このアルバム
Hotel Costes(ホテル・コスト)第1弾。ラウンジらしいラウンジのミックスアルバム。洗練された瀟洒な香が漂う。なるほど、ファッションブランドのパーティに引っ張りだこになるはずだわ。
“デザイナーズ”の冠の付いた様々な場所や、いわゆる”カフェ”でこれを流しておけば、たいていの人は納得してくれるんじゃないだろうか。
そういう自分も、納得すると思う。だって、このレベルの音楽を流している”デザイナーズ”系や”カフェ”なんて知らねぇぞ。だいたいの店は、もっとひどい音楽をかけているからなぁ。店の人間も、もうちっと色んな音源を探し回れっていうの。
1曲目:しっとりとクールに。スタートの曲として文句なし。REAL IBIZA 1に収録。
3曲目:FPMがここで登場。”The Fantastic Plastic Machine”に収録。意外に違和感なくとけ込めているなぁ。FPM独特のおもちゃのような音色も気にならない。
4曲目:さて、御大Stephane Pompougnacが登場。自ら監修を手がけるアルバムに自分の曲を入れるのは、様々なアーティストがやっている。でも、大抵の場合、初期の頃の曲は今ひとつよろしくない。初期Cafe del Marのコンパイラーとして超有名なJosé Padillaも最初の頃はたいしてイイ曲を書いていなかった。今後に期待。
5曲目:イヴ・モンタン。フレンチ・ポップスを代表する歌い手であるが、イタリア出身。この曲は、1976年6月19日に放送されたラジオ番組を音源としている。
音源はボーカルの部分だけだと思うが、それにしても、よくこんな音源が残っていたもんだ。ボーカル以外はおそらく別の曲だろうが、なにも書かれていないので分からない。
Stephane Pompougnacはオリジナル曲に色んな曲を部分的に重ね、別のイメージを創り出すのが好きなようで、面白いミックスをやってくれるのが特徴の一つである。
7曲目:ラウンジにラップの入った曲。
8曲目:そして、やっぱりオシャレ系ハウスをいれるのね。ハウスは細かく見ると色んな呼び方をされるから、こういった曲はどう呼ばれるのだろうか。Blue Six系統。
11曲目:透明感があり、乾いた感じのある音楽。地味だけど、こういう音楽は使い勝手がよい。ラウンジに限らずチルアウトにも使える。
13曲目:音色が1980年代を物語っている。1981年のアルバム”Nightclubbing”から。Grace Jonesはジャマイカ・スパニッシュタウン出身。1985年「007/美しき獲物たち」にも出演。
14曲目:エジアン・アンダーグラウンドを代表するアーティストの曲。エジアン・アンダーグラウンドとは南アジア系のアーティストが中心となって、南アジアの伝統的な音楽とエレクトロ・ミュージックをミックスしたミクスチャー・ムーブメントを指す。アメリカではエイジアン・マッシブと呼ぶ。
※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「チルアウトとラウンジとは」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Hotel Costes
1999
Hotel Costes 1
compiled by:
Stephane Pompougnac
label : Wagram
1 Big Muff / My Funny Valentine
2 Ballistic Brothers / Cubafro Con Amigos
3 Fantastic Plastic Machine / First Class 77
4 Stephane Pompougnac / Green Tree
5 Yves Montand / Pour Faire Le Portrait D’un Oiseau
6 De-Phazz / No Jive
7 Aphrodelics / Rollin’ On Chrome
8 Charles Schillings / No Communication, No Love
9 Seven Dub / Chateau Rouge
10 New Phunk Theory / La Neblina Del Verano
11 Baffa feat. Paganni / Luna De Rio
12 Almeidinha Do El Gringo / Chorando Sim
13 Grace Jones / Libertango
14 Nitin Sawhney / Migration
15 Rinocerose / Machine Pour Les Oreilles
16 Flying Pos’s / Love The DJ