[紹介]日本株は、バブルではない:藤野英人(ダイヤモンド社)[要約]

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投資家が知っておくべき「伊藤レポート」の衝撃

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副題「投資家が知っておくべき「伊藤レポート」の衝撃」

本書は、まさにこの「伊藤レポート」がどういう影響を与えるのかを丁寧に解説してくれる。
日銀の政策云々よりも、この「伊藤レポート」のインパクトの方がいかにに大きいかというのが良くわかる。

ようするに、
何の目的もなく企業内に溜め込んだ資金を吐き出させる方策だというのだ。
これにより、上場企業と株式市場が大きく変貌を遂げ始めている。

吐き出させるのは企業の内部留保300兆円。
ついで、国民が溜め込んだ880兆円。
両者を合わせて約1000兆円。

長い経済の低迷から抜け出せないのが、この2種類の溜め込んだ金である。
経済の血液となり、エネルギーとなるお金が順調に回らなかったため、あらゆる施策を打ってもだめだったのである。
この半分でも投資へ動き始めれば、日本経済は劇的に動き始める。

政府もこれに気がついて、まずは企業の300兆円に目をつけた。

そのための新しい仕掛けが、「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」の3つ。
特に重要なのが「伊藤レポート」。伊藤邦雄・一橋大学大学院商学研究科教授を座長としてまとめられたレポートで、正式名称は「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」、通称「伊藤レポート」
日本企業が今後成長していくためには何が必要なのかが書かれている。

この方向性を示したレポートに即して、具体化して生命保険や年金基金などの機関投資家と上場企業に具体的な行動を求めるガイドラインが2つのコードである。
これらによって、従来のような機関投資家と企業の馴れ合いの関係が変わっていくことになる。

伊藤レポートでは日本が投資家・株主が自らの役割を果たして、企業のパフォーマンスと資産運用パフォーマンスを大きく上げていくという「資産運用大国」になることを謳っている。
少子高齢化社会の問題解決の解であるという事である。

とはいえ、作者が藤野英人氏でなければ手にとっていなかった本である。
なにせタイトルが胡散臭すぎて・・・。
藤野英人氏はレオス・キャピタルワークスCIO(最高運用責任者)。「ひふみ投信」の名を知っているのならば、その運用責任者である。

今の日本経済の問題

1.財政問題
2.少子高齢化
3.経済成長力の低迷
それぞれが関連して切り離せない

しかも、毎年の財政は赤字の垂れ流し

これを減らすためには
1.歳出を減らす
2.税収を増やす
このどちらか、もしくは、いずれも必要

税収を増やすには、増税か経済活動を活発化させるかのどちらかしかない。
正攻法で経済成長の促進をすると同時に、別の方法で公的債務や社会保障費を事実上減らすことが必要。

リフレ策でのインフレ誘導

リフレ政策とは、意図的にインフレを起こす政策。

リフレ政策のねらいは2つ
1.景気の活性化
2.債務の実質的な削減
 ↓
インフレの元では実質的に
・借金は減る
・現金や預金は減る
・年金支給額は減る

2倍のインフレになると
国の借金は半分チャラ、裏返しで、預貯金の価値は半減、年金は2~3割カット というのが現実になる

まず「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」の3つで企業が溜め込んでいる300兆円を吐き出させる。
その次に、リフレ策で、国民が溜め込んでいる880兆円を吐き出させる。(リフレ政策が有効に機能し始めると、預金していると資産が実質的に目減りをすることになるので、投資に資金が向かいやすくなる)
合計で約1000兆円を吐き出させる。
というのが、ストーリーということである。

ROEの最低目標は8%

伊藤レポートでは最低限のROEを8%以上というのをかかげている。

世界の投資家では資本コストは平均して7%くらいと考えられているから、ROEがそれより高ければ、世界の投資家の9割が納得できる水準であるといえるからである。
7%は10年くらいで2倍になるリターン。

日本企業の長期的な低ROEは経営者と株主の怠慢によるものである。
 ↓
経営者が怠慢で、チャレンジしない企業体質になり、内部留保が膨らむ。
お金を使って何をするかが大事

機関投資家が変わる

日本の機関投資家のほとんどはプロとしての仕事を果たしてこなかった。
これが企業の経営者の怠慢を放置することになった。

伊藤レポートによれば
・機関投資家の運用の6~7割がインデックス運用となっている
・アクティブ運用のファンドマネージャーに対する評価が比較短期で、報酬も運用成績とあまり連動してない

