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(大河ドラマ)篤姫(全話)の考察と感想とあらすじは?(主人公:天璋院篤姫)

この記事は約23分で読めます。

宮尾登美子の「天璋院篤姫」のドラマ化です。

全話を見たのは久しぶりでした。

中学生だった1987年の「独眼竜政宗」、1988年の「武田信玄」以来です。

本作の次に全話を見たのは2022年の「鎌倉殿の13人」になります。

NHK大河ドラマの一覧表
NHK大河ドラマと21世紀スペシャル大河ドラマ(2009年~2011年)の一覧表です。なお、一部水曜時代劇(大河現代3部作(山河燃ゆ、春の波涛、いのち)の放映時に、 従来の時代劇路線ファンに応えたもの。)が入っています。

ここから下はドラマのネタバレがあります

第1回から第3回までの疑問点

於一の実家今和泉家は薩摩島津家の分家とはいえ指宿に一万四千石ほどを領地としています。

通常一万石を超えると大名といわれるのですが、今和泉家のように、分家として万石以上を賜っている家臣というのは他藩にもありました。

例えば加賀前田藩では八家と呼ばれ、上は五万石を領し、いずれも万石以上の重臣です。

於一はいわば大名の姫と同じであり、その姫が西郷吉之助や大久保正助といった下士との交流があったというのはかなり不自然な感じがします。

もちろん、原作でもこのような場面というのはありません。ドラマオリジナルの設定です。

身分の違いというのが明確な封建の時代だった江戸時代において、同じ武士階級に属する場合、さらに身分の違いというのは明確だったはずです。

さらに、表と奥との役割は明確であり、奥が表に出てくるというのは、ほぼあり得なかったのではないかと思います。

ですから、いわば大名の姫と同じ於一が供の者もつけずに外出したり、他家の同年代の男子と親しく、しかも二人で語り合うというのは、どうなのだろうかと思ってしまうのです。

それとも、実際に於一はこのように気軽に屋敷を抜け出して、他家の同年代の男子と親しく、しかも二人で語り合うという逸話があったのでしょうか?

ライトノベルならこうした設定もありえるでしょうが(ライトノベルでもないのかもしれません)、歴史を題材にしつつも比較的設定の緩い時代小説ですらこのような設定というのはお目にかかることはありません。

小説の世界でも設定としてお目にかかりにくいのは、昨今の時代小説作家や歴史小説作家は、近年の歴史学の新しい展開と研究の成果を反映した時代考証を踏まえて書いているからです。

歴史を舞台にした小説は、いかにその時代の社会背景や社会風俗を正確に取り入れて不自然さを取り除くかというのが最低限の作家のやるべき作業であり、それを踏まえて想像力を働かせる作業を行っています。

脚本家もそうした作業を行っていると思っているのですが、どうなのでしょうか。

この年に公開された映画やドラマを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

島津家発祥の地についてのNHKの間違い?

「篤姫」の放送の中で、鹿児島県出水市が「島津家発祥の地」と紹介されたようです。

ドラマは見ていたのですが、そんな放送あったっけ?という感じです。

このことで、宮崎県都城市が、NHKに抗議をしたのだそうです。

都城市は1924年の市制施行以来、島津発祥の地をうたってきているといいます。

同市によると、源頼朝と側室・丹後局の子、惟宗忠久(これむねただひさ)が鎌倉から「島津庄」(現在の都城市)に役人として派遣され、地名にちなんで島津と名乗ったのが始まりなのだそうです。

この忠久が島津家の初代となりました。ですから、都城市が島津家発祥の地なのだというのです。

そういえば、そういった記述をどこかで見たか読んだ気がします。

一方で、島津家発祥の地とNHKに紹介された出水市は、一度も島津家発祥の地としてのPRをしたことがなく、こちらも困惑しているようです。

ただし、市内には島津家初代から五代目までの墓があり、もしかしてそれをもって、NHKは発祥の地と勘違いしたのかもしれません。

都城市にとっても出水市にとってもこ件は青天の霹靂であり、すべてはNHKの不十分な勉強が元凶にあるようです。

早い段階で訂正の放送をすることがNHKの番組に対する信頼性を取り戻すことになると思いますが、果たしてすんなりと誤りを認めるでしょうか…。

第4回から第6回までの感想

原作に近い、というより、ドラマを見た感じでは、原作から遠ざかりそうになったのをグイッと軌道修正したかのような印象を受けました。

とにかく、原作で語られる内容に近くなった気がしたのが第4回から第6回です。

その第6回で於一付の女中・菊本が自害しました。

菊本の心境が綴られるのは第7回のようですが、これが篤姫にとっての最初の辛い別れとなります。

さて、次作以降で於一は島津本家の養女となります。そして、いよいよ京から幾島が下ってくることになります。

のちのち、江戸城大奥にも一緒に入る「戦友」とでもいうべき女性です。登場が楽しみですが、その前に、鶴丸城の奥での話というのがどう語られるのでしょうか…。

薩摩の鶴丸城には半年くらいしかいませんので、本来ならサクッと描かれる部分のはずせすが、どうも数回分は引っ張る感じがします。

いまひとつ理解できないのが、ジョン万次郎の登場です。海防政策の重要人物として描くつもりなのでしょうが、これがドラマの中で今後どのような役割を見せるのでしょうか?

