このアルバム
ささやくように歌うボーカルが気持ちの良いアルバム。
捨て曲のほとんどない仕上がり。Trip Hop系統を初めて聞くのであれば、このアルバムはとても良い。
そういう意味では評価は★★★★★★★★★★となる。
重なっている曲、全体的な出来、曲数を考えると”Empathy“よりも、このアルバムの方がお得感がある。
※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「チルアウトとラウンジとは」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Mandalay
2000
Album title
“Solace”
Label : V2 Records
DISC1
1 Not Seventeen
2 Like Her
3 Beautiful
4 Deep Love
5 It’s Enough Now
6 This Life
7 Flowers Bloom
8 Enough Love
9 Don’t Invent Me
10 Insensible
11 Kissing The Day
12 Believe
13 I Don’t Want The Night To End
DISC2
1 Beautiful (12″ Canny Mix)
2 Not Seventeen (Attica Blues Remix)
3 This Life (Cevin Fisher Dub)
4 Beautiful (Lenny’s Sunset Mix)
5 Deep Love (Charlie May Remix)
6 This Life (Wagon Christ Mix)
7 Flowers Bloom (Alex Reece Remix)
8 Deep Love (Nitin Sawhney Remix)
9 Not Seventeen (Futureshock Alt. Mix)
10 This Life (Boymerang Remix)
11 Beautiful (Calderone After Hour Mix)
DISC1:
1曲目、2曲目、 4曲目。ボーカルの良いところを最大限に引き出している曲。とても聞きやすいTrip Hop。ポップスとしても十分に聞ける名曲揃い。
3曲目、6曲目、7曲目、8曲目、10曲目、11曲目は”Empathy”にも収録されている。個人的には、色んなチル・アウトコンピレーションに収録されたMandalayの代表曲である”Beautiful”のオリジナルである3曲目よりも、7曲目の方が好みである。
陰鬱で悲しい旋律は、やはりTrip Hop独特のものがある。かといって、陰鬱になりすぎず、適度に軽さを感じることが出来るし、なによりも洗練された感じがとても良い。
5曲目、途中からはいるトランペットの感じが、都会の夕暮れを想起させる。もの悲しくも美しい、そして寂しさも漂う感じは、まさにTrip Hopの真骨頂。
13曲目、出だしから使われているシンセの音色が、エコーが効いているため、空間に広がりを与える感じ。また、中盤のアコーディオン風のシンセがダウンテンポな中に、ノスタルジーを感じさせる。チル・アウト向け。
DISC2
リミックス集。結構豪華なリミックス陣である。
3曲目。Dub Mixとなっているが、プログレッシブ・ハウスの作り。完全にフロア向け。初期のプログレッシブ・ハウスの音色が使われている。
4曲目。チル・アウト・トラック。サンセットをイメージさせるのはリミックスの題名通り。壮大かつ雄大な感じである。こういうリミックスは、チル・アウト特有だと思う。しかし、このリミキサーはIbizzareなのかな?音は似ているし、Lennyの名義を使っているし…
8曲目はインド系イギリス人のNitin Sawhneyによるリミックス。こういうリミックスを聞くと、Nitin Sawhneyも本質的にはTrip Hop寄りなのかなと思ってしまう。
11曲目は、トランス。うーむ、こういう風に変化してしまうのですね。エピック全盛の頃のリミックスだから、典型的なエピックの展開の仕方。抑えめのキックに始まり、押さえに押さえて、途中で一気に青空が開け、最後まで突っ走る。
“Beautiful”はSarah Brightmanが「Harem」でカヴァーしている。
アルバムの評価
★★★★★★★★☆☆
【評価の内訳】4.2
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.0.2
Aランク:
Disc1:-
Disc2:-
Bランク:
Disc1:1曲目、2曲目、4曲目、7曲目、13曲目
Disc2:4曲目
アーティストの紹介
Mandalay(マンダレイ)プロフィール:
Saul FreemanとNicola Hitchcockによるユニット。