[紹介]考えない練習:小池龍之介(小学館文庫)[要約]

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細かい一瞬一瞬、大量のノイズが混ざることで「集中」は途切れ続ける

人は落ち着いているときには、あまりあれこれと考えない
混乱しているときほど、考える量や時間が増えてしまう
 ▼
心の衝動のうち、大きな「心の三つの毒」が
1.欲 … もっとほしいと求めるエネルギー
2.怒り … 受け入れたくない、見たくない、聞きたくないといった反発するエネルギー
3.迷い … 目の前のことに飽きて別の刺激を求めるエネルギー
「怒り」の負の感情に流されると、暗い煩悩エネルギーが増幅し、ストレスの元になり、ネガティブ思考に陥りやすい人格が形成されやすい
目の前の実感がスカスカになると幸福感が損なわれる

心を律し「正しく考える」ためのトレーニング

仏道には「八正道」といわれる、正しい生き方を実践するために人に求められる八つの道のこと
1.自己ルールを課し、ぶれない芯を作る
  正思惟(思考内容を律す)
  正語 (言葉を律す)
  正業 (行動を律す)
  正命 (生き方を律す)
2.集中力を養う
  正定 (集中する)
  正精進(心を浄化する)
3.気づく
  正念 (心のセンサーを磨く)
  正見 (悟る)

念のセンサーで心の防犯チェック

自分の心が何をしているのかを普段から見張るようにする
やがて気が付けるときがくる
 ▼
次のステップ
心を移動させる、心の働きを変える
最初の「気づく力」=「念力」
次の「心の働きを変える」=「定力」

感覚に能動的になる

仏道では「目・耳・鼻・舌・身」+「意」=「六門」で外部の刺激を認識するとされる
 ▼
「見えている」+「見る」
「聞こえている」+「聞く」
「においがする」+「嗅ぐ」
「味がする」+「味わう」
「感じている」+「感じる」
 ▼
それぞれに能動的な感覚を使うこと=心は充足する

話す

正しく話すということはとても難しい
自由に考え、自由に話しているつもりでも、そうでないことが多い
「刺激」によって話させられていることがあるのだ
 ▼
そうならないためには、ゆっくりと話す
ただし、無理してそうする必要はない
「慢」の煩悩にとらわれないようにする
 ↓
「慢」はよく思われたいという、つまりは自分の株価を下げたくないという自己イメージへの執着である
これにとらわれると、中途半端に謝りつつ、中途半端に口答えをすることになる

ネガティブな思考を捨てる練習

否定的な感情を抱いた時の行動は二つに分かれる
1.文句や愚痴などで怒りを「発散」させる
2.我慢する「抑圧」の行為
 ▼
「発散」させていると、だんだんと怒りっぽい性格になっていく
 ↓
抑圧と発散という道は避ける
第三の道「見つめる」が良い
「見つめる」のは己の感情=そのまま受け入れる、肯定も否定もしない
口先だけの謝罪を日常的に減らしていく
=かわりに、改善などの、もう繰り返さないということをいう
 そして、それは具体的であるほうが良い
「心のコントロールをすること、これが仏道のスタートでありゴールです。」
そのためのテクニックが「十善戒」である。
1.不殺生
2.不偸盗
3.不邪淫
4.不妄語(事実に反したことを言わない)
5.不悪口(ケチをつけたり批判をしない)
6.不両舌(ネガティブな噂話をしない)
7.不綺語(他人に無駄話を押し付けない)
8.不貪欲
9.不瞋恚
10.不邪見
仏道において
人が幸せに生きていくために育てるべき感情
1.慈(人々を含めた生き物が平和で穏やかであることを願う感情)
2.悲(哀れみの感情や悩みや苦しみがなくなることを願う同情心)
3.喜(他人が幸福になって喜んでいるとき、自分もそれを見て共に喜べる感情)
4.捨(怒りや迷いを持つ癖をなくし平常心を保つ心の状態)

呼吸を知る

リラックスしているときは呼吸が長く深くなっている
イライラしているときは呼吸が浅く荒くなっている
 ▼
座禅をして呼吸を意識してみると、普段どれだけ浅い呼吸をしているかに気が付くようになる

