「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」の紹介です。
「ロード・オブ・ザ・リング」は3部作として公開され、本作は完結編となる第3作目です。
「ロード・オブ・ザ・リング」はファンタジーの古典となるJ・R・R・トールキンの「指輪物語」を映画化した作品です。
シリーズは本作で完結しました。
ですが、ロード・オブ・ザ・リングは3作合わせて一つの作品です。
全てがそろったこの時点で、一挙に3作品を見るのが最も楽しいのではないかと思います。
とても長い時間を要しますが、いちど時間をかけて見るのがいいです。
そういう映画だと思います。
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズは前日譚となる「力の指輪」を入れると、次の時系列になります。
- 第二紀
- 〜~数千年後~〜
- 第三紀
- ロード・オブ・ザ・リング
- ロード・オブ・ザ・リング
- ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
- ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 本作
感想/コメント
サムという無二の存在
異なる種族から集まった9人の仲間の旅は、前作で世界の運命を担う戦いへと導かれました。
そして、本作品でいよいよフロドが指輪を葬り去る時がやってきます。
ですが、旅に出て以来、フロドは徐々に指輪の力に蝕まれていました。
指輪の誘惑と戦う内に、精根尽き果ててしまうのです。
旅の間、それをずっと見守り、励まし続けてきたのがサムです。
「あなたの重荷は担えませんが あなたを背負うことならできます」
サムが、自分を見失いかけたフロドに、故郷のホビット庄を思い出させようと語るシーンに涙する人も多いはずです。
サムがいなければ、フロドは旅の目的を達成できませんでした。
サムこそ、この映画の真のヒーローです。
タイトルの意味
表題の「王の帰還」の王とは、アラゴルンのことです。
ゴンドールの王の末裔でありながら、さすらいの人として生きてきたアラゴルンが、中つ国のために王としてゴンドールに帰還します。
ホビットとロード・オブ・ザ・リングを理解するうえでジョーセフ・キャンベルの「千の顔をもつ英雄」が参考になります。
受賞
アカデミー賞の11部門にノミネートされ、全部門を受賞しました。
これは「ベン・ハー」「タイタニック」と並ぶ史上最多タイ記録です。
また、ノミネートされた全部門での受賞としては、9部門受賞の「恋の手ほどき」「ラストエンペラー」を破り新記録を樹立しました。
ノミネートおよび受賞は次のとおりです。
- 作品賞
- 監督賞
- 脚色賞
- 作曲賞
- 歌曲賞
- 美術賞
- 衣裳デザイン賞
- メイクアップ賞
- 視覚効果賞
- 音響賞
- 編集賞
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
仲間たちの再会
アラゴルンたちはサルマンの砦アイゼンガルドに向かい、メリーとピピンに再会してお互いの無事を喜び合う。
ガンダルフはピピンがパランティアで見た光景から、サウロン勢のゴンドールへの進軍を知った。
一行と別れ、ピピンを連れてゴンドールのミナス・ティリスに向かった。
ゴンドール
ゴンドールで彼らを迎えたのは、愛する息子ボロミアの死を知って絶望する執政デネソールだった。
ピピンは自分とメリーを救って死んだボロミアの恩に応えるために、デネソールに仕えることを申し出た。
ガンダルフはデネソールにサウロンの攻撃に備えてローハンに援助を仰ぐよう勧めるが、彼は拒絶してしまう。
ゴンドールの執政デネソールの息子ファラミアは、オスギリアスの砦でオークの軍に破れ ゴンドールの都ミナス・ティリスに敗退した。
デネソールは彼に戻って砦を奪回するように命じた。
ファラミアは父への愛を示すため、死を覚悟して戦場に戻っていく。
モルドールの山
昼なお暗いモルドールの山。
指輪を捨てるため山を目指すフロドとサム。
フルドが眠る隣でゴラムは、彼の「愛しいしと」を初めて手に入れたときのことを思い出していた。
フロドとサムを道案内するゴラムは、二人の仲を裂こうと目論んでいた。
ゴラムの策略でフロドはサムを疑い始め、彼らは別の道を行くことになる。
死者の道
ローハン王セオデンはこの地に各地の兵士たちを召集していたが、このままではサウロン軍に勝てないのは明白だった。
そこにエルロンドがやって来て、アラゴルンに鍛え直した王の剣アンドゥリルを与えて助言した。
「死者の道」に、かつてイシルドゥアに忠誠を誓いながら守らなかったため彷徨っている死者たちがいる。
アラゴルンが命じるならば彼らは戦いに加わるだろう。
アラゴルンは死者の道に向うことを決意する。
レゴラスとギムリもアラゴルンが止めるのも聞かずに同行する。
サウロン軍との戦い
ローハン軍はゴンドール王国を襲うサウロン軍との戦いに向かう。
ガンダルフの必死の指揮にもかかわらず劣勢が続く。
そして、ペレンノール野でもミナス・ティリスでも人間勢の苦戦が続き、もはや敗北は目前と思われた。
ペラルギアの港に黒船が着き、アラゴルンと彼が率いる死者たちの大軍勢が現われた。
アラゴルンらと死者たちは瞬く間に攻め上がり、戦いはゴンドール=ローハン共闘軍の勝利に終わった。
フロドとサム
その頃、サムは巨大蜘蛛に襲われていたフロドのもとに駆け付け、彼らの信頼は戻った。
フロドは指輪による衰弱のあまり歩けなくなっていた。
サムはフロドを背負って歩き出す。
「あなたの重荷は担えませんが あなたを背負うことならできます」
モルドールとの戦い
その頃、アラゴルンはフロドが滅びの山に指輪を捨てるまで、モルドールに戦いを挑むことを決意する。
アラゴルンが「フロドのために」と叫んでモルドールの黒門に進み、すべての兵士が彼の後に続いて突き進んだ…。
映画情報(題名・監督・俳優など)
ロード・オブ・ザ・リング3/王の帰還
(2003年)
監督:ピーター・ジャクソン
製作:ピーター・ジャクソン、バリー・M・オズボーン、フラン・ウォルシュ
共同製作:リック・ポーラス、 ジェイミー・セルカーク
製作総指揮:マーク・オーデスキー、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン、マイケル・リン、ロバート・シェイ
原作:J・R・R・トールキン
音楽:ハワード・ショア
出演:
フロド・バギンズ/イライジャ・ウッド
サム/ショーン・アスティン
ピピン/ビリー・ボイド
メリー/ドミニク・モナハン
ガンダルフ/イアン・マッケラン
アラゴルン/ヴィゴ・モーテンセン
ギムリ/ジョン・リス=デイヴィス
レゴラス/オーランド・ブルームアルウェン/リヴ・タイラー
ガラドリエル/ケイト・ブランシェット
サルマン/クリストファー・リー
エルロンド/ヒューゴ・ウィーヴィング
ボロミア/ショーン・ビーン
ゴラム/アンディ・サーキス
ケレボルン/マートン・ソーカス
セオデン/バーナード・ヒル
ビルボ・バギンズ/イアン・ホルム
受賞
アカデミー賞
11部門を受賞『ベン・ハー』『タイタニック』に並ぶ史上最多の受賞
- 作品賞
- 監督賞
- 脚色賞
- 作曲賞
- 歌曲賞
- 美術賞
- 衣裳デザイン賞
- メイクアップ賞
- 視覚効果賞
- 音響賞
- 編集賞
第61回ゴールデングローブ賞 作品賞
第30回サターン賞 ファンタジー映画賞
映画ベスト100
2004年前後の興行収入ランキング
歴代の興行収入ランキング
2003年公開の映画