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(映画)梟の城(1999年)の考察と感想とあらすじは?

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感想/コメント

司馬遼太郎直木賞受賞作品「梟の城」の映画化。

葛籠重蔵や風間五平といった超のつくメインどころの扱いは原作と同じですが、原作に比して扱いが軽くなっている感じがするのが、黒阿弥や摩利支天洞玄らです。

一方、扱いが重くなっている、というより、こんなに原作で登場しましたっけ?というのが、服部半蔵と徳川家康です。

知名度の高い人物の登場割合を高くすることによって、一般受けを狙ったのでしょうが、この登場人物の扱いが変わったおかげで、映画のバランスが悪くなってしまった感じがあります。

主役はともかく、小萩と木さるのキャスティングはもう少しどうにかならなかったのでしょうか。

特に木さる。もっと野性味のある女優を使った方がいいです。

相当に原作のイメージとは異なるからです。

最初は小萩と木さるが逆だと思ってみてしまいました。

そうそう、原作と大幅に異なるヶ所がいくつかあるので、それを探しながら見るのも面白いかもしれません。

原作の紹介は「時代小説県歴史小説村」で。司馬遼太郎「梟の城」

この年に公開された映画やドラマを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

安土桃山時代。天正九年。伊賀の里は織田信長によって焼き払われ、そこに住む者の虐殺が行われた。

十年後、山奥で隠遁生活を送る葛篭重蔵の元に、かつての師匠である下柘植次郎左衛門が現れた。葛篭重蔵は伊賀忍者の生き残りである。

下柘植次郎左衛門は堺の豪商、今井宗久から金で請け負った任務を彼に与えた。任務は太閤秀吉の暗殺である。重蔵は任務を引き受け、山を下りた。

山を下りると、重蔵の前に小萩という謎の女が現れた。宗久の養女だという。ふたりは通じ合い、お互いを秘かに愛するようになってしまう。

重蔵は配下の黒阿弥らを使って秀吉暗殺の機会を狙っている。

だが、重蔵の前にかつての仲間で、今は伊賀を裏切り前田玄以に奉行として仕える風間五平が立ちはだかった。彼は、秀吉暗殺を企む重蔵を捕らえることで、玄以に出世の約束をされていたのである。

玄以は五平だけを使っていたのではなかった。甲賀の摩利支天洞玄を雇い、重蔵抹殺を狙っていた。

その頃、淀君が懐妊との知らせが家康の耳に入っていた。世継ぎが誕生すれば豊臣家は安泰。大名たちの謀反も期待できなくなる。

家康は急遽朝鮮出兵を控え九州の名護屋城に出陣していた秀吉の暗殺計画を撤回すると、それを知る者たちを次々に抹殺していくよう半蔵に命じた。

重蔵もそのことを小萩から聞かされるが、しかし、今や彼にとって秀吉暗殺は仕事ではなく、忍びの者としての生き甲斐となっていた。

単身伏見城に乗り込んでいく重蔵。だが、そこで初めて秀吉と対面した彼は、思ったよりも老いぼれていた太閤の命乞いをあっさりと聞き入れ、彼を殴っただけで引き返してきてしまう。

ところがその途中、彼は五平の奇襲に見舞われる…。

映画情報(題名・監督・俳優など)

梟の城
(1999)

監督:篠田正浩
原作:司馬遼太郎 「梟の城」
音楽:湯浅譲二
ナレーション:中村敦夫

出演:
葛籠重蔵/中井貴一
小萩/鶴田真由
木さる/葉月里緒菜
黒阿弥/火野正平
風間五平/上川隆也
下柘植次郎左衛門/山本學
前田玄以/津村鷹志
摩利支天洞玄/永澤俊矢
豊臣秀吉/マコ
雲兵衛/筧利夫
石田三成/花柳錦之輔
上野弥兵衛/若松武史
老女楠/馬渕晴子
淀君/田中伸子
今井宗久/小沢昭一
徳川家康/中尾彬
服部半蔵/根津甚八
葛籠太郎兵衛/中村敦夫
北政所/岩下志麻(特別出演)

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