記事内に広告が含まれています

(映画)ナイトミュージアム(2006年)の考察と感想とあらすじは?

この記事は約5分で読めます。

ファンタジー・コメディ。お気楽、能天気に見るにはうってつけの作品です。

博物館の展示物が動き出すという発想、きっと監督は幼いころに博物館の展示物は夜になると動き出すんだよ、と祖父か祖母に言われたのでしょう。

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

ニューヨークに住むラリー・デリーはツキに見放された男。まぁ、いわゆる冴えない男というわけである。どういうわけか、映画ではこうした冴えない主人公が事件に巻き込まれたりする例が多い。

本作の場合、コメディだから、冴えない男でいいわけなのだが…。

夢想家の彼は大きな事をやり遂げたいが、なすべきことを何一つ成し遂げられず妻エリカに愛想をつかされ離婚、現在は失業中の身。

こうした設定の場合、映画の中でヒロイン的な存在が登場して、主人公となんとなくいい雰囲気になったりするものだが…。

彼に新たな問題が持ち上がった。エリカが再婚することになり、最愛の息子ニッキーが新しい父親にすっかりなついていたのだ。

さぁて、パパとしての威厳を保つために奮闘するわけなのだが、これが空回りするのがコメディの定石。

父子の絆を保ちたいラリーには、何より新しい仕事が必要だった。職業紹介所を訪ねた彼は気が進まないながらも、自然史博物館で警備員の仕事に就く。

そして、その自然史博物館がとんでもない場所だったというわけである。

博物館のディレクターでボスのマクフィー博士は形式を重んじる堅苦しい人間で、ラリーとはソリが合いそうにない。

さらに悪いことに、ラリーの仕事は、警備は警備でも夜警の仕事だった。

先輩の老警備員のセシルはラリーに鍵束と懐中電灯、マニュアルを預けると、同僚のガス、レジナルドとともに帰宅してしまう。意味ありげな笑みを残して・・・。

勤務最初の夜、見回りに出たラリーは、ティラノサウルスが廊下の給水機で水を飲んでいるのをみた。ラリーに気付いたティラノサウルスは猛然と追ってくる。

化石とはいえ、巨大な物体が追いかけてくるのはやはり怖いだろうな。しかも、真夜中の誰もいない博物館の中だからね。

災難はこれだけに止まらなかった。展示されている歴史上の人物の人形やはく製の動物が動き出し、館内を闊歩している。

話しかけてくるモアイ像、大騒ぎするネアンデルタール人、襲ってくるフン族。ライオンや巨象、ダチョウに追いかけられ、いたずら好きなノドジロオマキザルのデクスターに鍵束とマニュアルを奪われた上に鼻を噛まれ、西部開拓時代のジオラマではガリバーのように縛られ、ローマ帝国では矢の一斉射撃を受けるなど、散々な目に遭うラリー。

こうした設定は、ホラー映画にもそのまま使えそうである。だが、それをコメディにしたところがミソ。ある意味、ホラー映画とコメディ映画は表裏一体のものなのかもしれない。

馬にまたがった第26代米国大統領、テディことセオドア・ルーズベルトが現れる。テディによると、この博物館内の展示物は夜になると生命を得るとのことだった。彼の長い長い夜は明け、展示物は元の場所へと戻ってゆく。

この時点では、なぜ博物館の展示物が動くのかという謎は解明されない。

昨夜と同じ過ちは繰り返すわけにはいかない。女性館員レベッカに展示物について尋ね、本で歴史を勉強し、備品や秘密兵器を携えて夜に備えるラリー。

2日目の夜。ティラノサウルスやジオラマ兵の対策も万全でひと安心したラリーは、ショウケースの中に飾られているインディアンの女性サカジャウィアの人形に見とれていたテディに遭遇する。

テディはサカジャウィアに恋しているようだ。しかし、ラリーが余裕を示せたのもここまで。またしてもデクスターが彼から鍵束を奪って逃走。必死に追うラリーだったが、このチェイスによってジオラマ間で争いが起こり、フン族も騒ぎ出すなだ館内は混乱に陥る。

