映画「スター・ウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」(2020年)

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コメント

予想は大外れ

これまで勝手に妄想してきた最後のスカイウォーカー・サーガは、ものの見事に予想が外れました。

個人的には、勝手な妄想が楽しかったので、40年以上にわたって楽しませてくれたシリーズの大円団を祝福したいです。Congratulations !

神話の終焉

スカイウォーカー一族を主人公にしたスター・ウォーズシリーズは、その始まりから「神話」の世界を扱った作品でした。

ジョージ・ルーカスが強く影響を受けたとされるジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」は神話を類型化して、そこにみられる共通性を提示しました。

スター・ウォーズ1 ファントム・メナスで書いたように、スター・ウォーズは「A long time ago in a galaxy far, far away…」=「遠い昔、遥か彼方の銀河系」から始まります。この「遠い昔」という所から、この映画が伝説・神話物語であり、サーガであることがわかる作品でした。

そして、スター・ウォーズの始まりは、古代から始まります。

特にエピソード1~3は古代を連想させ、伝説や神話を強く意識しているように思う。続くエピソード4~6は近世・近代もしくは現代ということになるのかな…。

スター・ウォーズ1 ファントム・メナス

上記は解釈間違えだったと思っています。このスカイウォーカー・サーガは神話の時代に始まり、神話の時代の終焉を描いたものと考えるべきでした。古代に始まり、古代の終焉で終わると考えても良いかもしれません。

元老院という古代ローマを彷彿させ、その時代に現れたのが、「選ばれし者」アナキン・スカイウォーカーでした。メシア思想と見ることができるようにも思われます。キリスト教のそれを彷彿させます。アナキンが母・シミ・スカイウォーカーの処女懐胎で生まれた子という設定もそうでした。

スカイウォーカー一族の背負った宿命

スター・ウォーズ1 ファントム・メナスで、クワイ=ガン・ジンは、ジェダイ評議会でアナキンは、強いフォースを作り出すミディ・クロリアン(すべての細胞にある微小生物)によって受胎して生まれたのかもしれないと説明しています。アナキンはフォースそのものであるがゆえに「選ばれし者」であり、フォースにバランスをもたらす者であるという設定でした。

この設定により、フォースの原罪をアナキンがすべて背負うことになります。スカイウォーカー一族の宿命の始まりです。

フォース

シリーズを経るにつれ、弱まっていくフォースが気になっていました。

フォースにはライトサイド(光明面、light side)と、ダークサイド(暗黒面、dark side)があるというのも、ジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」でその類型が提示されています。

こうして、相反する組み合わせが同等のものになった。

虚空―世界、永遠―時間、涅槃―輪廻、真理ー幻想、悟りー慈悲、神ー女神、敵ー味方、死ー誕生、稲妻ー鈴、宝石ー蓮華、主体ー客体、ヤブーユム、陽ー陰

これらはすべて

道(タオ)、至高のブッダ、菩薩、生前解脱、肉と化した言葉

である。

ジョセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」第一部 英雄の旅 第二章 イニシエーション 5 神格化

相反する組み合わせは、1~3ではアナキンそのものでした。彼一人がライトサイドとダークサイドそのものだったので。4~6ではルークとレイアですが、二人ともライトサイド内における相反する組み合わせでした。7~9ではレイとカイロ・レンです。

トリロジー×トリロジー

スカイウォーカー・サーガはトリロジー・トリロジー(3×3)で構成され、各トリロジーにはジョーセフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」でいうところの「分離(セパレーション)⇒通過儀礼(イニシエーション)⇒帰還(リターン)」が展開されています。そして、「オリジナル・トリロジー」「プリクエル・トリロジー」「シークエル・トリロジー」の大トリロジーにおいても、同様の展開がなされると考えていました。

大トリロジーのテーマはフォースのバランスと考えてきたので、最期の予想は次の通りになったのです。これが全くかすりもしませんでした(苦笑)。

ダークサイドもライトサイドも飲み込んで、フォースと一体となり、フォースが世界から消えてバランスを保ちことになるような気がする。

フォースという呪術的でマジカルな神話的なものが消え、人間的な世界へと移り終わるのではないだろうか。

そうすることで、まさにジョセフ・キャンベルが「千の顔をもつ英雄」で語ったとおりになる。

スター・ウォーズ8 最後のジェダイ

こうして完全なる円環を描く、と予想したのです。円環を描くことにより、また、新たな神話が始まることができるからです。

スカイウォーカー・サーガは神話として後世に語り継がれていきますが、その役目を担うのは、ドロイドたちです。神話が神話として語られるためには、それを語り継ぐ吟遊詩人がいなければなりません。

ですが、実際はアガサ・クリスティよろしくスカイウォーカー一族は「そして誰もいなくなった」のです。

映画シリーズ(時系列)

スター・ウォーズ(=スカイウォーカー・サーガ)のおすすめの見る順番は次の通りです。つまり、順番通りです。

千の顔をもつ英雄」で分析されたように、サーガは3段階を経ます。ミクロの視点での初代アナキン・スカイウォーカーの3段階、2代目ルークとレイアの3段階、3代目レイとカイロ・レンの3段階、そして、マクロの視点ではスカイウォーカー一族としての3段階。

この流れで見ないと、スター・ウォーズの本来のストーリーを追うことができないのではないでしょうか。

映画情報(題名・監督・俳優など)

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
(2019年)

監督 / J・J・エイブラムス
製作 / J・J・エイブラムス,キャスリーン・ケネディ,ミシェル・レイワン
脚本 / J・J・エイブラムス,クリス・テリオ
撮影 / ダニエル・ミンデル
音楽 / ジョン・ウィリアムズ

出演
デイジー・リドリー / レイ
アダム・ドライヴァー / カイロ・レン
ジョン・ボイエガ / フィン
オスカー・アイザック / ポー・ダメロン
マーク・ハミル / ルーク・スカイウォーカー
キャリー・フィッシャー / レイア・オーガナ
ビリー・ディー・ウィリアムズ / ランド・カルリジアン
ルピタ・ニョンゴ / マズ・カナタ
ドーナル・グリーソン / ハックス将軍
ケリー・マリー・トラン / ローズ・ティコ
ヨーナス・スオタモ / チューバッカ
アンソニー・ダニエルズ / C-3PO
ビリー・ラード / コニックス

興行収入ランキング

  1. 日本歴代興行収入ランキング(Top100)
  2. 世界歴代興行収入ランキング(Top200)

日本での興行収入上位ランキング

  1. 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 365.5億円
  2. スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け 73.2億円 本作
  3. 今日から俺は!! 劇場版 53.7億円
  4. パラサイト 半地下の家族 47.4億円
  5. コンフィデンスマンJP プリンセス編 38.4億円
  6. 映画ドラえもん のび太の新恐竜 33.5億円
  7. TENET テネット 27.3億円
  8. 事故物件 恐い間取り 23.4億円
  9. 糸 22.7億円
  10. 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 21.3億円
  11. カイジ ファイナルゲーム 20.6億円
  12. 劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] III.spring song 19.5億円
  13. 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング 17.9億円
  14. 男はつらいよ お帰り 寅さん 14.7億円
  15. 犬鳴村 14.1億円
  16. CATS キャッツ 13.5億円
  17. ヲタクに恋は難しい 13.4億円
  18. 罪の声 12.2億円
  19. 浅田家! 12.1億円
  20. スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 11.9億円
  21. 映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 11.8億円
  22. 午前0時、キスしに来てよ 11.7億円
  23. ルパン三世 THE FIRST 11.6億円
  24. 屍人荘の殺人 10.9億円
  25. AI崩壊 10.0億円
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