Café del Mar 20の鑑賞録(曲目と感想と紹介を添えて)(超おススメアルバム)

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このアルバム

Cafe del Marシリーズの第20弾。

最近、エレクトロ・ポップというか、ポップスよりの曲が収録されることがあり、全体のバランスが崩れてしまうような印象がある。

コンパイラーのToni Simonenの好みなのだろうが、チルアウトにポップスは今一つ合わない。

チルアウトを聞くようになる前は、ポップスやロックを経ているので好きではあるが、合うか合わないかというと、合わない。

今回もそうした曲が入っている。そうした曲を除いて聞くとバランスが良くなる。

DISC1

1曲目 Nightmares On WaxのSo Here We Are
チルアウト草創期からの大物による楽曲。チルアウト・ミュージシャンというわけではないが、頻繁に収録される。

2曲目 GoldfrappのJo
女性ボーカルもの。まったりとした、アンニュイな曲調。歌い方も優しくささやくような感じである。

3曲目 Seahawks & Tim BurguessのLook At the Sun (feat. Tim Burguess)
2曲目の流れ。男性ボーカルで、アンニュイな曲調。
前半の、こうした雰囲気がこのコンピ全体の雰囲気となっている。

4曲目 Nick & SamanthaのOn the Beach
ボサノバ。最近収録されることが少なかったジャンルなので新鮮。
暗めで陰鬱な3曲目の後なので、とても明るく夏バカンスの感じがする。
とはいえ、ボサノバなのでしっとり系ではある。

5曲目 Rae & ChristianのStill Here
うーん・・・。ポップスなので、ものすごく違和感がある。
カントリー・ポップスに近い感じで、女性ボーカルも悪くないが、チルアウトではない。
Rae & Christianはイギリスのデュオ。エレクトロニカ系統ではあるらしい。
コンパイラーのToni Simonenは、この系統のポップスが好きなのかもしれない。
他のコンピにも同系統が収録されている。
この1曲を外して全体を聞くとバランスが良くなる。

6曲目 QuanticのPainting Silhouettes
これも4曲目の流れにあるが、ポップスではない。牧歌的な印象がある。
Quanticはウィル・ホーランドの別名義。

7曲目 Penguin CaféのSolaris
ピアノとストリングスを使った生音は、やはりPenguin CafeがPenguin Cafe Orchestraの系譜だからだろう。

8曲目 Henrik SchwarzのUnknown Touch
ギターとストリングスを短くはじいている。途中でヴィオラだろうか、をメロディを弾き、その後はヴァイオリンが引き継いでいく。

9曲目 MobyのA Case For Shame
雄大な曲調に女性ボーカルを乗っけている。
ブラックというわけではないが、ボーカルの特性を上手く引き出している。

10曲目 M83のHolograms
このコンピに2曲収録されているM83。
フランスのアンソニー・ゴンザレスによるプロジェクトで、渦巻銀河のM83が由来になっているそうだ。
プロジェクト名の由来によるのだろうか、壮大で陶酔系の曲である。

11曲目 Sébastien TellierのHypnose
前後のつなぎ曲に使われているなぁ・・・。

12曲目 M83のLower Your Eyelids To Die With the Sun
とにかく長い。10分を超える。
美しく壮大な曲なのだが、ミニマルな構成なので、6分~7分に縮めても大丈夫に思うのだが…。

DISC2

1曲目 Tom MiddletonのSea of Glass (Jon Hopkins Remix)
このあたりから本来のバレアリック・チルアウトになっていく。
とってもきれいでミニマルなアンビエント。

2曲目 TrafikのPerfume Suite (Main Album Mix)
綺麗な展開で、前半は抑え気味で、後半にパァっとキラキラ輝く展開になっていく。
こういう展開が一番気持ちいい。

5曲目 LuxのHead Centre
暗めの展開で始まるが、後半ストリングが入ってくる。

7曲目 FaithlessのNorth Star
BPMは早め。リズムだけだとトランス寄りになるが、キックが強くない。
女性ボーカルもので抑え目。マキシ・ジャズのラップも相変わらずいい。

8曲目 MorcheebaのUnder the Ice
カリブや中南米の雰囲気。
イギリス出身のグループ。女性のSkye Edwardがボーカルで、Paul GodfreyとRoss Godfreyの兄弟がメンバー。

9曲目 Alex Barck & Jonatan BäckelieのDoubter
「Doubter」のフレーズが印象的に繰り返される。

10曲目 Boards of CanadaのReach For the Dead
暗い・・・。

11曲目 MobyのEverything That Rises
冒頭から流れる独特の旋律がものすごいアクセントになっている。
メインの部分だけでも十分に美しい曲なのだが、味付けの仕方がすごい。

12曲目 HybridのFinished Symphony (Soundtrack Edit)
シンフォニーにふさわしい展開。

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※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「チルアウトとラウンジとは」が多少なりとも参考になると思います。

※曲のリストをうまくご活用ください。きっとお目当ての曲が見つかると思います。良い音楽との出会いを楽しんでください。
※この年にリリースされたアルバムを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

曲目

Cafe del Mar 20
2016年
label : Cafe del Mar music

Compiled by Toni Simonen

Disc1

  1. Nightmares On Wax / So Here We Are
  2. Goldfrapp / Jo
  3. Seahawks & Tim Burguess / Look At the Sun (feat. Tim Burguess)
  4. Nick & Samantha / On the Beach
  5. Rae & Christian / Still Here
  6. Quantic / Painting Silhouettes
  7. Penguin Café / Solaris
  8. Henrik Schwarz / Unknown Touch
  9. Moby / A Case For Shame
  10. M83 / Holograms
  11. Sébastien Tellier / Hypnose
  12. M83 / Lower Your Eyelids To Die With the Sun

Disc2

  1. Tom Middleton / Sea of Glass (Jon Hopkins Remix)
  2. Trafik / Perfume Suite (Main Album Mix)
  3. Synkro / Memories of Love
  4. Plaid / Hawkmoth
  5. Lux / Head Centre
  6. Gelka & Phoenix Pearle / Flying Clouds (feat. Phoenix Pearle)
  7. Faithless / North Star
  8. Morcheeba / Under the Ice
  9. Alex Barck & Jonatan Bäckelie / Doubter
  10. Boards of Canada / Reach For the Dead
  11. Moby / Everything That Rises
  12. Hybrid / Finished Symphony (Soundtrack Edit)

Mix

  1. Toni Simonen / Continuous Mix, Pt. 1
  2. Toni Simonen / Continuous Mix, Pt. 2

アルバムの評価

★★★★★★★★★☆
【評価の内訳】4.1
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.0.5
Aランク:Disc1 10曲目
Disc2 2曲目
Bランク:Disc1 4曲目、7曲目、8曲目、9曲目、12曲目、13曲目
Disc2 5曲目、7曲目、8曲目、11曲目

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