記事内に広告が含まれています

(映画)オーシャンズ13(2007年)の考察と感想とあらすじは?

この記事は約6分で読めます。

前作よりも面白いです。

ジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタジョーンズは出演していないものの、お馴染みの面々に加えてアル・パチーノとエレン・バーキンが初参加です。

キャッチコピーは「ド派手なリベンジにしようぜ。仕返しは13倍返しで-史上最強の犯罪ドリームチームが始動する!」

こまかい笑いが散りばめられているのはいつもの通りです。ニヤニヤしながら楽しめる娯楽作品になっています。

特にニヤニヤしたのが、イカサマ・ダイスを作るためにオーシャンの仲間がメキシコの工場に潜入した場面です。

待遇の悪さに、自らが従業員を扇動してストを起こしてしまいます。

おかげでオーシャンの計画が破綻しかねません。

急遽、仲間のひとりが説得に向かうものの、ミイラ取りがミイラになるありさまです。

そのミイラ取りがミイラになったことが分かった瞬間の映像にニヤニヤしてしまいました。

携帯電話片手に火炎瓶を投げているのです。

異色の仲間・イエン。中国語しか話せないのに、皆彼がいっていることがわかっています。

逆にイエンも皆が話していることが分かっています。

オーシャンズ12でも書きましたが、「スター・ウォーズ」のチューバッカが相変わらず頭をよぎります。

また、作品にはいくつもの伏線が張られています。全くストーリーに関係のなさそうなシーンも、後半もしくは最後の伏線となっているので、見逃してはいけません。

意外だったのは、本物の「5つダイヤ賞」審査員です。

オーシャン達の計画のとばっちりを受け、さんざんな目に遭います。

ですが、最後にあんなことが起きるなんて…。

あんなことが起きるなら、多少ひどい目にあっても許せる気がします。

さて、ダニー・オーシャンとラスティ・ライアンが若い頃にいかにルーベン・ティシュコフに世話になったかを回想する場面が印象的です。

ラスベガスの風景も大きく変わったと語ります。

そこで語られるホテルなどは、おそらくオリジナルのフランク・シナトラ主演の「オーシャンと11人の仲間」の舞台となったホテルなのでしょう。

各所でシナトラに対するオマージュが見られるのは本作の特徴かもしれません。

前作のオーシャン達の適役「ナイト・フォックス」ことフランソワ・トゥルアー(ヴァンサン・カッセル)がさりげなく登場します。

オーシャン達にとってみると宿敵となった感じがあります。この登場のさせ方は次回作への予告でしょうか?

舞台は当然ラスベガス。ここ以外の場所ではこのシリーズは似合いません。

ラスベガスは人々の限りない欲望を飲み込む富と虚栄の象徴でもあり、正悪入り乱れた世界の象徴でもあります。

こうした場所でなければ、オーシャン達の活躍は単なる下世話な泥棒物語となってしまいます。

シリーズ

  1. オーシャンズ11
  2. オーシャンズ12
  3. オーシャンズ13(本作)

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

ルーベン・ティシュコフは冷酷無比なカジノ経営者のウィリー・バンクに騙され、ショックで心臓麻痺を起こして入院してしまう。

連絡を受けたラスティー・ライアンは仕事を切り上げで病院に向かう。病院にはダニー・オーシャンら仲間が駆けつけていた。

オーシャンやラスティにとってルーベンは仲間でもあり、師でもあった。この借りはきっちりと返さないと気が済まない。

バンクが自身の名をつけた新しいカジノ「バンク」のグランド・オープンに彼をつぶすこと。これがリベンジだ。

まずは、バンクを財政的に破綻させる。カジノはカジノ側がつねに勝つ。この前提を覆させ、客に儲けさせるだけ儲けさせて、カジノから出て行かせる。

客が勝っているところでカジノを出させるのは難しい。いったん勝たせて、その勝ち分をさらに賭けさせて回収するのがカジノのやり方だ。

スロット、ブラックジャック、ルーレット…カジノにある全ての遊技で客に勝たせる。そのためにオーシャン達は準備に怠りがない。

そして、客が勝っているところで外に出させるために、秘策を練る。それは人工的な地震を起こさせることだ。

もう一つ。バンクの誇りと喜びである、ホテルの格付けを地に落とすこと。バンクは所有するホテルすべてで栄誉ある「5つダイヤ賞」を獲得した唯一のホテル経営者である。その評判をズタズタにすることだ。

全ての準備が上手くいっているかのように思えた。

だが、カジノ「バンク」には最新のセキュリティシステムが導入されていた。

すぐれた人工知能を持ち、あらゆる客を、その瞳孔や脈拍などからイカサマをやっているかどうかを判断し、各フロアでどれだけ金が動いているかも把握する。つまり、オーシャン達が自らの手ではイカサマを出来ない。

このセキュリティシステムを一瞬でも停める必要がある。

そして、人工的な地震を起こさせるためのトンネル掘りようの建設機器が故障した。追加の出費が必要だったが、金が足りない。

ピンチに陥ったオーシャン達はかつての敵・テリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)に資金を要求した。

テリーはオーシャン達に条件を付けた。分け前は出資金の倍。それとバンクがもつダイヤを盗むこと。ただし、このダイヤはオーシャン達の分け前としてよい。

すべてはそろった!

グランド・オープンを待つのみである!