まさか「この当時、薩摩は海防政策に力を入れていました。」というのを説明するために登場させたのではないでしょう。そんなのはナレーションだけで済むことですから。

第7回から第10回までの感想

第7回から第10回までの間に、於一は篤子と改名して「篤姫」となります。

住まいも今和泉島津家から、島津本家の鶴丸城へと移り、島津斉彬の一の姫としての教育が始まります。

このタイミングで、江戸城大奥に入ったあとも、一種の戦友のような存在となる「幾島」が篤姫付として京都から下向してきます。

原作では、この前に於一が成人して父・忠剛から成人名として「敬子(すみこ)」を賜ることになっていますが、篤姫関連の書物では、近衛忠煕の養女となり、篤君と改称し、敬子(すみこ)の諱を賜る、となっているので、こちらが正しいのでしょう。

原作が書かれた当時、篤姫はおよばず、江戸城大奥に関する学問もほとんどすすんでいなかったといいますから、仕方のないことであると思います。

さて、こんなことよりも…

第10回目で、徳川宗家(=将軍家)の御台所として篤姫が候補に挙がっていることが知らされます。

ドラマでは、日本の政治を建て直すために、島津斉彬が篤姫を江戸城大奥へ送り込むのだ、ということになっているようですが、はて?と思ってしまいます。

なぜ、篤姫を江戸城大奥へ送り込むことで、島津斉彬の意図が達せられるというのでしょうか?

一般には、13代将軍徳川家定となる徳川家祥の次の将軍を決めるときの発言力の強化のためといわれます。これには、異説もあります。

従来からいわれているような将軍継嗣問題に絡んで早くから篤姫を江戸城大奥へ送り込んだというのは、説得力に欠ける部分があります。

ドラマでは語られていないものの、そもそも、徳川家祥は篤姫を御台所にむかえる前にすでに二人の正夫人と死別しています。

三番目の「正夫人」として島津家に声がかかったのは、従来いわれているよりも早かったそうです。

つまり、これによれば、将軍継嗣問題の発生する前から島津家に将軍世嗣の正夫人を求めていたわけであり、将軍継嗣問題が先にありきではなかったようです。

それよりも、薩摩藩にとっては、篤姫が江戸城大奥に入ることで、いわゆるお助け普請が少なくなる可能性が高くなるメリットの方が大きいでしょう。

お助け普請では、苦い思いをしており、同時にうまみも知っている薩摩藩だけに、有効性を確信していたに違いありません。

その下地があって、折良く将軍継嗣問題が浮上したことから、色気を出したというのが本当のところだったのではないかと思います。。

島津斉彬が藩主となる直前まで貧乏にあえいでいた薩摩藩です。

政治的な意図が先行するよりも、金の浪費をしないで済む上手い話が舞い込んできたのだから、飛びつくのは当たり前という気がしますが、あまりにも俗な考えでしょうか?

第11回から第12回までの感想

第12回目の「さらば桜島」が原作の始まりの場面に相当します。

篤姫が幾島に付き添われて輿に乗り、今和泉家の前で暫し立ち止まって別れをして江戸へ出発するという場面です。

この場面のあと、過去にさかのぼって篤姫の幼少時から語られていくのが小説の世界だったなぁ、とドラマを見ながら思いました。

第12回目の「さらば桜島」で篤姫と後の島津久光とのやり取りをする場面がありました。

篤姫が囲碁を好むので、久光が女性にしては珍しい、と言ったことに始まるやりとりです。

これと似た場面がドラマの中で再度登場するはずです。

御台所になることが決まった篤姫の人柄を確かめるために、島津斉彬のもとを訪ねる大名たちを前に、篤姫が似たようなやりとりをして唸らせるという逸話があるからです。

もっとも、この大名たちとの対面の時は囲碁の話ではなかったようではありますが…。

近いうちに登場するはずのドラマの一場面です。

それと、原作では篤姫との対面は江戸城無血開城後であった西郷隆盛ですが、篤姫が江戸に出立したあと、島津斉彬が江戸へ出府するときに随行員として江戸へ向かうことになります。

この時に島津斉彬と対面を果たしたと言われています。そして、お庭番になり西郷隆盛の活動が始まります。

ドラマでは、島津斉彬が肝付尚五郎(小松帯刀)に、下々のものとは直接付き合いができないからと、肝付尚五郎を介して西郷隆盛や大久保利通を動かすような設定となっているようです。

こうした設定にしないとドラマでの肝付尚五郎の居場所がなくなるからでしょうか?それとも西郷隆盛が島津斉彬からの勅命を受けたことがないという史実があるのでしょうか?

