このアルバム
傑作アルバムだと思う。
ファーストやセカンドアルバムと聞き比べると、音楽性が少し変わったのと、バリエーションというか守備範囲が広がったような印象がある。
音楽に多様性がもたらされ、アルバムとしての広がりが出ているように思う。
1曲目Kill the Fearから(少々)攻撃的に始まる。ビキビキ感がある音の中にも、クリアなきれいな音楽性が保たれている。
そして2曲目でいきなり、綺麗目の展開。
こうした音楽性のギャップがこのアルバムの特徴で、ギャップがあるにもかかわらず、トータルバランスが優れている。
何というか…、レベルが上がっている。
4曲目All That You Leave Behindは地味な曲だが、地味なりにいい展開の曲。
そして、5曲目Only Sky。
この始まりとリズム。男性ボーカル。
途中でボーカルを重ねている箇所は陶酔感満載…。
6曲目Seracは静かにカームダウン。
ディープにディープに。
7曲目Still Holding Onで再びアクティブに。
8曲目Ghostは曲名からはオドロオドロしい。なってたって「ゴースト」だから。
だが、タイトルは「幻影」もしくは「面影」といった意味合いのようだ。
9曲目The Gardenの入り方もいい。好きな入り方。
確かに「庭園」を感じることができる曲。
新緑の、そよ風が吹いている庭園だ。
10曲目Brave for Meもピアノが美しいボーカルもの。
透明感のある曲。
11曲目Oceanicのキラキラ具合はどうだよ。
最後に持ってくるなんて、ずるいじゃないか。
※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「美しき曲たち ワールドでファンタジックな音色」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Conjure One
2015
Album title
“Holoscenic”
Label:Nettwerk
- Kill the Fear (feat. Hannah Ray)
- Miscreant
- Under the Gun (feat. Leigh Nash)
- All That You Leave Behind
- Only Sky (feat. Christian Burns)
- Serac
- Still Holding On (feat. Aruna)
- Ghost (feat. Kristy Thirsk)
- The Garden
- Brave for Me (feat. JEZA)
- Oceanic (feat. Mimi Page)
アルバムの評価
★★★★★★★★★★
【評価の内訳】5.2
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.1.2
Aランク:5曲目、9曲目、11曲目
Bランク:1曲目、2曲目、4曲目、6曲目、7曲目、8曲目、10曲目
Conjure One(カンジャー・ワン/コンジュール・ワン)プロフィール
Front Line AssemblyやDeleriumのメンバーだったライス・ファルバー(Rhys Fulber)のプロジェクト。
*Conjureには呪文を唱える、魔法(手品)で~をするといういもと、祈願するという二つの意味があり、それぞれによって読み方が異なる。前者がカンジャーで、後者がコンジュールとなる。