このアルバム
Club Jazz/Future Jazzにカテゴライズされるが、Carl Craigがデトロイト・テクノの人間であるため、テクノよりの音になっている。
もともと、デトロイト・テクノ自体がJazzの香りがするので、違和感がない。このプロジェクトでは、Carl Craig名義では見られない生に近い音を楽しむことが出来る。
イメージとして、Club Jazz/Future Jazzはハウスが多いが、こういうClub Jazz/Future Jazzがあることを知っているとバリエーションが広がって楽しい。
8曲目の”People Make The World The World Go ‘Round”がHED KANDIのWinter Chillに収録されている。アコースティックな感じで、ギター、ストリングスにボーカルが乗っかっているだけの単純な構成だが、ここにもジャズの香りがする。このあたりがCarl Craigの非凡なところである。
出色は13曲目の”At Les”。内面の宇宙を感じさせるようなエコーの効いたシンセに、ジャズテイストの広がるビートが印象的。
Carl Craig名義のアルバム”More Songs About Food and Revolutionary Art”の10曲目にも同じ曲が収録されているが、ベースは同じでも、アレンジが異なっている。
Innerzone Orchestraのバージョンは、よりジャズっぽくCarl Craig名義はよりテクノっぽい。このアルバムはこの”At Les”を聞くためだけに買った。
Chill Out/Loungeアルバムではないので、この評価にしたが、Club Jazz/Future Jazzで考えるなら、★★★★★★★★★☆。Club Jazz/Future Jazz好きでこれを知らないのはマズイでしょ。
この13曲目はAbstract Jazz Lounge 3にも収録
曲目
Innerzone Orchestra
1999
Album title
“Programmed”
Label : Planet-E
1 Wrong Number
2 Manufactured Memories
3 The Beginning Of The End
4 Programmed
5 Eruption
6 Monsters
7 Blakula
8 People Make The World The World Go ‘Round
9 Architecture
10 Basic Math
11 Timing
12 Galaxy
13 At Les
14 Bug In The Bass Bin
アルバムの評価
★★★★★★★☆☆☆
【評価の内訳】3.5
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】B=1.5
【曲の好み】Av.0.0
Aランク:13曲目
Bランク:-
アーティストの紹介
Innerzone Orchestra(インナーゾーン・オーケストラ)プロフィール:
デトロイト・テクノの雄、Carl Craigによるプロジェクト。Carl Craig名義と異なり、ジャズの影響を全面に押し出しているのが特徴である。