島津家発祥の地を間違えて放送したNHKだけに、史実をどの程度までドラマに織り込むのかが疑わしいですが…。

第13回から第17回までの感想

将軍家への輿入れを前にした江戸の篤姫。

西郷隆盛が島津斉彬の命を受け、篤姫の調度品をととのえることになりました。原作でもそうなっています。

ただ、篤姫のいる場に同席したというのは…、まぁ、ありえないでしょう。

ドラマだからということで…ご愛敬ということで…。

薩摩藩の奥というのは、将軍家と同じく「大奥」と呼ばれていたようです。

それがいつの頃からはわかりませんが、おそらくは竹姫が島津家に降嫁してからではないかと思います。

五代将軍綱吉の養女だった竹姫を迎え入れたおりに、竹姫と一緒にくっついてきた者達が江戸城の「大奥」をそのまま持ち込んできていると思われるからです。

さて、第17回で安政の大地震が起きました。

篤姫の暮らしていた藩邸はひどい状態になり、渋谷の別邸へと移ることになります。そして、この渋谷から江戸城へ輿入れすることになります。

渋谷からの輿入れの際、その行列は先頭が江戸城についても、まだ渋谷の別邸から出ていない者がいたといわれています。

この様子はさすがに描かれないでしょう。

それよりも気になるのは、予告を見ていると第18回目で篤姫が将軍家に輿入れしそうな気配があることです。

予想よりも早すぎるのに少々驚いています。

となると、安政の大地震のあった折に、薩摩藩邸で英姫が家族一同を気づかうという、原作にあるシーンがカットされることになります。

このシーンは冷たく見える英姫が実は心温かき人であることを表現しているのですが、これをカットしてしまうと、単なる嫌なババアにしかならなくなるので残念です。

それとも、脚本家や演出の意図なのでしょうか?

また、渋谷の別邸に移ってからの時間を描いていないと、その時期に起きた事柄を全部無視することになり、いい加減な時間の流れを再現してしまいます。

ちょいと、いい加減で雑な作りが目立ってきている気がしますが、大丈夫でしょうか?

第18回から第24回までの感想

篤姫が大奥へ入って将軍・家定との関係が徐々に良くなっていくのが18回から24回までの見所に一つでしょう。

「篤姫」も中盤にさしかかり、そろそろご退場頂く登場人物がいる一方で、これから活躍し始める登場人物達の顔ぶれもそろい始めました。

あとは、後半に入ってから登場する和宮を待つばかりです。

この18回から24回までは役者の演技が面白かったです。

特に徳川家定役の堺雅人と本寿院役の高畑淳子の二人はいいです。

原作ではドラマほどの権力のない本寿院ですし、実際にドラマほどの権力があったとは思えない本寿院なのですが、まぁ、それは置いておき、堺雅人と高畑淳子の示し合わせたようなオーバーな演技が目を引く目を引きます。

原作を意識するなら滝山役の稲森いずみに台詞を多く与えなければならないのですが、高畑淳子に台詞を与えたのが、結果的に面白くなっている気がします。

堺雅人と宮崎あおいの掛け合いというのも面白いです。

宮崎あおいは、とても楽しそうに演技しているように見えるのは気のせいでしょうか?

初瀬役の宮地雅子もいい味を出しています。

篤姫が無理難題を言った時の困った顔は天下一品です。

癖のある俳優達を使うと、喰われてしまう俳優がいます。

大奥に入ってから、急に影の薄くなった感じの幾島、いるのかいないのかわからないお志賀、何のために登場シーンがあるのか理解に苦しむ小松尚五郎などです…。

癖のある俳優陣の出番はもうすぐで終わりそうなので、影の薄くなった俳優達には朗報なのでしょう…と思っていたら、伏兵が登場しそうな予感です。

徳川慶喜役の平岳大。結構癖があると見ましたが?

それと、おすまし顔で登場してきた徳川慶福役の松田翔太がどんな演技をするのでしょうか。

もうすぐ始まる後半戦。

主役クラスの俳優達は、脇を固める俳優達に喰われないように頑張って欲しいです。

そして、脇を固める俳優達は、主役を喰ってしまうくらい頑張って欲しいです。

今年の大河に出る俳優達はまだ幸せなのかもしれません。

来年は座っているだけで場面を持って行ってしまう北村一輝が、準主役で1年間出ずっぱりなのですから。

「篤姫」後半戦に向けて希望する復刊本

関連本の少ない大河ドラマ「篤姫」。後半戦に向けて、復刊を希望する本を二冊ほどあげてみます。

大奥が主たる舞台となって久しい「篤姫」ですが、この「大奥」というのはよくわからない空間です。

この大奥を解説した本というのはいくつもあり、入門書としての新書もそれなりにあります。それぞれに趣向を凝らした内容となっているのですが、どうも「これは」というものがありません。

