このアルバム
The Orbのベスト盤だが、必ずしもベストとはいいきれない。
というのは、初期の長い曲は選曲されていないからである。
ま、長い曲を入れてしまうと、それであと数曲しか入らなくなるからねぇ。
5、6曲だけのベスト盤なんて聞いたことがないし…
それでも、上手く仕上げている。
1曲目:ミニー・リパートンの「Lovin’ You」から。Lovin’ Youって、しっとりした曲というイメージがあったが、こんなに乾いた曲にもなるのね、という新鮮さがあった。
2曲目:ボーカルというかMCというか。これとメロディライン、キックなどのバランスが絶妙の一曲。フォルクスワーゲンのニュー・ビートルのCMでも使われた。
3曲目:レゲーっぽいというか、これにすこし遊び心を加えている感じ。でも、バランスがいいんだよなぁ。
4曲目:遠くで聞こえるのは空襲警報ですか?
5曲目:ミニマルに近い感じ…。って、でもミニマルじゃないよねぇ…。でも、こうした感じは個人的な好み。
7曲目:ベースとなる曲はもちろんいいのだが、これに上モノとして様々なメロディではない音、例えばクラクションやブレーキ音、汽車の汽笛などなど、を加えて彩りを添えている。まさに彩りを添えている感じで、曲を壊しているわけではないのがアレックス・パターソンならでは。
10曲目:サンプリングしているのは、おそらEnigmaのReturn to Innocenceと同じだろうと思う。ただし、全く同じところを使用しているのではなく、カットしている部分が違う。
12曲目の4分過ぎからシークレットトラックが収録されている。
そうそう、このアルバムはミックスである。
The Orb
1988
Album title
“U.F. Off: The Best of Orb”
Label :Island
曲目
1. Huge Ever Growing Pulsating Brain That Rules from the Centre of …[Orbital Dance Mix]
2. Little Fluffy Clouds [Dance Mix 2]
3. Perpetual Dawn [Solar Youth Mix]
4. Blue Room [7″ Mix]
5. Assassin [7″ Mix]
6. Pomme Fritz [Meat ‘n Veg]
7. Toxygene [7″ Edit]
8. Outlands [LP Version]
9. DJ Asylum [7″ Edit]
10. Mickey Mars [7″ Edit]
11. Towers of Dub [Original Mix]
12. Pi, Pt. 1 [LP Version]
アルバムの評価
★★★★★★★★★☆
【評価の内訳】4.5
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.0.5
Aランク:2曲目
Bランク:1曲目、3曲目、5曲目、7曲目、10曲目
The Orb(ジ・オーブ)プロフィール:
The Orb(ジ・オーブ)は1990年代にChill Out(チル・アウト)を広めたグループとして知られる。Alex Paterson(アレックス・パターソン)が中心的なメンバー。
1988年にAlex Paterson(アレックス・パターソン)とThe KLFのJimmy Cautyとで結成された。彼らはアンビエント、DubのDJとしてロンドンで活動を始める。彼らの初期のパフォーマンスはブライアン・イーノ、クラフトワークらを代表するアンビエント系のアーティストにインスパイアされたものである。
この後、メンバーが入れ替わることになるが、Alex Paterson(アレックス・パターソン)が中心となり活動を継続。