この年に公開された映画やドラマを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

映画情報(題名・監督・俳優など)

オーシャンズ13
(2007)

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
製作:ジェリー・ワイントローブ
製作総指揮:ジョージ・クルーニー、スティーヴン・ソダーバーグ、スーザン・イーキンス、グレゴリー・ジェイコブズ、ブルース・バーマン、フレデリック・W・ブロスト
脚本:ブライアン・コッペルマン、デヴィッド・レヴィーン
音楽:デヴィッド・ホームズ

出演:
ダニー・オーシャン/ジョージ・クルーニー
ラスティー・ライアン/ブラッド・ピット
ライナス・コールドウェル/マット・デイモン
テリー・ベネディクト/アンディ・ガルシア
バシャー・ター/ドン・チードル
フランク・カットン/バーニー・マック
アビゲイル・スポンダー/エレン・バーキン
ウィリー・バンク/アル・パチーノ
バージル・マロイ/ケイシー・アフレック
ターク・マロイ/スコット・カーン
リビングストン・デル/エディ・ジェイミソン
イエン/シャオボー・クィン
ソール・ブルーム/カール・ライナー
ルーベン・ティシュコフ/エリオット・グールド
フランソワ・トゥルアー/ヴァンサン・カッセル
ローマン/エディ・イザード
グレコ/ジュリアン・サンズ

2007年前後の興行収入ランキング

歴代の興行収入ランキング

  1. 日本歴代興行収入ランキング(Top100)
  2. 世界歴代興行収入ランキング(Top200)

2007年公開の映画

(映画)墨攻(2007年)の考察と感想とあらすじは?

主人公・革離の属する墨家は中国戦国時代の諸子百家の一つで兼愛、非攻、尚賢、尚同、節用、節葬、非命、非楽、天志、明鬼を主にした思想集団である。

(映画)どろろ(2007年)の考察と感想とあらすじは?

どんな映画でも、映画は基本的に楽しむものだと思っているので、良いところを探そうとするのだが、良いところがない。あっ、ひとつだけあったかも。それは原作が手塚治虫というところ。

(映画)パイレーツ・オブ・カリビアン3/ワールド・エンド(2007年)の考察と感想とあらすじは?

このシリーズお約束の、エンドクレジットが終了した後に、ちょっとした映像が流れる。前作までは、動物が登場したが、今回は?

(映画)蟲師(2007年)の考察と感想とあらすじは?

早くてスピーディな展開でもなく、オカルトチックでホラー要素もない。題名から想像するに、「陰陽師」のような派手な演出があるのかと思いきやそれもない。そうしたものを期待してみると、がっかりするだろう。

(映画)ハリー・ポッター5/ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年)の考察と感想とあらすじは?

今回の目玉は「魔法省」の登場だろう。魔法省はロンドンの地下にあるという設定。そのため、スタッフはロンドン最古の地下鉄の駅を研究したそうだ。

(映画)ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記(2007年)の考察と感想とあらすじは?

テンプル騎士団が残した宝の謎を描いたアクション・アドベンチャーの第2弾。前作とほぼ同様のスピード感とアクションがあり、単純に楽しめる映画となっている。

(映画)あかね空(2007年)の考察と感想とあらすじは?

山本一力の直木賞受賞作「あかね空」の映画化。江戸の深川を舞台にし、京からやってきた豆腐職人とそれを支える妻の波瀾万丈の人生、そして子供たちとの家族愛を綴る映画である。

(映画)蒼き狼 地果て海尽きるまで(2007年)の考察と感想とあらすじは?

大規模な合戦シーンは、昨今の映画には珍しく人を使って撮影している。馬もサラ系の長身ではなく、サラ系に比べて小さなモンゴルの馬を使っているのは良心的といえる。

(映画)300(スリーハンドレッド)(2007年)の考察と感想とあらすじは?

映像表現に大きな影響を与えそうな映画である。「マトリックス」が与えたのと同じくらいのインパクトがあるかもしれない。レオニダスが敵を葬り去っていく剣戟シーン。スローモーションから一転クイックモーションに移行する手法などは流行りそうだ。

(映画)椿三十郎(2007年)の考察と感想とあらすじは?

オリジナルの脚本を使ったリメイクのため、内容もストーリー進行もオリジナルと一緒。一番違うのは、映像がカラーであること、そして俳優やスタッフであり、多少違うのは、風景くらいなものだろうか。

(映画)憑神(つきがみ)(2007年)の考察と感想とあらすじは?

後半に行くにしたがって、段々とつまらなくなる。原作を読んだ時から、こうなる可能性があるなぁとは思っていた。ビンゴ!!!原作はそれなりに楽しめるのだが、映像化にはチト無理があるストーリー展開をしているのだ。

(映画)ベオウルフ 呪われし勇者(2007年)の考察と感想とあらすじは?

パフォーマンス・キャプチャーという技術が用いられているのだが、これは役者の動きをコンピュータに取り込むモーションキャプチャー技術を、より精密緻密にしたもののようだ。

(映画)エリザベス:ゴールデン・エイジ(2007年)の感想とあらすじは?
イングランド女王エリザベス一世を描いた映画です。前作「エリザベス」(1998年)の続編になります。 今回は1585年から始まり、1588年のアルマダの海戦までの期間が描かれます。 前作で描かれたのが即位した時期の1558年周辺でしたので、ザ...
タイトルとURLをコピーしました