山本一力: あかね空

【覚書】★★★★★★★★☆☆
第126回直木賞受賞作品

永吉から見れば親子二代の、おふみから見ればおふみの父母をいれて親子三代の話。そして、本書あかね空ではおふみを中心に物語が進むので、親子三代の物語と考えた方がよいだろう。
さて、本書で語られるのは"家族"である。
親子の間であっても、互いに分かり合えなく、互いにすれ違い、又は勘違いをしてしまうことがある。そして、そのことが誰かが死ぬまで続き、死んだ後も誤解が解けないままであるのなら、恐らく不幸なことだろう。このことをおふみを中心とした人物が様々な形で、語りかけている。
また、おふみの家族それぞれの思いが、それぞれの立場で短くではあるが語られていることによって、話に厚みが加わっているように感じる。

なお、この作品は2007年に映画化されている。
映画「あかね空」

【内容】
上方の京からやってきた永吉。深川で豆腐屋をはじめるためにやってきたが、右も左も分からない。そんな永吉とたまたま知り合ったおふみは、永吉の世話を焼く。おふみの助けもあり、永吉は豆腐屋「京や」を開くが、江戸の豆腐と京の豆腐は固さが違っており、好まれなかった。しかし、徐々に客も付くようになり、永吉とおふみの二人は夫婦となった。
子宝にも恵まれた夫婦だったが、二人目三人目が生まれる都度、身内に不幸が襲ってきた。やがて、おふみはそれぞれの子供達に対する接し方が変わってきて、永吉とはそのことが元で喧嘩になった。子供達も成長し、「京や」も跡継ぎに恵まれ、順風満帆かに見えたが...


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山本一力
あかね空
文春文庫 約四〇〇頁
江戸時代 宝暦十二年(1762)~

【目次】
第一部
第二部

【主要人物】
永吉
おふみ
栄太郎...長男
悟郎...次男
おきみ...長女
源治...おふみの父
おみつ...おふみの母
すみ...悟郎の妻

平田屋庄六...豆腐屋
嘉次郎...豆腐の担ぎ売り
相州屋清兵衛...豆腐屋
おしの...清兵衛の妻
江戸屋秀弥...江戸屋の女将

西周...永代寺の僧

傳蔵...渡世人の親分
政五郎...鳶の親方

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山本一力
映画の原作
田沼意次の時代
直木三十五賞

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