そうした中で、いくつもの本の参考文献としてあがっているのが、畑尚子氏の「江戸奥女中物語」です。

これは以前も増刷(復刊)しないかなと書いたことがありますが、本当に増刷(復刊)しないかと願っています。

さて、大奥とは別に、いよいよ物語は本格的な幕末へと突き進みます。

脚本家はどうやら小松帯刀(尚五郎)を最後まで出したいようですので、なら、幕末の薩摩藩を描いた小説が多く出てくれてもいいような気がします。

折しも、再来年の大河ドラマは坂本龍馬に決まっているので、今の内から幕末ものを出しても問題ないのではないでしょうか。

幕末の薩摩といえば、海音寺潮五郎氏を外すわけにはいかないでしょう。

その代表的な著作群に「西郷隆盛」関連があります。実際、どれくらい西郷隆盛を書いているのかが把握しづらいほど西郷隆盛を書いている作家です。

最近、ソフトカバーで史伝「西郷隆盛」(朝日新聞社)の復刊が終わった(個人的には文庫で復刊しろと言いたいです)。この史伝は絶筆となった作品だが、海音寺氏の集大成というべき作品です。

この九巻目の内容がちょうど江戸城の開城となっているようですので、この江戸城の開城を抜き出して書かれているのに「江戸開城」という作品があります。

ドラマ「篤姫」の原作・宮尾登美子氏「天璋院篤姫」では、江戸城の無血開城は天璋院が西郷に宛てた嘆願書が功を奏したような印象を受けますが、実際はそうでなかったことは様々な本で述べられているとおりです。

研究書などは読んでいても退屈なのが多いので、ぜひ海音寺潮五郎氏の「江戸開城」を一読することをおすすめします。

おすすめしたいところですが、絶版なので復刊をしてもらいたい次第です。

第25回から第30回までの感想

25回から30回までの間に起きたことといえば、大好評だった堺雅人演じる徳川家定が亡くなり、家定の母・本寿院の出番も減り、髪を下ろして「天璋院」となった御台所付の奥女中たちも去っていき、さらには幾島まで去ろうとしている…といったところです。

いわば、前半のキャストが総退場し、後半のキャストがこれから続々と登場して来るまでの「場つなぎ」的な回であったともいえます。

一方で、当時の社会情勢を映し出しているのが、最近の回では出演回数の多い中村梅雀演じる井伊直弼その人でしょう。

ちょうど安政の大獄が始まり、いよいよ幕末の動乱が始まろうとしています。この井伊直弼は桜田門外で暗殺されます。これは第32回に予定されているようです。

桜田門外の変は現代的にいえば明らかに「テロ」です。当時の政府要人、実質的には首相ともいえる人物を暗殺したとなれば、現在ではどのような評価を下すことになるのでしょうか。

ちなみにこの桜田門外の変で井伊直弼を暗殺したことを「是」とする歴史小説作家は(明確に書いていないにしても)意外と多いです。

ドラマでは政情の不安定さはますます混迷を深めていきますが、城中では篤姫が大奥を完全に支配下に置くことになります。

その一つの逸話として、一橋慶喜が徳川宗家を継いだ頃といいますから、ドラマでは大分先の話になりますが、

『この頃の女中たちの言葉に、
「天璋院さまのご威令には庭の蝉さえなびく」

というのがあり、それは夏の日盛りのいっせいの蝉時雨さえも、篤姫の、

「控えよ」

の一言でぴたりと静まるというのであった。』

といいます。

ドラマの中で奥女中の口を借りる形でもいいから紹介して欲しいと思う、おもしろ逸話です。

さて、後半のキャストで最も重要なのは和宮です。

第33回くらいで登場するようですが、堺雅人が演じた徳川家定の穴を埋めることができるのでしょうか…。

第31回から第35回までの感想

第31回で幾島が去り、第32回で井伊直弼が殺され、第33回から本格的に皇女和宮が登場し、いよいよ本格的に「篤姫」の後半戦がスタートしました。

後半戦の登場人物もほぼ出そろった感じがあり、皇女和宮の周囲にどのような人物を配置するのかが興味がありました。

出色は庭田嗣子役の中村メイコです。はまり役です。和宮の母・観行院役の若村麻由美がお着きの人の見えてしまうくらい異彩を放っています。

和宮役の堀北真希は台詞が少なすぎて、何ともいえません。

さて、第35回でチラリと登場した坂本龍馬。このドラマに無理に登場させる必要もないでしょうし、玉木宏を使う必要もないのですが、2010年の大河ドラマが「龍馬伝」に決まっているので、その伏線なのでしょうか。

今回の龍馬役がそれほどひどい評価でなければ、「龍馬伝」の主役は玉木宏でいいんじゃないかと思っているのは、私だけでしょうか?

