エリス・ピーターズの「修道士カドフェル第11巻 秘跡」を読んだ感想とあらすじ(最高に面白い!)

覚書/感想/コメント

★★★★★★★★★★★
行方不明になってしまった修道女になっているはずのジュリアン・クルース。彼女の失踪を巡っての物語である。どんでん返しのある展開になっているので、どのように展開するかは本書を読んで確認して頂きたい。

カドフェルがどの時点で真相を知ったのかも、見所であるし、前回に引き続き登場のマグダレン修道女の役回りにも目が離せない。

また、前回で登場したルーンが見習い修道士としてシュルーズベリ修道院で生活しはじめた。限りなく純粋な彼の様々な所作は本書の至る所で見られるのだが、今後の彼の成長にも期待したい。

また、他の若い修道士達、例えばマークやオズウィンの成長も今後楽しみである。

内容/あらすじ/ネタバレ

俗姓をゴッドフリッド・メアスコットといったヒュミリス修道士は、元十字軍の英雄だったが、十字軍の際に致命的な傷を負っていた。

彼は、十字軍から帰還後修道士になって、残り少ない人生を平穏に過ごそうとしていた。そのヒュミリスに沿うように若い修道士フィデリスは献身的に彼の介護をしていたが、フィデリスは口がきけなかった。

二人は、元々いた修道院がイングランド王位僭称者スティーブンと女帝モードの争いのため燃え尽き、そのためにシュルーズベリに身を寄せたのだった。そこに、ヒュミリスの元部下であるニコラスが彼の許しを得るためにやってきた。ヒュミリスは修道士になる前に許嫁がいたのだ。

その許嫁に恋をしたニコラスが、彼女を是非とも妻に迎えたいと思っており、その許しを得るためにやってきたのだ。ヒュミリスは彼に許しを与え、ニコラスは喜んで彼女を迎えに行ったが、彼女は3年前に修道女に入ったというのだ。

落胆したニコラスだったが、彼女のいる修道院が焼け落ちたと聞いて、彼女の安否を確かめにその修道院へ向かったが、そこで彼が耳にしたのは、彼女がこの修道院には来ていないということだった。彼女はどこに消えてしまったのか?

本書について

エリス・ピーターズ
秘跡
光文社文庫 約330頁
12世紀イギリス

登場人物

カドフェル…修道士
ラドルファス…修道院長
ヒュミリス…修道士
フィデリス…修道士
ニコラス・ハーニッジ…ヒュミリスの元部下
レジナルド・クルース…ライの荘園主
ジュリアン・クルース…レジナルドの異母妹
アダム・ヘリエット…クルースの部下
ルーン…見習い修道士
ユーリエン…修道士
マグダレン…修道女
マドッグ…船頭
ヒュー・ベリンガー…州執行長官
アライン・ベリンガー…ヒューの妻