音に洗脳されない

コマーシャルなどテレビから流れる音楽など耳にしやすいものはいつの間にか耳に残っている
やがて、そうしたことが自発的に覚えたかのように錯覚をしてしまう
 ▼つまり
「誰かに押しつけられた言葉」から「自分の言葉」になってしまう
普段から自分から音を出さないような動作の訓練をするといい
音を立てないクセをつけると、動作も丁寧になり、見た目も美しくなる
恋人としっかりコミュニケーションをとりたいなら、職場でもしっかり耳を傾けること
職場でしっかりコミュニケーションをとりたいなら、街中での何気ない音にも耳を傾けること
 そして
相手の感情を浮き彫りにして受け止めること
そのためには、相手の声音や速度、呼吸の変化などに注目をすること

臭い

ベジタリアンになると体臭、口臭、排便臭を含め、自分の臭いがどんどん薄くなる
肉を減らし、野菜を増やすと、臭いが薄くなっていく

見る

怒りを喚起させるもの、心を混乱させるものは見ない方が良い
たとえばバラエティなどもそうである
 人をたたき、人を馬鹿にし、そうしたことは「慢」の欲を誘発する
 ▼
欲とか怒りとかを喚起するものではなく、ニュートラルなものをしっかりとみることが大事
 ▼
怒りや欲の煩悩は、必ず表面に出、それは顔に出やすい
相手を見るときは、あくまでも客観的であるだけで、観察結果をフィードバックしないこと
相手がつまらなそうな顔をしているのが自分のせいだとか考えない
そうした考えは自分の評価を気にしている「慢」の煩悩である
 ▼
そこにいる人との関係において「自分で勝手に考えすぎて緊張している」だけである
→いったん目をつむるか半眼にするかなどで呼吸に意識を向けてみるだけでもよい

書く/読む

恥の意識を持たない煩悩を「無慚」という
 ▼
自分が「書く」ときは、良かったなと思ったことだけを書き、ネガティブなことは絶対に書かない

計画する

計画をしておくと、考える必要が少なくなるため、結果的に自分に良い結果が返ってくる
そして、気分によって計画を変更しないように訓練をすれば仕事がはかどるだけでなく、強い刺激に移り気な気分を制御できるようになっていく

食べる

適切に食べる訓練をしていないので、結果的に食べ過ぎてしまう
 ▼
食べることを考えないのが一番良い
しかし、考えてしまうので、結果的に「食べちゃダメ」などのネガティブ思考になる
 ▼
「足るを知る」訓練
まずは、しっかり「味わう」こと=考えながら食べるのではなく、食べることに集中をする
それは口に食べ物を運んでいくなどの、ささいな動作に意識を向けること

捨てる

整理整頓で重要なのは、ものを一回一回片づけること
そして、必要以上に物を持たないこと
 ▼
所有するとは
1.そのことを心が強く覚えている
2.それを失うことに強い抵抗を覚える
 ▼
自分が持っていることを自覚していないものについては、抵抗感はない
人は欲によって不必要なものをため込む傾向を持っている
 ▼
あえて「捨てる」訓練が効果的と考える
そして
「安いから買う」「ほしいから買う」ではなく、「必要なものだから高くても買う」「本当に必要なものを少なく買う」という考えが必要

育てる

「親切」の押し売りはしない
それよりも
いま何に困っていて、何を望んでいるのかを浮き彫りにできるまでじっくりと耳を傾けること
誰かをかわいそうだと同情する感情は、たいてい優越感からくる感情ではないか?
 ▼
相手を本当に思うのであれば
慈悲の瞑想で、たとえば「亡くなった方が穏やかであるように」と念じることの方が有益である
 ▼
「慈悲」は勘違いされている
慈悲は人のために嘆き悲しむことではない
感情に溺れて嘆く、優しい「つもり」を断ち切ったものが「慈悲」である

