(建造物)
摂社天津神社本殿(建造物)
末社御嶽神社本殿(建造物)
天然記念物概要
国指定
県指定
市指定氷川参道の並木

地図

所在地: 〒330-0803 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1−407
電話: 048-641-0137

埼玉県の式内社

埼玉県の式内社
武蔵国 足立郡 4座(大1座・小3座) 足立神社 式内小社 【論社あり】 足立神社 埼玉県さいたま市西区飯田54 加茂神社 埼玉県さいたま市北区宮原町4-8-1 久伊豆社 埼玉県鴻巣市笠原1755、郷地351(...
タイトルとURLをコピーしました