第36回から第42回までの感想

いよいよ佳境に入ったNHK大河ドラマ「篤姫」。

第42回で第十四代将軍徳川家茂が亡くなりました。これにともない、和宮は静寛院宮と名乗ることになります。

将軍職は一橋慶喜が継ぐことになり、第十五代将軍徳川慶喜となります。

ですが、大奥には将軍の正室である御台所は置かれることなく大政奉還を迎えることになります。

御台所のいない大奥を実質的に仕切ることになるのが、天璋院です。

嘘か真か…。夏に、天璋院がけたたましく鳴く蝉に向かって「控えよ!」といった所、ぴたりと鳴き止んだといいます。

それくらい大奥を天璋院が仕切っていたという逸話です。

是非ともドラマで…やらないでしょうねぇ。

第36回から第42回までの中で新たに重要な登場人物としてクローズアップされるのが勝海舟(勝麟太郎)と坂本龍馬です。

この期間については、ドラマでは描かれていませんが、勝海舟と坂本龍馬は神戸海軍操練所の設置やらで忙しく働いています。

この神戸海軍操練所に関して勝海舟は幕府重臣達に睨まれて閑職へと追いこまれています。

ドラマでは天璋院や家茂の側に近い人物のような印象を与えていますが、実際には幕閣の中心にいたわけではありません。幕閣を仕切っていたのは、当然ながら老中達です。

この時期の勝海舟がドラマのようには天璋院や家茂に直接拝謁していないと思った方が自然です。まぁ、ドラマですので…。

勝海舟をクローズアップし、坂本龍馬を登場させることで、再来年の「龍馬伝」の布石としているのでしょう。

ドラマには登場してきませんが、幕府の旗本にも優秀な連中はおり、勝海舟以外にも大久保一翁や小栗忠順、川路聖謨らといった人物がいました。

仮に、大久保一翁や小栗忠順、川路聖謨といった人物がNHK大河ドラマの主役となれば、こちらをクローズアップしたはずです。

さて、徳川家が江戸城を明け渡した後に、勝海舟と天璋院の交流があったというのは有名な話しです。家も近くにあった時期があったようです。

旧主に対する礼儀として勝海舟が無聊を慰めたというのは自然でしょう。ですから、勝海舟と天璋院の交流というのは主従のそれであったに違いありません。

第43回から第44回までの感想

2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の主人公・坂本龍馬は玉木宏でいいんじゃないでしょうか?

それはさておき。

大政奉還がなり、坂本龍馬が死に、ドラマは終盤のラストスパートへ。

最後の見せ場は「江戸城の無血開城」でしょう。

恐らくドラマでは天璋院の嘆願や静寛院宮の嘆願が功を奏して江戸攻撃が未然に防げたという風になるのでしょうが、一般的にはそう考えられていません。

様々な要因があって、結果的には攻撃直前で回避できたのですが、天璋院や静寛院宮の嘆願はごくわずかな影響しか与えなかったと見るのが一般的です。

第45回から第47回までの感想

第47回「大奥の使者」で、西郷吉之助(西郷隆盛)が天璋院からの手紙を読んで涙を流すシーンは正に名場面でした。

西郷吉之助の脳裏には、徳川家に嫁入前の於一時代の篤姫との思い出が蘇り、懐かしく、そして、私情を捨ててでも突き進まなければならない皮肉な現実とを比べ、涙を流さずにはいられませんでした。

西郷吉之助を早い段階からドラマに登場させた脚本家の意図は、この場面のためにあったと思うくらいイイ出来でした。

さて、ドラマとしては、名場面となったが、実際にはかなり異なります。

そもそも、ドラマとは異なり、初めて篤姫(天璋院)と西郷吉之助が会うのは江戸開城後です。

さらに、この第47回に続いて、第48回では江戸開城となるわけですが、西郷吉之助が江戸攻撃を思いとどまったのは、天璋院からの嘆願書ではないですし、ましてや静寛院からの嘆願書でもありませんでした。

この二人からの嘆願書は完全に無視されていたというのが実情のようです。

では、なぜ江戸総攻撃を止めたのでしょうか?