ルールを守らないと、心がマイナスを引き寄せる

付き合っていて自分のグレードが落ちていく(=心が汚れていく)ような人間とは距離を置くこと
基準はシンプル
 一緒にいて心が穏やかで清らかになっていくか、猛々しく濁った感じになっていくか
 ▼
そのためにルールを守る
ルールは「戒」=自分で守るものである

子供を受容する育て方

子どもをしっかりと見守りながらも放っておくのが良い
子どものつらい状況には耳を傾ける必要はあるが、それ以外は放っておく
 ▼
幼少期は、泣き叫んでも叱らない
代わりに、大丈夫、大丈夫としっかりと抱きしめてあげる

目次

はじめに
第1章 思考という病 考えることで、人は「無知」になる
  「脳内ひきこもり」が集中力を低下させる
  人間の三つの基本煩悩 「怒り」と「欲」と「迷い」
  心を律し「正しく考える」ためのトレーニング
  念のセンサーで常に心の防犯チェック
  感覚に能動的になることで、心は充足する
第2章 身体と心の操り方 イライラや不安をなくす練習
  1 話す
    話し方の基礎は、自分の声音の観察から
    「慢」の煩悩が、余計な口答えをさせている
    ネガティブな思考を捨て去る練習
    謝罪の際には具体的な改善策を述べる
    自分のための言い訳は、相手の苦しみを増すだけ
    誠実な言い訳で相手の苦をケアしてあげる
    脳が錯覚する、短期的な利害と長期的な利害
    悪口は結果的に自分の心を汚す
    嘘を積み重ねると、頭が悪くなる!?
    無駄話を他人に押しつけない
    現代日本に蔓延する「ありがとう病」は心を歪ませる
    感謝も、メリハリとバリエーションが必要
コラム1 呼吸する
  2 聞く
    音に「洗脳」されないように、自覚的であること
    「諸行無常を聞く練習」で意識を鋭敏化させる
    世界に耳を澄ませば、世界が変わる
    相手の苦の音を観察することがコミュニケーションの基礎
    批判された時は、相手の苦しみを探して余裕を持つ
    心の情報操作を入り口で止める練習
コラム2 嗅ぐ
  3 見る
    刺激の強い視覚は煩悩を育てやすい
    「私は苦しんでいるのに、相手は苦しんでいない」の誤解
    観察結果を自我にいちいちフィードバックしない
    お釈迦様の半眼をマネして集中してみる
    自分の表情にも常に自覚的であること
コラム3 笑う
  4 書く/読む
    「受け入れられたい」欲求がお金を生み出す
    煩悩は、求めれば求めるほど増えるもの
    匿名掲示板は無慚の心を増幅させる
    メールでも、お互いの自我を刺激しない
    書くことで、己の感情を見つめてみる
コラム4 計画する
  5 食べる
    「してはいけない」と思えば思うほどしたくなる脳の不思議
    「己を知る」訓練で自分の適量を知る
    考えない食べ方レッスン前篇 ひとつひとつの動作に鋭敏に意識を置く
    考えない食べ方レッスン後編 舌の動きに留意する
コラム5 料理する
  6 捨てる
    失うのが怖いという概念が自分の負担を増す
    ものを捨てないことが「無明」の領域を育てている
    執着からの脱出のために―「捨てる」訓練
    自我肥大させるお金から自由になる
コラム6 買う
コラム7 待つ
  7 触れる
    集中力が途切れたら、触れている感覚に注意を向けてみる
    「痒いから掻く」の暴走を止めてみる
コラム8 休む/遊ぶ/逃避する
  8 育てる
    「あなたのため」のアドバイス攻撃をしない
    「自分の意見を押しつけたい」欲に操られない
    同情や心配はほどほどにセーブする
    激しい感情ではなく、淡い慈悲を育てる
    ルールを守らないと、心がマイナスを引き寄せる
    親の操り人形にせず、子どもを受容する育て方
    男女間も「説得」によって愛を育てる
    「降伏」する人が鍵を握る
コラム9 眠る
第3章 対談 池谷裕二×小池龍之介
  僧侶が脳研究者に聞いた「脳と心の不思議な関係」
「身体と心の操り方」早見表
文庫版あとがき