感想/コメント
題名から18世紀後半のいわゆる植民地として入植がはじまったころ、もしくは、その後の19世紀初頭を描いている映画かと思ってしまいました・・・。
国名もしくは大陸名そのものを題名にしているのですから・・・ねぇ。
もし「日本」という題名の映画があった場合、何を期待するでしょう? 他の国の人はどのように受け取るでしょう?
想像力が求められる映画業界の人間が、想像力を欠いたものを作ると、こうなるという事なのでしょうかねぇ。
まったく、こういう題名のつけ方は、いやになりますねぇ。
映画の中で重要な役割を果たすのが、アボリジニと白人の間に生まれたナラです。
彼は「盗まれた世代」で、白豪主義の犠牲者です。
この映画では、アボリジニに対する偏見や差別を描いているものの、白豪主義の残酷な側面は描かれてないと思った方がよさそうです。
なぜなら、全体としてのトーンは、白人とアボリジニの関係が友好なものだったという風に描こうとしているように感じられるからです。
さて、舞台は第二次大戦前。それこそ日本軍の南下時期を舞台にしています。
日本軍がオーストラリアに上陸するシーンがありますが、オーストラリアに上陸はしていないそうです。
ですが、日本軍は継続的にダーウィンを空爆し、その沖合70キロにある「伝道の島」(Bathurst Island)も攻撃したことがあるそうです。
そうそう、この映画、無駄に時間が長いです…。
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
第二次大戦前。
イギリスの貴婦人レディ・サラ・アシュレイは、オーストラリアの領地を生計の足しに売却しようと旅立ったまま1年も帰ってこない夫を訪ねるため、ロンドンから初めてオーストラリアへ向かった。
彼女を迎えたのは、無骨なカウボーイのドローヴァーだった。彼は、サラを領地「ファラウェイ・ダウンズ」へ送り届ければ、1500頭の牛を追う仕事を約束されていたのだった。
だが、たどりついた牧場で夫は殺害されていた。
地域を牛耳る牧場主のカーニーやニールたちが、その牧場を乗っ取ろうと謀ったのだ。
残された1500頭の牛を都市ダーウィンまで運んで軍に売れば、牧場を建て直す資金を得ることができる。
サラはドローヴァーと手を組んで、北オーストラリアの横断を決意する。アボリジニの混血少年ナラたちとの旅が始まった。
度重なる危機を乗り越えていく彼らを見守るのは、アボリジニ呪術師のキング・ジョージだった。
ダーウィンに到着し、牛の売買契約が軍とまとまった。
カーニーは、牧場を買い取りたいとサラに申し出るが、彼女はきっぱりと断る。
街では、アボリジニ保護のための資金を集めるダンス・パーティが開かれていた。ダンスに参加したサラとドローヴァーは、お互いに惹かれあうものを感じる。
サラとドローヴァー、そしてナラの生活が始まるが、少しずつ感情のすれ違いが起こりはじめる。
サラのもとを去ってゆくドローヴァー。
キング・ジョージと成人の儀式で旅に出ていたナラが警察に捕えられてしまった。
それを知ったサラはダーウィンに向かうが、第二次大戦が勃発、ナラが連れて行かれたミッション・アイランドは日本軍の最初の攻撃目標だった。
ドローヴァーもまた、サラとナラを救うために爆撃される街を訪れる。
戦火の中、再会する3人。
映画情報(題名・監督・俳優など)
オーストラリア
(2008年)
監督:バズ・ラーマン
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー
出演:
レディ・サラ・シュレイ/ニコール・キッドマン
ドローヴァー/ヒュー・ジャックマン
ニール・フレッチャー/デヴィッド・ウェンハム
キング・カーニー/ブライアン・ブラウン
キプリング・フリン/ジャック・トンプソン
キング・ジョージ/デヴィッド・ガルピリル
ナラ/ブランドン・ウォルターズ
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