この当時、幕府軍側にいたのがフランス軍で、薩長軍側(官軍)にいたのがイギリス軍でした。フランスとイギリスの代理戦争の様相を呈していたというのが、この当時の状況です。

幕府軍につくフランス軍としては薩長軍との戦端を開きたく、ひたすらに朝廷への恭順の意を示す幕府の翻意を促したが、将軍自ら謹慎してしまい、なすすべもありません。

薩長軍としては、戦端を開くと死傷者が出ることになるので、事前にイギリス公使のパークスに軍医の要請などを行いましたが、パークスが恭順(つまりは降伏)しているのを攻撃するのは国際的にも許される行為ではないと断りました。

これを聞いて西郷吉之助は江戸総攻撃を取りやめたというのです。

折しも、同じタイミングで勝海舟との会談があり、折り合いがついたというのも大きな要因だったようです。

こうした所を描いている小説としては海音寺潮五郎氏の「江戸開城」があります。

また、幕府側・薩長側双方の立役者となった人物を描いた作品としては、子母澤寛氏の「勝海舟」、司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く」や海音寺潮五郎氏の「西郷隆盛」などがあります。

どれもがボリュームがありますが、いずれもが「幕末物ならこの作品」という作品ですので、読まれることをオススメします。

第48回から第49回までの感想

いよいよ最終回を残すのみとなりました。

江戸城を明け渡し、大奥を去ることになる篤姫。

ドラマでは粛々と明け渡し及び立ち退きが描かれていますが、実際は半分篤姫ら大奥の人間を騙して江戸城を去らせました。

この部分はドラマでも滝山の口を借りて「三日間だけ」江戸城を留守にして欲しいいわれたと語っています。脚本家としては「一応史実をふまえて脚色してますよ」というジェスチャーでしょうが、いかんせん苦しいです。

このドラマでは当初から説明に苦しむ場面が見受けられましたが、これは簡単な理由で、実際に出会っていなかった人達を早い段階から出会わせたためです。

さて、この一年間、民放のドラマを含め他の番組を含めた所で「篤姫」の独走状態で終わりそうです。

ある意味驚くべきことですが、一年間を通じて視聴率のトップの座を明け渡した周が何週間あったであろうかというくらいの独走状態でした。

ですが、この独走状態もドラマ「篤姫」が凄いドラマであったからというより他の番組がひどかったからというべきでしょう。

また、大河ドラマが一年間独走できたというのは、テレビ離れが顕著になってきたことを証明しているのかもしれません。

最終回と一年間を振り返って

一年間を振り返って、俳優陣と音楽が頑張ったドラマだったと思います。

脚本と演出はたいしたことが無く、もし俳優陣が別の俳優陣であり、また音楽も別の音楽であったならば、ここまでのドラマにはならなかったと思います。

俳優陣も主役の宮崎あおいと準主役クラスの一部を除いた脇役達がとてもよかったです。

ドラマ前半では篤姫(於一)の父母役だった長塚京三、樋口可南子や菊本役だった佐々木すみ江がよかったです。

大奥に入ってからは徳川家定役の堺雅人、滝山役の稲森いずみ、本寿院役の高畑淳子がはまり役でしたし存在が際だっていました。

また後半になってからは庭田嗣子役の中村メイコの存在が光っていました。

全体を通じて登場した西郷隆盛役の小澤征悦、大久保利通役の原田泰造も頑張っていました。

特に小澤征悦は主・島津斉彬が亡くなった後、虚脱した西郷隆盛の姿を、虚ろで力のない目で上手く演じきりました。

音楽はシーンごとにマッチした曲を上手く作曲しきったと思います。

軽妙な音楽が流れると、誰かが何かをしでかしそう(その多くが篤姫本人であったりした)であり、しんみりした音楽だと何か悲しい出来事などが起きたのではないかとすぐに感じ取れました。

ドラマにおける音楽の果たす役割を十二分に証明したものとなりました。これはとてもすばらしいことです。

惜しむらくは、原作が原作というよりも参考文献的なものでしかなかった点でしょうか。

とにもかくにも、一年間楽しませてくれた俳優陣と作曲家に感謝です。

ありがとう!!!

別記

総集編も終わり、これで本当に「篤姫」が終わりました。

前回の感想で書き忘れたことがありました。

書き忘れたのはオープニングの映像のことです。

今回のオープニング映像はめちゃくちゃ綺麗でした。

グスタフ・クリムトを意識した映像は、今年の放映された映画やドラマのオープニングのなかで屈指なものになったのみならず、この数年の中でも屈指の綺麗さであったろうと思います。

