佐藤雅美の「八州廻り桑山十兵衛 第1巻」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

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覚書/感想/コメント


★★★★★★★★★☆
連作短編となっている、それぞれに独立した話になっているが、それとは別に桑山十兵衛の娘八重を巡る話が続いている。

八州廻りは正月以外は江戸を離れていることが多いため、十月以外の月に生まれる子は、本人の子供でない可能性が高くなる。八重はそんな子供であった。

では、十兵衛の子供でないとしたら、誰の子供なのか?十兵衛は廻村をしている間も、その事が頭によぎる。

一方で、実の子供でないかも知れないと思いながらも、情が移り始めていて、心境は複雑である。

この、八重を巡る、十兵衛の右往左往ぶりは滑稽である。八州様ともあろう方が、なんとも格好悪いのである…。この格好悪さが桑山十兵衛の魅力にもなっているのだが。

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内容/あらすじ/ネタバレ

拐かされた女

同僚の通称「くちなわ」の藤縄弥五郎がやって来て、公事方勘定奉行曾我豊後守から、拐かされた娘を捜すようにとの命を受けた事を告げる。

桑山十兵衛も、捜索に当たることになるが、拐かされた娘はどこにいるのか、そして、意外な真実が。

木崎の喜三郎

十兵衛らが踏み込んだ所に、木崎の喜三郎がいた。喜三郎にはよからぬ噂があり、できれば関わり合いになりたくなかったが、関わってしまった以上、きっちりと落とし前をつけておかなければならない。そこで桑山十兵衛が取った手段とは。

怯える目

いつもの通り、十兵衛は村々を廻っていたが、目に怯えを隠す農婦がいたのが気になる。そして、名主の源五左衛門にも同様の怯えた目が。なぜ彼らは怯えるのか、何かをひた隠そうとしているのか。

密命

もう一人の公事方勘定奉行松浦伊勢守から密命を受けた。高崎の松平右京太夫の財政状態を調べろというのだ。十兵衛は高崎に向かい、それとなく調べを進めると、そこで嘗ての剣道道場での兄弟子とあう。

密通女の高笑い

清七が堅蔵を刺し殺したが、不義密通の現場を目撃し、激昂したためであるという。しかし、その密通の相手である清七の妻ふさは、そんな事実はないと突っぱねる。真相はどうなのか?

山下左馬亮の不覚

同僚山下左馬亮を名乗る、八州廻りの偽物が出現したらしい。これが、偽物なのか本物なのか。十兵衛は慎重を期して、その真偽のほどを確かめるために動き始める。

平川天神の決闘

八州廻りの偽物が跋扈して、依然として捕まらない。がた落ちとなった八州廻りの評判を取り戻すため、留役の川端三五郎からも檄が飛ぶ。十兵衛は必至で、偽物の後を追うが、その矢先に、今度は偽物の偽物が出現した。

霜柱の立つ朝

新三が殺された。殺したのは誰なのか。一方、常陸屋が襲われ、約三〇〇両を盗まれた。どうやら身内からの手引きがあった模様である。だれが手引きをしたのか、そして、新三の殺されたことと関係があるのか。

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本書について

佐藤雅美
八州廻り桑山十兵衛
文春文庫 約四〇〇頁
江戸時代

目次

拐かされた女
木崎の喜三郎
怯える目
密命
密通女の高笑い
山下左馬亮の不覚
平川天神の決闘
霜柱の立つ朝

登場人物

桑山十兵衛…関東取締役出役(八州廻り)
八重…娘
粂蔵…十兵衛の小者
五兵衛…雇足軽
佐平…老僕
鏑木彦四郎…十兵衛の実兄
登喜…彦四郎の妻
藤縄弥五郎…関東取締役出役(八州廻り)
加賀美徳蔵…関東取締役出役(八州廻り)
松浦伊勢守…公事方勘定奉行
真田九右衛門…組頭
川端三五郎…留役
拐かされた女
万治…道案内
甚左衛門…富農
木崎の喜三郎
辰次…道案内
木崎の喜三郎
松村憲蔵…支配勘定
お信乃…村松の妹
怯える目
駒次郎…道案内
源五左衛門…名主
吾作
密命
連雀惣五郎
竹中勇之助
松村憲蔵…支配勘定
お信乃…村松の妹
山村左門…御先手御弓頭
密通女の高笑い
太平…道案内
六左衛門…名主
清七
ふさ…清七の妻
堅蔵
野村勝蔵…八州廻り
山下左馬亮の不覚
山下左馬亮…八州廻り
山村左門…御先手御弓頭
平川天神の決闘
鉄蔵…道案内
矢車の辰蔵…岡っ引
霜柱の立つ朝
松岸の弥助…道案内
巳之吉
新三
お民…女中
お光

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