2つのガイドラインが機関投資家と企業を動かし始めている

・スチュアードシップ・コード
 管理者としての行動指針ということで、「責任ある機関投資家」の諸原則が正式名称である。
 ↓
15年6月までに資産運用会社、生損保、年金基金など191社と国内で活動するほとんどの機関投資家が受け入れを表明
 ↓
スチュアードシップ・コードの受け入れをしないと、業務や取引に支障が出る可能性が高くなっている
そして、機関投資家はこの指針に従って行動し、反する行動をしたときには、説明責任が問われる

・コーポレートガバナンス・コード
 上場企業の行動指針
 ↓
5原則があり、全上場企業が順守するか順守しない場合には説明することが求められている

目次

はじめに

1章 「新・三本の矢」で動き出した「2匹のタヌキ」

追い詰められる2匹のタヌキ
「異次元緩和」で株と為替は動いた
「伊藤レポート」を読めば、今後日本がどう変わるかわかる
「持続的に資本効率を高める」ことで、人の能力も最大に活かせる
アベノミクスの「新展開」の中での投資戦略

2章 日本経済にのしかかる3つの問題と、異次元緩和で日本はどうなるのか

アベノミクスの本当の狙い
毎年の赤字の垂れ流しは止められるのか
少子高齢化とともに増え続ける社会保障費
リフレ策で、借金と社会保障費を実質的に減らす
「異次元緩和」のメカニズム

3章 「伊藤レポート」の衝撃──日本企業が本気で変わり始めている

「伊藤レポート」はアベノミクスの成長戦略そのもの
経済と株価のパフォーマンスを決定づける重要な指標「ROE」
持続的に高ROEを維持するには、人を育てることが必要
株価が上がること自体が、日本企業の国際競争力を高める
企業が目指すべきROEの最低目標は8%
日本企業の長期的な低ROEは、経営者と株主の怠慢による
長期的に株価パフォーマンスが良い企業の4つの特徴
オープンイノベーション、M&Aなどで変化に対応しているか
資本の使い方のムダをチェックする
内部留保としてため込まれる莫大な現金
経営者の怠慢が内部留保を膨らませ、チャレンジしない企業体質に
やる気ある若手社員たちの新たな挑戦が阻まれている
オーナー経営者の強さの秘密と、サラリーマン経営者の強化法
CFO、社外取締役、そして株主の監視も重要

4章 「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」で証券業界も投資信託も変わる

「インデックス運用偏重」と「短期主義」を排除せよ
投資信託の短期主義にもメスを入れ、今後は良い投資信託文化へ
今後は統合報告書などの定性情報が重要になり、数も豊富になる
四半期決算の重要性は低下していく
四半期決算は市場への影響力が低下する
2つのガイドラインが機関投資家と企業を動かし始めている
コーポレートガバナンス・コードで、株主に不利な増資などは撲滅へ
「独立した社外取締役2名」の威力が発揮される
「新・三本の矢」により、本格的な長期投資の時代が到来する

5章 今こそ、日本株を買いなさい

国債暴落はあるか。その時資産価値はどうなるか
日本の地価が3分の1になる?
世界の株や通貨への分散は有望
長期的に見ると株は圧倒的な高パフォーマンスとなる
「厳選アクティブ投資」ほど有利な投資法はない
成長株を探す公式は「株価=EPS×PER」
強い収益力の持続性を持つ「朝日印刷(銘柄コード3951)」
「成長株探し3条件」と「買いポイント」
大化け株は身近なところにある! 「青い鳥理論」
典型的な高ROE企業は、強いビジネスモデルを持つ会社
伊藤レポートから学ぶ良い銘柄の選び方
経済の中長期トレンド① EC化比率(電子商取引比率)の上昇
経済の中長期トレンド② ロボット普及の拡大
経済の中長期トレンド③ 人材・研修ビジネスの需要が高まる
経済の中長期トレンド④ 電気自動車の世界的普及が本格化
経済の中長期トレンド⑤ 介護ビジネスの拡大とイノベーション
期間限定のサブ戦略……キャッシュリッチで株価上昇余地の大きい株の探し方
実際に貸借対照表のチェックポイントを見てみよう
厳選された優良投信を選べば、長期的に高成績が期待できる
お勧めは国内株式型アクティブ投信、国際型の投信も検討に値する
良いアクティブ投信を選ぶ4つのポイント
投資信託選びでは、コストにも注意しよう
投信の販売姿勢も運用成績に大きく影響する
直販投信というイノベーション
私が自信をもってお勧めする「厳選アクティブ投信」はこの5本
国際分散投資を考えるならセゾン投信のこのファンド

おわりに