このオープニングの出来栄えの良さも「篤姫」を大きく引き立てたのは間違いありません。

さて、来年の大河ドラマ「天地人」がいよいよ目前に迫ってきました。

今年と同じように好評を博すのか、今から楽しみです。

篤姫をめぐる人物関係

この項はNHK大河ドラマ「篤姫」登場人物を参考に作成しています。
太字は小説「天璋院篤姫」(著:宮尾登美子)における主要人物です。

天璋院篤姫(於一(おかつ)、敬子(すみこ))
幾島…篤姫付き老女。
唐橋…御台所(篤姫)付き女中の総帥。
滝山…大奥御年寄り。大奥総取締役。家定、家茂、慶喜の三代に仕える。
重野…後に中臈。
-三芳
-さと姫…天璋院の愛猫
徳川家定(家祥)…篤姫の夫。十三代将軍。
-本寿院…徳川家定の生母。
-梅野井…将軍付き上臈年寄
-お志賀(原作では「おしが」)…徳川家定の側室。
徳川家茂(慶福)…十四代将軍
-実成院…家茂生母
-小倉…家茂付き年寄
-碓井…中臈
和宮…徳川家茂に嫁ぐ。孝明天皇の妹。篤姫の義嫁。
-観行院…和宮の実母。
庭田嗣子…宰相典侍。和宮付きの女官。
土御門藤子…和宮の上臈頭
徳川慶喜…徳川第十五代将軍。
-徳川斉昭…水戸徳川家の前藩主で、徳川慶喜の父。
徳川家達(田安亀之助)…徳川宗家十六代目。
(薩摩藩)
島津斉彬…薩摩藩藩主、島津家二十八代。
英姫…斉彬の正室。
-向井新兵衛…御側御用人
-堅山武兵衛…用人
-広川…薩摩鶴丸城の老女。
-小の島…三田藩邸御年寄。
-藤野…三田藩邸老女
-関勇助…儒学者
-西郷吉之助(吉兵衛、隆盛)…明治維新最大の功労者の一人。
島津忠剛…篤姫の実父。島津御一門四家の一つ、今和泉島津家の当主。
お幸…篤姫の生母。
-島津忠敬…篤姫の三兄。二人の兄が若くして病死したため、のちに今和泉島津家十二代当主。
於才…妹。(ドラマには登場せずか?)
菊本…篤姫の、今和泉家時代の養育係。
-しの
-小松帯刀(肝付尚五郎)…若くして薩摩藩家老となる。(原作には登場せず)
-お近…小松帯刀の妻。小松清猷の妹。(原作には登場せず)
-肝付兼善…小松帯刀(肝付尚五郎)の実父。薩摩藩の名門・肝付家の当主。(原作には登場せず)
-小松清猷…小松帯刀(肝付尚五郎)の義兄(原作には登場せず)
-大久保正助(利通)…明治維新最大の功労者の一人。(原作には登場せず)
-大久保フク…大久保利通の母。(原作には登場せず)
-有馬新七…寺田屋騒動で死亡。(原作には登場せず)
-島津斉興…薩摩藩藩主、島津家二十七代。
-お由羅…斉興の側室
-調所広郷…島津家の家老。
-島津久光(忠教)…島津斉興の五男。
(京都)
-孝明天皇…和宮の兄。
-近衛忠熙…五摂家筆頭、近衛家当主。
-村岡…右大臣近衛忠熙に仕える老女。
(幕府関係)
-阿部正弘…老中首座。
堀田正睦…老中
-井伊直弼…大老。
勝海舟…幕臣。
(その他の登場人物)
-坂本竜馬…幕末の志士。(原作には登場せず)
-お龍…坂本龍馬の妻。(原作には登場せず)
-ジョン万次郎…元土佐の漁師。(原作には登場せず)

2008年公開の映画

(映画)ザ・マジックアワー(2008年)の考察と感想とあらすじは?

写真・映画用語で「マジックアワー」とは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す。

(映画)オーストラリア(2008年)の考察と感想とあらすじは?

題名から18世紀後半のいわゆる植民地として入植がはじまったころ、もしくは、その後の19世紀初頭を描いている映画かと思ってしまったorz。

(映画)ライラの冒険/黄金の羅針盤(2008年)の考察と感想とあらすじは?

パラレルワールドということになっているが、どうやら、あちらの世界の方が何かとすすんでいるようである。動力源不明の「馬車」や、快適に飛行しているように見える飛行船...などなど。映像は綺麗だし、期待させる出だしである。

(映画)陰日向に咲く(2008年)の考察と感想とあらすじは?

劇団ひとりの大ヒット小説「陰日向に咲く」の映画化。5編のオムニバス形式の原作を、組み合わせて実写化している。シンヤと鳴子を中心に映画は進んでいき、様々な人間の人生が交錯していくが、映画の中で全く他の人間たちと交錯しない登場人物がいる。

(映画)ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)の考察と感想とあらすじは?

映画の中で「永遠てないんだな」という趣旨のセリフがたびたび登場する。この映画を端的に表しているわけではないが、映画の一部分を表現した印象的なセリフである。

(映画)レッドクリフ PartI(2008年)の考察と感想とあらすじは?

三国志演義をベースにした「赤壁の戦い」を中心に描いた映画。歴史スペクタクル映画と言いたい所だが...。残念だが、映画史上に残る名作ではない。過去の名作と比べてしまうと、どうもねぇ。

(映画)僕の彼女はサイボーグ(2008年)の考察と感想とあらすじは?

きっと彼女は、もう一つの「ターミネーター」なのでしょう。その登場の仕方といい、未来から主人公を守りに来たという設定といい、近い将来に街が壊滅的な打撃を受ける点といい、よく似ています。

(映画)容疑者Xの献身(2008年)の考察と感想とあらすじは?