折りしも朝日が昇り、混乱は収束に向かうのだが、展示ケースの割れや散らかりばかりはどうしようもない。惨状を目の当たりにしたマクフィー博士はラリーにクビを宣告。

朝日を浴びてしまうと、展示物の命が奪われて消滅してしまうとういうのは、どことなく吸血鬼ドラキュラの設定から持ってきているような気がしないでもない。

運悪くニッキーが目撃していた。懸命の説得でクビを免れたラリーはニッキーの元へ向かい、明日の夜、博物館に来て欲しいと伝えた。

そして3日目の夜。

ニッキーを館内に招きいれ、ラリーは信じられない光景を見せてやろうと張り切るが、なぜかこの夜はどの展示物も動き出そうとしない。ティラノサウルスもテディも停止したまま。ニッキーの顔に広がる失望の色に、動揺するラリー。

ここにきてようやく展示物が夜に動き出す秘密がわかる。それが古代エジプトの悲報に絡むというから、今度は「ハムナプトラ」の世界へ突入!

この年に公開された映画やドラマを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

映画情報(題名・監督・俳優など)

ナイトミュージアム
(2006年)

監督:ショーン・レヴィ
製作:ショーン・レヴィ、クリス・コロンバス、マイケル・バーナサン
製作総指揮:マーク・A・ラドクリフ
原作:ミラン・トレンク
原案:ロバート・ベン・ガラント、トーマス・レノン
脚本:ロバート・ベン・ガラント
、トーマス・レノン
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演:
ラリー・デリー / ベン・スティラー
レベッカ / カーラ・グギーノ
セシル / ディック・ヴァン・ダイク
ガス / ミッキー・ルーニー
レジナルド / ビル・コッブス
ニック・デリー / ジェイク・チェリー
テディ・ルーズベルト大統領 / ロビン・ウィリアムズ
サカジャウィア / ミズオ・ペック
アクメンラ / ラミ・マレック
マクフィー博士 / リッキー・ジャーヴェイス
デビー / アン・メアラ
エリカ・デリー / キム・レイヴァー

2006年前後の興行収入ランキング

歴代の興行収入ランキング

  1. 日本歴代興行収入ランキング(Top100)
  2. 世界歴代興行収入ランキング(Top200)

2006年公開の映画

(映画)マリー・アントワネット(2006年)の考察と感想とあらすじは?

スタイリッシュでポップな映画である。マリー・アントワネットの衣装が頻繁に替わるので、この当時の衣装が好きな人にはたまらない映画だろうと思う。

(映画)X-MEN3 ファイナル ディシジョン(2006年)の考察と感想とあらすじは?

今回スポットが当るのが前作で命を懸けて仲間を守り、絶命したと思われていたジーン・グレイ。20年前、マグニートーとプロフェッサーXが訪ねたころから想起される。

(映画)ゲド戦記(2006年)の考察と感想とあらすじは?

映画の流れが悪すぎる。15分単位くらいで、オットットとつまずく感じで映画を観る感じだ。ぶつ切りの短編をつなげて観させられている、もしくは、長編を短編にぶつ切りにしたようでもあり、流れが悪くなった瞬間に興ざめになったことがどれほどあったことか。

(映画)フラガール(2006年)の考察と感想とあらすじは?

常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生を支えた人々の実話を映画化。この映画はTV局や出版社が主体となって製作された映画ではない。が、知っての通り、各賞を総なめにした。

(映画)THE 有頂天ホテル(2006年)の考察と感想とあらすじは?

都内の高級ホテル「ホテルアバンティ」の中ですべてが展開します。大晦日、年をまたいだ2時間のリアルタイムのドラマ。つまり24(Twenty Four)と同じですね。

(映画)女帝(エンペラー)(2006年)の考察と感想とあらすじは?

