「ハリー・ポッター/ハリー・ポッターと秘密の部屋」の紹介です。シリーズ第2弾。
スタッフとキャストは前作「ハリー・ポッターと賢者の石」から多数引き続いています。
監督も前作と同じのため、原作に忠実に映画化されています。
ですが、前作同様に、原作に垣間見える暗さが影を潜めてしまっているのは残念です。
今回は、ホグワーツのどこかにあると言われる「秘密の部屋」がキーワードとなります。
その扉が50年ぶりに開かれたのです。いったい何故?誰が?
そして、ヴォルデモート卿との新たな対決が始まります。
本作では、ハリーが両親を殺したヴォルデモートと自分の間に、不気味な共通点があることに気づいてしまいます。
- 1920年代
- 1991年ハリー・ポッター
感想/コメント
「闇の魔術の防衛術」を担当する教師
ハリー・ポッター・シリーズで毎回変わるのが「闇の魔術の防衛術」を担当する教師です。
ヴォルデモートと対決を余儀なくされるハリーにとって、最も必要な授業なのですが、先生に恵まれません。
今回の先生はシリーズ中の中で最も役に立たない先生です。ダントツのナンバーワンでしょう。
キルデロイ・ロックハート。魔法界のベストセラー作家で、数々の武勇伝に彩られています。ですが、真の姿は…。
ハリーとロンは早い段階でロックハートが役に立たないことを見抜きますが、他の者は意外に期待しています。その認識の差がみていて歯がゆいです。
VFXの発達
クィディッチのシーンはスピード感があり、良くできていた場面だと思います。
特にハリーとドラコ・マルフォイの二人がチェイスをする場面などは秀逸です。
VFXの発達とハリー・ポッター・シリーズの映画化が上手いタイミングで合致したのがよく分かるシーンです。
シリーズが10年前に刊行されていたら、このように迫力あるシーンの撮影は難しかったにちがいありません。
この映画のヒットというのは、VFXの発達が寄与しているのは間違いありません。
名優リチャード・ハリス
残念なのは、ダンブルドア役のアイルランドの名優リチャード・ハリス氏が、「秘密の部屋」の撮影後に体調を崩し、72歳で亡くなってしまったことです。
次作以降では、2代目のダンブルドア校長としてマイケル・ガンボン氏が選ばれることになります。
ちなみに、初代ダンブルドア役のリチャード・ハリスが役を引き受けたのは、11歳の孫娘に「断ったら口をきかない」と脅されたからだそうです。
微笑ましいエピソードです。ダンブルドア役を引き受けたので、きっと孫娘は大喜びだったんじゃないでしょうか?
きっと、リチャード・ハリス以外の出演者にも同様のエピソードがあるにちがいありません。それこそ子供に脅されたとか、なんとか…。
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
意地悪なダーズリー一家のもとで夏休みを過ごすハリーのもとに、妖精ドビーが現われた。
「ドビーめは警告しに参りました。ハリー・ポッターはホグワーツに戻ってはなりません!」ホグワーツ魔法魔術学校に行ってはいけないと警告する。
トビーは大きな屋敷や城に生息する「家敷しもぺ妖精」だ。驚くハリーに、ドビーはさらに警告する。「罠です、ハリー・ポッター、今学期、ホグワーツで世にも恐ろしいことが起こります」
「ここには身の置き場がないんだ。僕の居場所はホグワーツだ」と必死にハリーはトビーに説明する。
しかしトビーは、ダーズリー家からハリーを出すまいと画策し、ハリーはバーノンおじさんに部屋に閉じ込められるはめになる。
救いに来たのは、親友のロン・ウィーズリーだった。ロンは空飛ぶ車に乗ってやってきた。魔法省に勤める父親がマグルの自動車に魔法をかけ、空を飛ぶように改造したのだ。
だが、ハリーとロンの二人はホグワーツ特急に乗り遅れ、空飛ぶ車を使ってホグワーツにやっと着いた。
そして、親友の女の子、ハーマイオニーにも再会した。2年生になったハリーは、前学期の活躍により、新入生たちの憧れの的となっていた。その中にはロンの妹ジニーや、カメラをもってハリーを追いかけるコリン・クリービーもいた。
「闇の魔術の防衛術」を担当するのは新任教師のキルデロイ・ロックハートだ。彼は魔法界で大ブレイク中のベストセラー作家で、猫なで声でハリーに近づいてくる。
そんな中、ホグワーツに不気味な出来事が次々と起こる。ハリーだけに聞こえる「殺してやる……八つ裂きにしてやる……!」という不気味な声。そして、壁には警告の文字が書かれていた。「秘密の部屋は開かれたり。継承者の敵よ、気をつけよ」
ホグワーツに伝わる「秘密の部屋」の伝説とは何なのか。この謎を、ハリーとロンとハーマイオニーは調べようとする。
まず3人は継承者が誰であるかを調べることにした。疑わしいのはスリザリンのドラコ・マルフォイだ。3人は嘆きのマートルが住む女子トイレで変身用の薬を調合して、マルフォイに近づく作戦に出る。
分かったのは、結局の所マルフォイも継承者が誰なのかを知らないということであった。
そうしている内に、石のように固まって見つかる生徒が続出する。その被害にはハーマイオニーも会ってしまう。ハリーとロンは二人で真相を探ることになる。まずは、「秘密の部屋」を探さなければ…。
小ネタ
ウィーズリー家
シリーズの中で、ハリーを家族のように迎え入れてくれるのがウィーズリー一家です。
そのウィーズリー家の人々のファーストネームはアーサー王伝説から来ている人もいるようです。
例えば父のアーサー・ウィーズリーや、ジニーです。ジニーはアーサー王の妻グィネヴィアの省略したものです。
パーシーも、円卓の騎士の1人であるパーシヴァルが由来かもしれません。
映画情報(題名・監督・俳優など)
ハリー・ポッターと秘密の部屋
(2002年)
監督:クリス・コロンバス
製作:デヴィッド・ハイマン
製作総指揮:マイケル・バーナサン、デヴィッド・バロン、クリス・コロンバス、マーク・ラドクリフ
原作:J・K・ローリング
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:
ハリー・ポッター/ダニエル・ラドクリフ
ロン・ウィーズリー/ルパート・グリント
ハーマイオニー・グレンジャー/エマ・ワトソン
ネビル・ロングボトム/マシュー・ルイス
アルバス・ダンブルドア/リチャード・ハリス
ルビウス・ハグリッド/ロビー・コルトレーン
セブルス・スネイプ/アラン・リックマン
ミネルバ・マクゴナガル/マギー・スミス
スプロウト先生/ミリアム・マーゴリーズ
ロックハート/ケネス・ブラナー
シビル・トレローニー/エマ・トンプソン
マダム・ポンフリー/ジェマ・ジョーンズ
嘆きのマートル/シャーリー・ヘンダーソン
ミスター・フィルチ/デヴィッド・ブラッドリー
コーネリアス・ファッジ/ロバート・ハーディ
アーサー・ウィーズリー/マーク・ウィリアムズ
ウィーズリー夫人/ジュリー・ウォルターズ
ドラコ・マルフォイ/トム・フェルトン
ルシウス・マルフォイ/ジェイソン・アイザックス
バーノン・ダーズリー/リチャード・グリフィス
ペチュニア・ダーズリー/フィオナ・ショウ
ダドリー・ダーズリー/ハリー・メリング
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