真の主人公と言ってもよい石神役の堤真一のうらぶれた高校教師姿はよかった。極めて影が薄いように演じているところも良い。

(映画)ICHI(2008年)の考察と感想とあらすじは?

子母澤寛(しもざわ かん)の「座頭市物語」が原作。今回は「市」の設定を女性にして、孤高を貫き生きる女、初めて出会った運命の男との切ない恋の行方を描く。

(映画)20世紀少年1 終わりの始まり(2008年)の考察と感想とあらすじは?

浦沢直樹氏の「20世紀少年」を映画化。自身が初期段階から脚本に参加している。映画は原作とは異なるストーリー展開となっているそうだ。

(映画)007 慰めの報酬(2008年)の考察と感想とあらすじは?
007シリーズ22作目。ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの2作目。 「007 カジノ・ロワイヤル」から1時間後の設定。映画本編はシリーズ初の続編だそうです。 本作では陸・海・空のチェイスが一つの見どころです。 しょっぱなからカーチェイ...
(映画)ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝(2008年)の考察と感想とあらすじは?

全くといっていいほど、ジェット・リーのアクションが見られない。わざわざジェット・リーを使う必要があったのか?と正直考え込んでしまった。

(映画)スラムドッグ$ミリオネア(2008年)の考察と感想とあらすじは?

社会性を前面に押し出した、いわゆる重い映画というのは数多くある。この映画が、こうした重い映画と異なるのは、一筋の希望を観客に与えている点だろう。そこが、各国で映画賞を総なめした最大の理由なのだろうか、と見終わって感じた。

(映画)トワイライト・サーガ1 トワイライト-初恋-(2008年)の考察と感想とあらすじは?

シリーズ1作目。ステファニー・メイヤーの世界的ベストセラー小説を映画化。10代の女の子を中心に人気があるシリーズで、人間とヴァンパイアが恋に落ちるファンタジー・ロマンス。

(映画)インディ・ジョーンズ4-クリスタル・スカルの王国(2008年)の考察と感想とあらすじは?

「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」から19年後の1957年が舞台となっている。「レイダース-失われた聖櫃(アーク)」の最後のシーンを覚えているだろうか?聖櫃(アーク)がある巨大倉庫に運び込まれていくシーンだが、今回はその巨大倉庫から始まる。

(映画)山桜(2008年)の考察と感想とあらすじは?
原作のイメージぴったりというわけではないですが、かなり忠実に映画化されています。原作はかなり短い短編なので、一読してから見てもいいと思います。この短編を読めばわかりますが、ラストシーンがとても重要です。というより、このラストシーンのために全てがある作品です。
(映画)おくりびと(2008年)の考察と感想とあらすじは?

静謐(せいひつ)という言葉がある。一般的には、おだやかで、しずかで、物音がしない様子をいうが、心の静けさ、気持ちの安定、落ち着き、穏やかさ、心地よさといった心の平安を意味する言葉

(映画)ハッピーフライト(2008年)の考察と感想とあらすじは?

飛行機の中だけを舞台にしているわけではない。裏で支えるグランドスタッフ、整備士、管制官、ディスパッチャー、バードパトロールを描いているのが見どころの一つだろう。

(映画)ナルニア国物語/第2章カスピアン王子の角笛(2008年)の考察と感想とあらすじは?

前作「ライオンと魔女」から1,300年の歳月が流れたナルニア。角笛(前作でスーザンがサンタクロースから贈られた魔法の角笛)に呼ばれて四人兄弟が再びナルニアへ呼ばれる。

(映画)隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008年)の考察と感想とあらすじは?

「Star Wars」から影響を受けた「隠し砦の三悪人」に淡い恋物語をブレンドしたといった感じ?ダースベーダーもどきの鷹山刑部の登場には白けた。後半に登場する山名の砦はさしずめデススターだろう。

(映画)マンマ・ミーア!(2008年)の考察と感想とあらすじは?

一組のアーティストの曲だけで構成するという構成は、ミュージカル映画としては、アリだと思った。ABBAの曲で映画を作るというのは、挑戦的だが、曲の雰囲気や流れという点での違和感が少ないというメリットがある。ただ、惜しむらくは、流す曲の順番を考えてほしかった。

(映画)20世紀少年2 最後の希望(2008年)の考察と感想とあらすじは?

物語は新たな展開を迎える。「よげんの書」につづいて「しんよげんの書」が出てくるのだ。それはケンヂたちが考えたストーリーの続きだった。

(映画)ドラゴン・キングダム(2008年)の考察と感想とあらすじは?

原題は「THE FORBIDDEN KINGDOM」。中国語題は「功夫之王』。ジャッキー・チェンとジェット・リーが初共演したアドベンチャー武侠カンフー映画。

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