唐の後の五代十国時代。絢爛豪華な中国の宮廷で、シェイクスピアの「ハムレット」をベースにして、愛と欲望の交錯する復讐劇が繰り広げられる歴史ドラマ。

(映画)寝ずの番(2006年)の考察と感想とあらすじは?

笑えます。とにかく笑えます。そして、ちょいと泣けます。それは、上方落語の重鎮が死ぬ間際からのドタバタ騒ぎ。そして、通夜での出来事。本来はこうした通夜を笑いにするのは不謹慎な話です。

(映画)時をかける少女(アニメ)(2006年)の考察と感想とあらすじは?

1983年実写版の映画「時をかける少女」の20年後の世界が舞台となっているそうで、実写版の主人公「和子」が成長した姿でアニメ版に登場している。

(映画)武士の一分(2006年)の考察と感想とあらすじは?
山田洋次監督による藤沢周平の作品を原作とする、「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く第3弾です。前2作に比べると、小ぶりな印象を否めませんし、泣けませんが、原作にはかなり忠実に描かれているように思います。
(映画)博士の愛した数式(2006年)の考察と感想とあらすじは?

数学は芸術だという風にいう人もいる。映画の中でも語られているが、数学の証明には美しいものと、そうでないものがあるのだという。そうしたところから芸術だという風にいうのかもしれない。

(映画)花よりもなほ(2006年)の考察と感想とあらすじは?

岡田准一主演による、剣の腕がからきしダメな侍の仇討ちを描いたコメディタッチの時代劇。なんと言っても、この映画はラスト・シーンにすべてが凝縮されていると思う。

(映画)バベル(2006年)の考察と感想とあらすじは?

旧約聖書の「創世記」中に登場する巨大な塔「バベルの塔」をモチーフにした映画。異なる言葉・文化、つまりはバベルの塔の世界のように、言葉が通じない、心が通じない世界をテーマとしている。

(映画)パイレーツ・オブ・カリビアン2/デッドマンズ・チェスト(2006年)の考察と感想とあらすじは?

エンディングロールが終わっても席を立ってはいけない。前作同様のお楽しみがあるのだ。前作でこれに気がつかなかった人は再度見直すべし。相変わらずふざけているのか、まじめなのかが分からないジャック・スパロウ

(映画)007 カジノ・ロワイヤル(2006年)の考察と感想とあらすじは?

007シリーズ第21作。そして初のリブート作品。ダニエル・クレイグ版の第1作目。この若き日のジェームズ・ボンドはよく走る!とにかく走る!!いっぱい走る!!!

(映画)ガーディアン ハンニバル戦記(2006年)の考察と感想とあらすじは?

カエサルが登場する前の古代ローマ。そのローマを恐怖のどん底に落し、ローマ最大の悪夢として記憶された男ハンニバルを描いた作品。映画としての上映ではないが、かなり大規模な撮影が行われている。

(映画)クリムト(2006年)の考察と感想とあらすじは?

ユーゲンシュティール。フランスではアールヌーヴォーと呼ばれる芸術運動。その代表的な画家の一人で、19世紀末から20世紀初頭にウィーンで活躍したグスタフ・クリムト。そのクリムトを題材にした映画であり、クリムトの「伝記映画」ではない。

(映画)トリスタンとイゾルデ(2006年)の考察と感想とあらすじは?

「トリスタンとイゾルデ」は、1500年前にケルトの伝説として誕生、吟遊詩人らによってヨーロッパ中に広められ、宮廷詩やアーサー王伝説の一部として語り継がれていった悲恋物語。

(映画)かもめ食堂(2006年)の考察と感想とあらすじは?

ゆる~い映画。ぼんや~りと見るのに丁度良い感じである。肩肘を張らずに、リラックスして見られる映画である。配役も良く、三人がそれぞれにいい味を出している。

(映画)エラゴン 遺志を継ぐ者(2006年)の考察と感想とあらすじは?

「ドラゴンはオスである」という先入観がある私は、サフィラがメスというのもビックリしてしまった。だから、最初、何でsheとかherって言っているのかがわからなかった。先入観って怖い...。

タイトルとURLをコピーしました